自分の毛づくろいのポートフォリオを設計する
note(ノート)の方では、できるだけproactiveなことを書きたいと思っている。
オックスフォード大学のロビン・ダンバー教授は、猿がお互いに毛づくろい(grooming)をする仲間の数と、脳の大きさの関係についておもしろい事実を示した。
つまり、進化の過程で猿の脳が大きくなると、比例して毛づくろい仲間が増えていくのである。
このような比例関係がある背景には、毛づくろいに象徴される社会的関係についての認知的容量があると推定される。
毛づくろいしてもらったり、されたり、そのような「貸し借り関係」を含む、社会的な関係性のデータベースが大きくなればなるほど、多くの相手と毛づくろいができるようになるのだ。
この「毛づくろい」と脳の大きさの関係を人間にあてはめると、だいたい「150人」と毛づくろいできる計算になる。
もっとも、人間の場合には本当に毛づくろいするわけではなく、連絡をとりあったり、雑談したり、そのような社会的な行為が毛づくろいに相当するのである。
クリスマスカードを何人とやりとりするかいったデータから、実際に人間の毛づくろい相手は150人程度だということがわかっている。
問題は150人のポートフォリアの中身である。
できれば、自分に近いクラスターの人だけでなく、遠いクラスターの人がいた方が良い。
どんな組織にも派閥のようなものはあるけれども、たとえばA部長関連の人だけでなく、B部長関連の人とも毛づくろいした方がよい。
そうした方がリスクヘッジになるし、情報や発想も多様性が増す。
自分と遠い専門分野とか趣味嗜好の人との毛づくろいも、150人のポートフォリオの中に入れておくことで人生のセレンディピティにも出会える。
時折、自分の150人のポートフォリオを振り返って、自分の毛づくろいは偏っていないか、ちゃんとメンテナンスできているかどうかを反省してみるとよいだろう。
とりあえずこうやってメモしておきます。
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