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【国際貿易論✨】要素賦存量によって決定されるHOSモデルと貿易メカニズム:Chapter⑥

【国際貿易論】シリーズにおいては
私が現在学習している内容である
国際経済学の分野について
アウトプットしていきたいと思います👍

今回の記事は「ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(=HOS model)」について解説していきたいと思います🔥
ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデル(以下、HOSモデル)は「生産要素賦存量」によって貿易パターンが決定されるということをメインに理論が展開されていきます📝

ヘクシャー・オリーン・サミュエルソンモデルについて:Part⑥

前回の記事(下記URL)より
HOSモデルについての解説をしています👍

ぜひPart①からご覧になって、本投稿を読み進めていただけると更に理解を深めていただけるのではないかと思います💖


確認:HOSモデルに使用する表記一覧

HOSモデルの説明において以下の記号を用いることとします
存在する財は、2種類(第1財、第2財)
2つの生産要素(資本:K、労働:L)からHOSモデルは成り立っています📝

yi:第 i 財の生産量
αKi:第 i 財の資本投入係数
αLi:第 i 財の労働投入係数
※規模に関して収穫一定の生産技術より
 各財の投入係数は一定となります
資本集約度

$$
Capital  intensity: αK_i / αL_i
$$

K:資本の総量(資本賦存量)
L:利用可能な労働の総量(労働賦存量)
r:資本レンタル w:賃金率

第i財の単位費用関数

$$
C_i(r,w)≡r×αK_i+w×αL_i
$$

HOSモデルの仮定より、第1財は資本集約的な財、第2財は労働集約的な財でありましたから投入係数による関係式が成立しています

$$
(αK_1/αL_1)>(αK_2/αL_2)
$$

これを変形して整理すると、以下の式変形となりますね

$$
(αK_1 / αK_2)>(αL_1/αL_2)
$$

※この関係を必ず念頭においてください✨
以降は、これらの記号を主に使用しながら
解説していきます📝

前回の投稿では、各生産要素(K,L)の要素価格(r,w)について着目しました
国際貿易を説明する上で必要な
「要素価格均等化定理」について整理しました

$$
「C_1(r,w)≡r×αK_1+w×αL_1=p_1」\\
「C_2(r,w)≡r×αK_2+w×αL_2=p_2」
$$

で表される2つの方程式の解が
要素価格の均衡点でありましたね📝

ある国の経済が開放経済となり
貿易を開始することなど

外生的に財価格が与えられると
「価格と平均費用の一致」より
均衡資本レンタル率(r*)と均衡賃金率(w*)が
決定する
ことになります

ストルパー・サミュエルソン定理🌈

以下では、HOSモデルから導出される
国際貿易論において非常に大切な
インプリケーションを有する
「ストルパー・サミュエルソン定理」について解説します

ストルパー・サミュエルソン定理が示唆することは、以下の内容です

「ある財価格の外生的な上昇は、その財の生産に集約的に使用されている生産要素の価格上昇をもたらし、そうではない生産要素の価格を下落させる」

また「前者(=その財の生産に集約的に使用されている財)の要素価格の上昇率は、当初の財価格の上昇率を上回る」ということも知られています

これは【ジョーンズの拡大効果】と呼ばれているので、国際貿易論についてより理解を深めたい方は頭の片隅に留めておいてくださいね📝

例えば、資本集約財の価格が上昇したケースを考えてみましょう

ストルパー・サミュエルソン定理に基づけば、資本レンタル率(r)の上昇と賃金率(w)の減少をもたらすことになります

また、ジョーンズの拡大効果より
資本レンタル率の上昇率は、資本集約財価格の上昇率よりも高くなるということが想定されますね

直観的に考えると、外生的な資本集約財の価格上昇は資本にとってポジティブな効果(=利益)が働き、労働にとってはネガティブな効果(=不利益)が働くということです

※ある国で資本集約的な財である第1財の需要が急に増えたなど、市場メカニズムにおいて所与である価格が変化したケースをイメージしていただけると幸いです✨

よって、以上の議論より
国際経済における相対価格の変化は、生産要素間において利害対立をもたらすことが想定されますね✍️

図解:ストルパー・サミュエルソン定理

図解:ストルパー・サミュエルソン定理

「ある財価格の外生的な上昇は、その財の生産に集約的に使用されている生産要素の価格上昇をもたらし、そうではない生産要素の価格を下落させる」

また「前者(=その財の生産に集約的に使用されている財)の要素価格の上昇率は、当初の財価格の上昇率を上回る」という

【ジョーンズの拡大効果】も一緒に考えることができていますね

$$
if  Δp_1 >0 \\ Δr >0  and Δw <0\\s.t Stolper  and  Samuelson  Theorem
$$

$$
Jones' expansion  effect: Δr > Δp_1
$$

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こちらのマガジンにて
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています

今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます📚

Ending:最後までご愛読いただき誠に有難うございました!

あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏

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