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混沌が進む20年代とその時代の「構え」

2021年が始まったばかりの中恐縮だが、社会の混沌さは2020年代を通じ否応なく増していくだろう。以下、簡単にその理由をまとめた。前半は悲観的に思うかもしれませんが、後半に対応方法、構えを記載したので、ぜひ読んでください。

<国際政治>

世界最強の国の国内世論は二つに割れ、大統領を中心とした統治権威そのものが揺らいでいる。

冷戦が終わり30年、米中における新たな冷戦が、軍事、経済両面ではっきりと始まっている。どのような結末かは見えないが、米国が負けないという前提なら、かなりのハードランディングとあるだろう。一方で、米国が負けるとなると、パックスアメリカーナの終焉であり、新たな世界秩序となるが、冷戦の相手が自由と平等とは反対の概念の国家である。

どちらも望ましくないというのが、多くの人の感想だと思うが、では、そうした中、私たち、一人ひとりはどう言った立ち位置をとるのか?無関係を決め込むのか?

関係ないということは、自分の存在が世界で影響がないと自ら宣言するようなものだ。この問題を無視し、00年代、10年代はITによる経済発展ばかり注目されたが、今後関係ないとばかり生きることはできないだろう。自分自身のこの外部環境への対峙の仕方を決めねばならないのではないだろうか。

<国内政治>

こうした国際情勢の中で西欧諸国も次の規範を打ち出せていない。日本の役割は本来大きいと思うが、軍事、経済で見劣りした中であっても、その理念や哲学を元にグローバルでリーダーシップを取れるリーダーが望ましい。しかしながら、そもそも国内政治においてまともな野党がない状態にもかかわらず、積極的信任を得ている状況ではない。互いに異なる視点から議論を尽くすことで、問題を浮き彫りにし、政治的進路を決めるということが議会の役割なら、自民党の分裂こそが最善ではなかろうか。しかし、そうなるとこれもまた混乱である。

<経済>

労働生産性の向上=同じ生産量のために必要な人間が減る、ということだ。とすると労働生産性の向上の意味するところは、失業率の低減という縛りがある以上、経済は成長しなければならない。仮に、昨今のDXにより生産性が10%向上すると(しないならしないで、それは別の意味で問題だ)生産量が10%増えなければ失業者が増えるということだ。

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<先進国 15年移動平均 年間成長率>

(出典:Jason Furman 20 February 2015 A brief history of middle-class economics: Productivity, participation, and inequality in the United States )

しかし、先進国において大量生産大量消費による物質的豊かさは、既に手に入れた。よって、ビジネスとは以下の性質を帯びることになる。

マーケティング=問題の開発

イノベーション=問題の解決

(「ビジネスの未来」山口周より)

つまり、問題のないところに問題を作り宣伝することがマーケティングであり、作り出した問題の解決方法を自分だけが持っていると宣伝することがイノベーションであるということだ。

皮肉な言い方だが、真理をついている。一体、そうしたことによって作られた数字を追いかけることにどれほど意味があるのだろうか。実際成長率は下降曲面にある。

<社会・人>

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Share of income earned by top 1%, 1975–2013

(出典:Jason Furman 20 February 2015 A brief history of middle-class economics: Productivity, participation, and inequality in the United States )

90年代以降デジタル・プラットフォームに富は偏在し、社会の安定を欠く原因になっており、経済の原義である、経世済民という観点において経済成長が全てを解決するという戦略そのものが、全体最適の視点から最適でなくなっている。「環境」「人の精神」「公平性・平等性(富の偏差)」など、これまで外部性として無視してきた問題から、社会は反発を受けている。

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そうした中、人々は自身の幸福への道筋を確信できないでいる。上記の問題の根深さを考えると、次の時代が姿を明確に表すに十年はかかるだろう。

<個人の準備と構え>

そうした中我々一人ひとりは、どこに向かうか。日々決断を続けなければならない。それは誰にとっても難しいでしょう。外側に基準を見つけることはできないからだ。では、どこに向かうべきだろう?

先に言っておくと、簡単な答えを本や権威から持ってくることはできない。そのように謳っているものに飛びつくことは、ある面でゴールが皆にとり共通であったという過去の幻想に毒されていると気づいた方が良い。それは、彼らの世界観に、あなたの世界観を委ねるということだ。あなたが世界観を構築しない限り、あなたにとっての正しい道が現れることはなく、いつかくる死を迎えたとき、自分が選んだ道で幸せであったと笑って死ぬこともまた難しくなるだろう。なぜなら、他人の描いた道を歩いてしまうのだから。21世紀は、20年ほど序章があったが、確固たる基準を自身の内側に見つける時代なのだ。目を丁寧に内側に向ける時代

かって我々が受けてきた学校教育は、「経済成長こそが善である」「生産性の向上こそが命題である」という世界観の中で育成された。企業戦士の育成だ。そうした時代が終焉を迎えつつあるなら、学ぶべきこと、学び方そのものが変化する。もう私たちの子供の世代が、〇〇戦士などとつく時代は終わりにしなければならない。

A)外形的に与えられたゴールに向けて最短距離を進むゴール・オリエンテッドな思考

B)自分が定めた道を歩くプロセスの中で、学び、体験し、その中にある喜び、悲しみを体験しつくすことこそ人生がある

AでなくBなら、心底腹落ちさせながら生きていく時代なのだ。過渡期ゆえにBと言っていてもAから攻撃を受けるだろう。その時覚悟が浅いと揺れるだろう。

子供たちの学習方法は変化せねばならないだろう。そのためには、我々大人も今一度学び直さねばならないのだ。

それは、現状の資本主義世界の中をどのように優位に生きるかではなく、授かった生命によりこの世界に降りたてた幸福に感謝しつつ、100年どのように生きるのか、自らの言葉で語れるような哲学を自分の中に打ち立てるのだ。その困難さすらも、楽しむのだ。希望はある。

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