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睡眠改善薬、睡眠導入薬について

2003年からドラッグストアでも快眠のための睡眠改善薬が手に入るようになりました。種類も増え、市販薬の一つとしてしっかり地位を確立した感があります。
一方で、病院・クリニックで処方希望される上位にも必ず睡眠関連のおくすりが入ってきます。市販のもので十分なのか、医師に処方される薬との違いはどこかは知っておいて損はないと思います。


市販の睡眠改善薬

ドリエル、リポスミン、ネオデイ、ハイヤスミン

ドラッグストアで手に入る市販の睡眠改善薬の有効成分はいずれもジフェンヒドラミンです。抗ヒスタミン薬といわれ、アレルギーや、めまいの薬として現在もよく使用されます。
歴史はかなり古く、1930年代頃に開発されたものです。アレルギー、花粉症などに対して頓服薬を使ったことがある方なら経験されているかもしれませんが、副作用として強めの眠気が出ます。
市販の睡眠改善薬はこの副作用を逆手にとり、眠気が誘発されることで不眠を改善することになります。

病院・クリニックで処方される睡眠導入薬

ブロチゾラム、ルネスタ(エスゾピクロン)、ロゼレム(ラメルテオン)、ベルソムラなど

対して病院などで医師から処方される睡眠導入薬は大きく4種類にわけられます。上記の前から順番に、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬と呼ばれますが、ベンゾジアゼピン系が最も長く使われてきました。有効性も実感しやすく良い薬なのですが、昼間の眠気や依存形成といった副作用が問題となります。他は比較的新しい薬で、その副作用が軽くなっている、もしくは見られません。不眠をより詳しく寝付きにくいのか、寝ている途中で目が覚めてしまうのか、朝方早く起きてしまい、二度寝できないのか分類し、それに適した薬を選んでいくことになります。また、他に使用されている薬との飲み合わせも考慮します。

市販薬と病院処方薬どちらがいいのか

市販の睡眠改善薬は、昼間への眠気の持ち越しや、長期間使ったときの認知機能低下も報告されており、またお困りの症状にうまく合うかも不確かなため、可能なら医師からの処方が好ましいと思います。
ただ、個人的には、気軽に試してみることができることと、用途は違うものの、アレルギーなどの薬として長く使用されている定評のある薬であることから、まず試してみる選択肢としては悪くないのではないかと思っています。
もちろん、朝直射日光を浴びたり、眠る前1-2時間はスマートフォンやPCの画面を見るのを控えるなど、生活面での改善が重要であることは間違いないですが、なかなか完璧にというわけにはいかないですので、補助的なものとしてお考え頂くといいのかもしれません。


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