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134番 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)

桂枝湯になにかを加えた桂枝加○✗湯ってどのくらいあるでしょう。
五十音順で桂枝加黄耆湯、桂枝加葛根湯、桂枝加桂湯、桂枝加厚朴杏仁湯、桂枝加芍薬大黄湯(134)、桂枝加芍薬湯(60)、桂枝加朮附湯(18)、桂枝加附子湯、桂枝加竜骨牡蛎湯(26)、桂枝加苓朮附湯の計10種類。ちなみにエキス剤になっているのは4種類です。
逆に桂枝湯から芍薬を引いた桂枝去芍薬湯ってのもあります。
さらに桂枝湯から芍薬を引いて麻黄、附子、細辛を加えた桂枝去芍薬加麻黄附子細辛湯ってのもあります。
いかに桂枝湯が核になる薬がわかるお話。

使用目標(証)

本方は、比較的体力が低下した人の腹痛、排便異常を目標に用いる。腹部は、腹力やや弱ないし中等度で、腹直筋が緊張していることが多い。一般に、腸管の痙攣による腹痛、腹部膨満感、軽度の鼓腸、便秘、反対に裏急後重(便意はあるが、快く排便しないもの。いわゆる、しぶり腹)を伴う下痢、四肢冷感などを伴う。

組成

芍薬(しゃくやく)
桂皮(けいひ)
大棗(たいそう)
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
大黄(だいおう)

勝手にポイント

桂枝湯(45)の芍薬1.5倍→桂枝加芍薬湯(60)
桂枝加芍薬湯+大黄=桂枝加芍薬大黄湯
桂枝加芍薬湯で下痢型の過敏性腸症候群(IBS)に用いる
桂枝加芍薬大黄湯で便秘型の過敏性腸症候群(IBS)に用いる

参考文献
「つまずきから学ぶ漢方薬 構造主義と番号順の漢方学習」 岩田健太郎 著 / 西本隆 監修
「漢方製剤 活用の手引き 証の把握の処方鑑別のために」 長谷川弥人 大塚恭男 山田光胤 菊谷豊彦
漢方スクエア 絵でわかる漢方処方解説 桂枝加芍薬大黄湯
漢方スクエア 方剤解説 桂枝加芍薬大黄湯