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紀元1世紀の教会を訪れる

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この文章は、初代教会の様子を現代のクリスチャンに伝えることを目的としており、綿密な考古学的研究の成果によるものです。 著者ロバート・バンクス氏はオーストラリア・シドニーにあるマッ… もっと読む
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記事一覧

紀元1世紀の教会を訪れる(訳者あとがき)

使徒の働き(使徒行伝)の時代、教会とは建物のことでなければ、宗教組織のことでもありません…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(著者による序文のことば)

この短い物語は、西暦1世紀半ばの初期キリスト教の集会に参加したときの様子を描こうとしたも…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(14)

外は真っ暗だった。 街の道路は、よほどの機会でない限りは点灯しないので、それ以外の時に道…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(13)

機織り職人の妻が話し始めた。 「ここに座ってアキラさんの話に耳を傾けながら考えていたので…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(12)

わずかにできた間を縫って、プリスカは立ち上がり、ランプに火を灯した。 もう外はすっかり暗…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(11)

全員が着席し、リュシアスがゲームを片付けると、アキラは頭を少し下げて、彼の神の霊にこれか…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(10)

このときリュシアスが、アキラの合図でテーブルにあるカップを補充し始めたので、私たちの話しは中断されてしまった。 フェリクスは別のテーブルで同じようにワインを注いでいる。 アキラは自分のカップを両手でつかむと、このように言い始めた。 「私たちが飲んでいるワインは、食事の一部であり、主における交わりを助けるものでした。しかし、そこにはそれ以上の意味があります。なぜなら、イエスさまが説明したように、死によってこの絆を作り出したのはイエスさまご自身であることを思いださせるものだから

紀元1世紀の教会を訪れる(9)

休憩時間になると、フィロロギウスは、長女がこの集まりのためにささやかな献げものを用意した…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(8)

「さあ、リュシアスくん。君が話そうとしていた話題に戻ろうじゃないか。」アキラが言った。 …

けんたろ
1年前
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紀元一世紀の教会を訪れる(7)

アリストブルスは、みんなが食べ始めて沈黙が起こった隙を見て、リュシアスが今夜のうちに皆に…

けんたろ
1年前
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紀元一世紀の教会を訪れる(6)

少し食事をした後、アキラは老夫人の方を向き、彼女に質問をした。 「マリアさん、暑い日が続…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(5)

アキラは静粛を呼びかけた 「もうこんな時間だ」アキラは言った。「第10の時(午後4時)も半…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(4)

ダイニングルームは、私たちが立っていたメインホールから続いていて、かなり広いスペースが確…

けんたろ
1年前
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紀元1世紀の教会を訪れる(3)

アキラが姿を現わすと、私の友人たちは彼が扉の前まで来るのも待たずに、アキラの元まで勝手に入って行った。 いつもの抱擁や挨拶の口づけが交わされたが、社交的なものではなく互いへの愛情が込められていた。 「ようこそ、ようこそ、ようこそ!」心を込めてアキラは言った。「神の祝福と平和がありますように。」 「あなたにもね」と、クレメンスは返した。「来ることができて嬉しいよ。」 不思議な光景 その後に起こったことは最も驚くべきことだった。 アキラはユウオディアにも抱擁し、挨拶の口づけ