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[詩] どこも

「皮をむいたら、わたし緑の体だった」
よかった
知らないうちに
厄災が
特に「災」の字が
ゆらゆら踊って見える
ミニマルテクノをかけた

「知らないんだろう」が
たちまち。
増殖してわたし菌類かも

(類)だけが生々しく
4つ打ちで空に 
ー>カミナリ<ー
また戻ってきた
虫のため息 
「ため」が替わりに旅立った

もう吐ききったんだね
特大グレープフルーツを

それがヒカリヘ
特別混雑している交差点
ソフトクリームを探して

生きるのかと
執拗に第一副議長が
異例のパンで
どこののパン
〜で探すことにした

カフカの「変身」のなかで
主人公は朝 虫になっていた
凄いスピードで蛹から羽化したのだろうか
それとも急成長したのだろうか
変身に成功したのだから
生き延びたのだから
祝福すべきだったのだ
きっと言葉だったから
見捨てられたのだ

なんかクサクサ(草草)する
保護色だから
スクランブル交差点を
まっすぐ渡ると見せかけて
ななめに渡る
すりぬけるのだ
どこへ
すっかり忘れていた
どこも荒野

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