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【番外編】手を動かしてDCF法の仕組みを直感的に理解する。

こんにちは!
経営企画絶賛勉強会の南です。

前回のブログで、ビジネスにおける「のれん」が意味するものについて書いたのですが、
その際、これまで取り上げてきたWACC、バランスシート、減価償却などがでてきて、これまでの学びが繋がってきた感覚がありました。

また、財務諸表を理解することは経営者の参謀役である経営企画部員にとって非常に重要なスキルである事も、身をもって理解できてきた感があります。

まだまだ駆け出しではありますが、この調子で、どんどん学びを広げて行きたいと思います。

今日は番外編。DCF法を身体で理解する。

さて、今日はちょっと番外編です。
これまで何回か出てきたDCF法(discounted cash flow法)。
想定される稼ぎ(フリーキャッシュフロー)を割引率(=ワクワクWACC)で割り戻したのがその企業が将来にわたって生み出す価値である、との事を書いてきました。

・今の1万円と10年後の1万円では、今の1万円の方が価値が高い。
・なぜなら今の1万円は、事業を通して10年後には例えば2万円にする事ができる。
・このように考えると10年後の1万円って、今の価値としては5千円分くらいの価値しかない。
・20年後なら、30年後なら、、、と時間を伸ばしていくといずれゼロに収束する。

と、この辺は特に問題なく理解できますが、
この将来に渡って稼ぎ出される価値を現在の価値に割り戻したその合計(つまり、そこ会社の現在の価値)が、
シンプルに「フリーキャッシュフローをただ一度割引率で割った数字で求まる」というのが不思議な感じがするので、今日はこれを手計算で実践してみたいと思います。

いざ実践!

計算は次のような条件としてみます

・1年間に3億円の価値(フリーキャッシュフロー)を生む企業とする

・割引率=企業の最低限の期待収益率=WACC(加重平均資本コスト)とし、6%とする。

・企業の成長は考慮しない(永遠に毎年3億円の価値を生む)

・あまり細かい事は気にしない(3億円は期中のどのタイミングで計上するのか等)

こんな感じで、行ってみます!!

計算中 計算中 計算中 計算中 計算中 計算中 計算中・・・・・

今年生み出す価値 3億円

来年生み出す価値 3億円→現時点の価値に割引くと、3億円÷1.06=2億8302万円

再来年生み出す価値 3億円→現時点の価値に割引くと、3億円÷1.06÷1.06=2億6700万円

4年目に生み出す価値 3億円→現時点の価値に割引くと、3億円÷1.06÷1.06÷1.06=2億5186万円

これをコツコツと続けていくと、次のようになりました

なんとなく、一度手書きで計算してみる事に
意味があるように思ったのです。
70年後の3億円の今の価値は506万円。


途中で電卓叩き間違えてる可能性が高そうですが、、、まぁ細かい事は気にしないとして、
この会社が今後稼ぐお金の現在価値の総額を積み上げていくと、どうやら49〜50億円くらいの金額になりそうです。

そして、今回の疑念、1年間での稼ぎを割引率で割り戻す、という計算をしてみるとどうなるか?

300,000,000 ÷ 0.06 =

キター!! 50億円キター!!!

きました!!
50億円!!
すごい!!
メチャ気持ちいい!!

番外編、終わります

数学は特に苦手ではないものの、高校の数学で習った「極限」とかまではもう思い出せないので、今回は力技でねじ伏せて見ました。また、なんとなくエクセルを使いたくなくて、手書きで取り組んでみました。

何か意味があったのかは自分でもよくわかりませんが、
心理的な効果として、DCF法についても苦手意識など無く、むしろ愛着をもって今後接する事ができそうな気がします。

それでは、
今日もお読みいただきありがとうございました!!


【追伸】
その後もう少し調べてみたところ、どうやら「極限」を使わなくても証明できるみたいです。
数学お好きな方、ご興味ありましたらこちらの会計事務所さんの記事をご参照ください。とても詳しくわかりやすく書かれています。(なお今回の私のブログでは成長率はゼロと設定しています)

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