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ルソン島最高峰、Pulag山に登った

こんにちは、これはだいぶ前のことになるのだが、今年の6月ごろにルソン島最高峰の山、Pulag山に登ってきた。山登りがあまり好きではない私だったが、職場の同僚、先輩に連れられて行くことに・・。

プログ山(英語変換だるい)は2922メートルの高山で、フィリピン全土で比較すると3番目、ルソン島では最高峰の山となっている。バギオの北西にある山で、バギオで登山好きであれば一度は上ったことがあるであろう、人気の山である。

午前6時、眠すぎて死にそうになりながら職場が用意してくれたバンに乗り込む。昨日夜コーヒーを飲んでしまったせいで、全然眠れなかった。

川辺で休憩


バンは延々と山道を走り、川辺で休憩。ほぼ爆睡していて、あまり記憶がないが・・。数時間走ると山のふもとのビジターセンター?みたいなところに到着。

ビジターセンター、眠すぎる

ここで、登山前に山の説明、諸注意などがあるのだが、これがまた学校の朝礼のごとく長ったらしい。学生の時、先生の話を聞けなかった私はほぼ聞き流した(コラ)。皆さんは眠くても頑張って聞くように・・。

ここから登山口近くの宿舎に行き、夜中1時まで仮眠し、1時から山に登る。なぜなら、今回は山頂で朝日を見るというプランだからだ。もちろん、深夜の山は危険なので、地元のガイドがつく。今回のガイドはイフガオ族という、棚田を作ることでも有名な少数民族の方だった。

今はまだ昼過ぎの時間だが、久々早起きした成果、体内時計が完全に狂っている。しかも、この宿舎、シャワーはすべて山由来の冷水で、鳥肌が立つほど冷たく、施設も狭い。職場スタッフが選んだのだが、もっといいところを予約してほしかった。とりあえず、寝て、深夜まで待つことに・・ただなぜか眠れず、2時間睡眠で夜中1時を迎えた。

外は極寒で、雨もしとしと降っている。バギオと同じく、この地域は寒冷で、フィリピンだと思って半袖半パンで訪れると100%凍死する。レインコートに厚手のコートを着て、いざ山へ。まさかフィリピンでコートを着る日が来るとは・・。

道は雨でぬかるみ、足場は相当悪い。普通の運動靴なら簡単にびしょ濡れになるだろう。必ず登山靴を履いてきたほうがいい。また、この時期は雨季で、毎日雨が降っている。言わば、登山に不向きすぎる時期なのだ。正直、この時点で帰りたくなったのは秘密。

霧が深すぎて、霧払いしたくなる(ポ○モン)

ただ、登山道は思ったより緩やかな道が多く、雨さえ降らなければあまり苦労しないと思われる。あと、トイレなどは勿論ないので、野で用を足すしかない。登山道周りは茂みなので、こっそりと・・公衆トイレがある日本の山ってすごいんだね。

暫く上に登ると、木が生えない森林限界に到達。空がすでに明るくなっていて、朝日に間に合うか非常に怪しい。そのうえ、雨が強くなってきて、登山靴はびしょ濡れ&レインコートはもはや機能不全となっていた。上り坂も急最強の心配格闘家の自分でもきつくなってきた。

木が全くなくなった
霧が深すぎて何も見えん!


なんだかんだで、山頂に到着・・。長かったが、苦労しただけあって景色は素晴らしいの一言。ルソン島の山岳地帯が雲の間から見渡せる。日本でこんな高山に登ったことがない私からすると、初めての体験だ。

遂に・・
キターーー
感動もの
ずっと曇っていたのに、奇跡の隙間から見えた景色


標高が3000メートル近くにもなると、酸素が薄く、頭がさえない。そのうえ、有酸素運動をするとすぐ息が上がる。ここで高地トレーニングなどすれば、最強の心肺機能が手に入るだろう。山頂付近は高度もあってか、芝生みたいな草と、低い樹木がちらほらあるだけ。まるで天国のような景色だ。

雨が強くなってきた(絶望感)

山頂についてからしばらくすると、さらに雨が強まってきたので撤収開始。登山あるあるなのか分からないが、山を下るのは上りよりもきつい。行きはよいよい、帰りは怖いとはこのことか。

寝不足と雨と疲れのトリプルパンチを食らいながらも、無事下山完了。体から、山の土と、雨の嫌な臭いがする。これから着替えて、休憩してバギオに戻る。

キャンプファイアーらしき跡。キャンプしたいな

帰りのバンは狭く、運転も荒かったため一睡もできず。ウトウトするが何度も頭を打ったせいでたたき起こされた。家につき布団に入ると、朝まで完全に気絶していた・・泥に埋まるかのような快眠だった。これを機に夜のコーヒーは控えようかなぁ。


プログ山登山をする方へ

今回の体験を通して皆さんに伝えたい・・

雨季に山に行くのはお勧めしない、ということ

足場も悪いし、体も濡れるし、乾季の倍は疲れることはまず間違いない。雨季は大体6月から11月まで続くので、その時期は避けたほうがよいだろう。山頂に行ったとしても、曇っていたら、景色が見えない可能性が高い。今回は、奇跡的に雲の隙間から景色が見えたが、分厚い雲に覆われているとまず見えないだろう。

また、雨季乾季関係なく高山病には注意が必要。私も経験があるが、酸素が薄くなり、頭痛などが出てくる場合がある。この場合速やかに下山し、休息をとることが無難。私は過去に山で遭難(ガチ)し、警察に助けてもらったことがある。高校生の時だったが、その時から山をなめると痛い目にあうことを知っている。プラグ山に行く方は、是非油断せずに楽しんでいただきたい。

あとは・・・山が高山なので、生えてる植物も亜熱帯植物みたいなのはあまりない印象。熱帯のジャングルで冒険したい人にっては、期待外れかもしれない(寒冷で熱帯のフィリピンにいるとは思えない)。

私が見れなかった朝日を、誰か見て感想聞かせて


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