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319番 大柴胡湯去大黄(だいさいことうきょだいおう)

ボーナスステージっぽいコタローの300番台の第3弾。大柴胡湯去大黄です。
漢方薬の中で最も有名な下剤が大黄。便秘だからといってすぐに大黄剤を使うのはナンセンス。西洋医学同様、病態を考えかつ患者さんの虚実をみる必要があります。(←自分に言い聞かせている…)痙性便秘なら桂枝加芍薬大黄湯、弛緩性便秘なら補中益気湯が候補になります。
ただ、虚証の患者さんには大黄剤が向かない。腹痛や渋り腹になってしまう。その場合は、桂枝加芍薬湯、小建中湯、大建中湯など腹部膨満感に使う漢方や、加味逍遥散、人参湯、真武湯が有効なこともあります。
今回取り上げる大柴胡湯去大黄もその1つ。単純に大柴胡湯から大黄だけ抜いたもの。
しかし、ここでぱっと大柴胡湯の生薬が頭に浮かぶとかっこいいのですが、うーん、なんだったっけ。復習復習…

組成

柴胡(さいこ)
黄芩(おうごん)
半夏(はんげ);サトイモ科の植物の塊茎。鎮咳・去痰薬
枳実(きじつ);ミカン科の植物。胸につかえた気を下ろす。腹痛、腹満感に効果。
芍薬(しゃくやく)
大棗(たいそう)
生姜(しょうきょう)

勝手にポイント

大柴胡湯(8)から大黄をひいたもの。
イライラや抑うつがあって胸脇苦満がはっきりしており、大柴胡湯が使いたいけど、下痢にしたくない場合に使う。

参考文献
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修