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今さら聞けないクラウドってなに?

文系学部を卒業後、ITコンサルタントになり1年が経過しました。最近はクラウドに触れる機会が多いので、IT素人だった去年の自分にも分かるよう、「クラウドとは?」を解説できればと思います。

とはいえ、社会人2年目のITコンサルタント(見習い)なので、細かいニュアンスの違いはご容赦ください。

また、様々な場面で耳にするクラウドですが、その言葉の定義は人によってやや差異があるように感じます。今回解説するクラウドも、その有象無象の定義の1つだと捉えてください。

オンプレミスとオフプレミス

クラウドを説明するにあたり、オンプレミスオフプレミスについてご説明します。

まずは辞書的な説明から。
ちなみに「プレミス」は英語で「敷地・建物」の意味です。

【オンプレミス(On-Premise)】
・システムを自分の敷地内に所有し、全部自分で運用する形態。

【オフプレミス(Off-Premise)】
・システムを自分の敷地外に所有し、一部だけ自分で運用する形態。

で、クラウドは2個目のオフプレミスとほぼ同義です。つまり自分達が運用する範囲は一部で、基本的にはクラウドプロバイダが運用を担当します。

クラウドプロバイダはいくつもありますが、有名どころでいうとAmazon・Microsoft・Googleですね。

AmazonならAWS、MicrosoftならAzure、GoogleならGoogle Cloud Platformというクラウドサービスを提供しています。

そもそもシステムって?

待ってくれ。ここでいうシステムってなんだ。となった昔の自分よ。

システムというとなんだかボヤッとしたイメージは沸くかもしれませんが、これも抽象的な言葉ですね。

今回はサーバやデータベースのことをイメージしながら読み進めてください。

サーバってなんだよって方は、デスクトップPCの横とかに置いてある箱のことをイメージしてください。電源ボタンがついてたりコードが引いてあるあれです。

あの箱って実はただの箱ではなくて、色々仕事をしてくれてます。

例えば、電源ボタンを押したらPCを起動してくれたり、キーボードに打ち込んだ内容を理解して画面に表示してくれたり、Googleで何か検索したら検索結果の一覧を表示してくれたり。

で、個人向けであればあの箱くらいの大きさで十分なんですが、企業向けとかになるとめっちゃ大きいのが必要なんですよね。

映画のワンシーンとかで冷蔵庫みたいな箱がたくさん並んでいる部屋とか見たことあります?コードが配線してあって、そこをいじってパスワードを入力するみたいなシーン。イメージが沸かない人は、「サーバールーム 画像」とかでググってみてください。

昔はそのサーバールームが各社にあって、別々で運用していました。

その、自社にサーバールームとかを持って、自分達で維持管理するような運用形態がさっきのオンプレミスです。

で、クラウドの場合は自社にサーバールームを持ちません。クラウドプロバイダが所有するサーバルームの1区画をレンタルします。

イメージ的にはトランクルームっぽいです。自宅には倉庫を持たず、トランクルームに荷物を預けます。そしたら自宅には無駄な倉庫スペースが入りません。施錠とかの管理はトランクルームの管理人さんがしてくれます。みたいな。

で、クラウドって言葉とよく一緒に出てくるのが「IaaS」「PaaS」「SaaS」です。これらの詳細については別編で。

なぜクラウドが流行っているのか?

じゃあ最近クラウドが流行っている理由は?

大きく4つくらい挙げましょう。

①初期投資が少ない

今の世の中、インターネットを使ってWebページを作って顧客情報を管理したりしますよね。もちろんお洒落なWebページ画面も用意したいですが、サーバやデータベースも用意しなきゃですね。

という時に、オンプレミス的な考え方であれば、あなたはサーバの機械を購入してどこかに置いておく必要があります。あれって結構高いんです。

一方、クラウド的な考え方であれば購入不要です。その代わりクラウドプロバイダに月額使用料を払いますけどね。

ということで初期費用を大幅に抑えることができます。

②システムの維持管理が楽

オンプレミスでは自社にサーバルームを用意するだけでなく、保守をしてくれるエンジニアを採用することが必須でした。自分達でシステムの面倒をみなきゃいけないからね。

それがクラウドだと、維持管理用のエンジニアは不要です。クラウドプロバイダのエンジニアたちが面倒を見てくれます。

急な要件変更が可能

例えば、あるEコマースサイト。突然人気に火がつき、Webページへのアクセスが今までの100倍になったとします。多分サーバがダウンして、Webページにアクセスできなくなります。直すためにはアクセスが落ち着くのを待つか、サーバのスペックを上げるするために新しいマシンを買って設置する必要があります。新しいマシンを買って設置するにはリードタイムが必要です。

クラウドを利用していれば、今まで間借りしていた一画を広げるだけでOKです。なぜならクラウドプロバイダは既に物理的なマシンを持っているから。月額使用料を少し多く払うだけで、スムーズに対応できます。

④既存の便利機能を利用できる

特にクラウド特有のPaaSとかSaaSとかって、すでに誰かが作った機能を借りることができるんです(自分で1から作る必要がないんです)。

例えば、誰かが作ったアプリケーションを使うことで、自分でゼロから設計・構築する手間が省けます。

料理で例えると、材料を買いに行くところから必要なのがオンプレミス。出来合いの惣菜を組み合わせてテーブルに並べるだけなのがPaaSとかSaaS。


といった感じでクラウド化すると色々メリットがあります。

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どうでしょう。イメージ沸きそうですかね。

今回はこのくらいで。。


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