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都会と雨って絵になるから引き込まれる A Rainy Day in New York

 ちょっと前に観た「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」と「20センチュリーウーマン」。どちらもグレタ・ガーウィグが関わっている作品で印象に残る映画だった。この3年位でいい映画だなと思う作品には大抵出演しているのが、ティモシー・シャラメ。昨年観たビューティフル・ボーイ。父目線と息子目線でのすれ違いが誰にでもあると思い気持ちに残る映画だった。

そして自分が大好きなウディ・アレン監督の最新作でティモシー・シャラメとエル・ファニングが共演していると知って観たい気持ちが上がり続けていた。大学生の頃「ラジオ・デイズ」を観てウディ・アレンのファンになった。あの演者の掛け合いの間合いやニューヨークの町並みなどからなんだか人間らしさがある映画だなと思ったのを思い出す。

この映画、実はアメリカでは公開されていないらしい。監督の20年ほど前の不祥事が発端であるMeetoo運動から公開が中止とのこと。映画館で見ることができるなら見ることができるうちに行かなければと思った。

8月に入って梅雨が開けたが、先週の雨がやまない連休最終日に「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」を観に行った。

交互に進むストーリーとすれ違い

いつも通りの役者がみずからナレーションを入れる冒頭。(そんな同じ入りをする世界中がアイ・ラブ・ユーも好きな映画)ギャツビーはマンハッタン出身らしい。金持ちで東京で言うと港区住んでますみたいな。港区といっても広い。たぶん高輪とか白金とかそんな感じだろう。ストーリーはギャツビーとアシュレーが別行動を取るようになってから話が交互に進む。

大学生カップルのギャツビーとアシュレーは、アシュレーが著名な映画監督にインタビューをするためにマンハッタンに行くことになったのをきっかけに、週末をニューヨークで過ごすことを計画していた。だが、その計画は悪天候などにより崩れだし、事態は思わぬ方向へ転がっていく。(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/レイニーデイ・イン・ニューヨーク)

ギャツビーパートで出てくる映画監督の友達、アシュレーパートで出てくるジュード・ロウの姿がなんだかウディ・アレンみたいだしなんだかそのままなんじゃないかとも思った。今回登場するニューヨークはマンハッタンのタイムズスクエアが出てこず建物と道路とセントラルパークのみ。過去1度ニューヨークは行ったことあるがセントラルパークはあまり行かなかったので街巡りを疑似体験しているような感覚だった。

アシュレーが映画監督をインタビューするところから二人は別行動をすることになるのだが、段々それぞれの話にお互いのパートナーの色が薄くなってくると雨が段々強くなっていくような印象を受けた。

話はギャツビーとアシュリーが1日の中で色々なことに巻き込まれていくのだが、その1つ1つの経験からギャツビーの気持ちがどんどん動き、ラストの展開へと繋がっていく。

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最後の展開で考えたこと

ギャツビーの行きたくなかった母のパーティーへ行ったシーンが印象的。娼婦を連れてくにも母にバレる。そこで母の秘密を聞く。母に対する嫌悪は自己嫌悪だったのかも。自分は母の分身でもあるんだと知ったときニューヨーカーであることも自覚。それを知ってもっと自分らしい行動をしたかったんだと思う。生活や興味も踏まえ自分自信をみて彼女自信を愛せる人を愛したかったじゃないか。自分らしい街って考えるとニューヨークがしっくりきたのかも。だから最後のシーンでは自分の運命を試してみたのかもしれないと思う。
アシュリーも最後、ギャツビーを追っかけなかった。彼のそういう性格を知っていたからこその行動かもしれない。

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パンフレットの作りがとても素敵で、すべての写真をパンフレットから拝借。パッケージ化されたら買って手元において1年に何回か見直したい作品だった。

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