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311番 九味檳榔湯(くみびんろうとう)

138番の桔梗湯で番号順漢方学習は終わったと思っていたら、ボーナスステージがありました。コタローの300番台で5つあります。番外編と言いたいところですが、きちんと三百何番と番号がついているので番外編とは言い難い…
九味檳榔湯は浮腫の薬です。木防已湯(36)も心不全及び腎不全による浮腫の薬ですが、2つの違いは心下痞堅(しんかひけん)の有無。って、心下痞堅とは心下痞硬(しんかひこう)の一層強い状態。って心下痞硬とは、みぞおちを触ると固く触れること。心下痞堅があれば木防已湯、なければ九味檳榔湯を使います。

組成 

檳榔子(びんろうし);理気作用
大黄(だいおう);瀉下に用いる
厚朴(こうぼく);理気作用
桂皮(けいひ);血管拡張薬
甘草(かんぞう);脾胃に作用
木香(もっこう)
橘皮(きっぴ);理気作用
紫蘇葉(しそよう)
生姜(しょうきょう);脾胃に作用
呉茱萸(ごしゅゆ)
茯苓(ぶくりょう)

勝手にポイント

むくみ、息切れ、動悸、倦怠感を治療する薬。イメージとしては「心不全治療薬。」
かつては脚気の治療薬。

参考文献
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修