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週末小説【音楽に意識が宿った】

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語り手は主人公の作詞作曲した音楽。その存在を知る者はいないけれど、主人公の女性と周りで起こった全てがわかる。ライナーノーツ的小説。
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記事一覧

週末小説 音楽に意識が宿った 第二章その3

↑前回↑   二〇〇一年 十月  とは言ったものの、入院したての頃は多くの人に泣かれた。…

週末小説 音楽に意識が宿った 第二章その2

↑前回↑   二〇〇四年 二月  彼は就業後二年も経たない内に派遣会社の契約を打ち切りに…

週末小説 音楽に意識が宿った 第二章その1

↑前回↑ 第二章    二〇〇四年 六月  何故この人の心を読めるようになったのかわから…

週末小説 音楽に意識が宿った 第1章その5

↑前回↑    二〇〇〇年 四月    春は、声子の最も好きな季節。そんな暖かくなる陽気…

週末小説 音楽に意識が宿った 第一章その4

↑前回↑    一九九七年 二月  ヒットに恵まれないながらも少しづつCDを出し続け精力…

週末小説 音楽に意識が宿った 第一章その3

↑前回↑    一九九六年八月  ポツポツと私の意識が日本各地に飛ぶようになってきた。あ…

週末小説 音楽に意識が宿った 第1章その2

↑前回↑  カフェで声子(しょうこ)は美緒に、今までの音楽活動で自分がしてきたこと、されてきたことを全て打ち明けて、それから再び二人の付き合いが始まった。  声子は美緒に叱咤激励され、ミュージシャン初雪声子として再出発することを決意した。美緒の言う事には、あなたは声量は少し足りないけどそれがあなたの場合大きな特技になっている、小鳥のような穏やかな声が、アップテンポを歌いこなせる綺麗なファルセットと、バラードを魅惑的に染める囁き声を活かしている、自分を見失っていないでその歌

週末小説 音楽に意識が宿った 第1章その1

 一九九三年 十月  なんと声子(しょうこ)はこの大事な時期に片思いの彼にふられてしまっ…

週末小説【音楽に意識が宿った】:序章

   序章    二〇一五年 十二月  武蔵野市の文化センターホールは、古くからのお客様…