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こんにちは。
エンジニアから経営企画に異動し、ゼロから勉強中の南と申します。
自身の勉強内容の定着・アーカイブ化と後々の引継ぎを見据えた暗黙知⇒形式知化等を目的として本ブログを立ち上げました。
専門の方には内容的に全く足りませんが、私のような初学者には何かしら役立つことがありそうな内容をコツコツ積み上げていければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

では早速、記念すべき第一回目はWACC(ワックと読む)について書いてみたいと思います。


WACC(ワック:Weight Average Cost of Capital)

WACC、ワックワク。(←これが言いたくて最初にこのテーマを選んだといっても過言ではない。笑)
Weight Average Cost of Capital の頭文字で正確には「加重平均資本コスト」と訳されますが、ざっくりと「資金調達にかかるコスト」を意味します。解説していきます。

会社が資金調達をするには大きく二つ。
①銀行から借りる
②株式を発行する
がありますが、それぞれコストがかかります。具体的に言うと、①だと金融機関に支払う利息、②だと株主への配当等(*)となるでしょうか。
(*もっといろいろあるのですが、細かいことは置いておいて、分かりやすさ優先で行きます。)

①で銀行から1億円を借りて、1年後にその利息を2%払う必要がある場合、1億円の資金を調達するために2%⇒200万円のコストがかかる、という風に考えます。
また、②で株を発行して2億円調達して、その配当に5%を還元する必要がある場合、2億円のコストを調達するために、5%⇒1000万円のコストがかかる、という風に考えます。

では、①②両方で資金調達している場合、そのコストはどうなるか。
⇒3億円の調達に1200万円のコストがかかる、という風に考えます。
そして1200万円のコストを利息や配当のように割合で表すと4%となり、この4%が今日のワクワクのWACCとなります。(※超ざっくりです。実際には①には課税の控除ができたり、②は株の値上がりなどもあるので、もう少し複雑です。←勉強中です。)


WACCの意味するところ:投資家が求める期待収益率

さてこのWACC、企業経営上は低い方が良いわけですが、投資家目線で見ると「その会社に求められる最低限の利益率」とも言うことができます。

利益率がWACC(資金調達コスト)よりも低いということは(①の利息を払わないということは考えにくいので、)②の配当等の求めるリターンが得られないと言うことになり、そんな株は売却されてしまう⇒株価が下がって、企業として存続できなくなる、ということに繋がっていくからです。

では、このWACCを下げるためにどうすればいいか。
どうやらここがIRInvestor Relation:投資家を対象にした企業広報活動)担当者のミッションとなるようです。投資家のリスクを下げる事⇒適切な企業情報を適切なタイミングで公開することが重要とのことなのですが(参考:「ざっくり分かるファイナンス」:光文社新書)、この辺りは私も勉強中なので、また別の記事で掘り下げていければと思います。

WACCの使い道:企業価値の算出

もう一点、WACCが具体的にどんな時に使われるのかについても触れておきたいと思いますが、これは企業価値の算出に関係しています。
「利息や配当がなぜ企業の価値に??」
と思うかもしれませんが(私はそうでした)、上で述べた「期待収益率」として考えると、少しイメージがつくかもしれません。

今後、WACCの割合で成長を価値を生み出していく企業は、何年後にこのくらいの価値を持つ会社になる(利益を生み出す会社になる⇒フリーキャッシュフローを生み出す会社になる)から、それをWACCで割り戻していくと現時点の価値はいくら!!という感じです。DCF法Discount Cash Flow:ディスカウントキャッシュフロー法)で出てきますが、こちらもまた別の記事で掘り下げていければと思います。

ROICとEVAスプレッドについて

結構おなか一杯感が出てきましたが、もうちょっとだけ続けます。
ROIC(ローイック:Return On Invested Capital)という指標があります。これは事業のために投資した資本に対して、どれだけのリターンが得られたか、企業にとっての「利回り」を示します。(税引前営業利益を投下資本で割ることで得られます。)
実際の利回りを求められる利回りよりも大きくすること⇒ワクワクWACCよりもROICを大きくすること、これが経営者の使命です。

さらに、ROICとWACCの差をEVAスプレッドEconomic Value Added)と呼びます。繰り返しになりますが、このEVAスプレッドをプラスにして拡大していく事が経営者の使命と言えます。(とのことが先の「ざっくり分かるファイナンス」に書かれております。←勉強中)
経営企画部は経営者の参謀役なので、経営者の使命をしっかりと理解して、勉強・実践していきたいと思います。

WACC、ROIC、EVAスプレッド、3回に分けて書こうかと思っていましたが、最後に後者2人を無理やりまとめて触れられたので、本当に超ざっくりですが3者について書くことができました。

次は、財務3表(バランスシート、損益計算書、キャッシュフロー計算書)のどれかについて書いてみたいと思います。
また、ファイナンスに限らず、経営企画まわりのいろいろなことについても書いていきたいと思います。(今、個人的にホットなのは社内ベンチャーです。)

お読みいただき、ありがとうございました!!

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