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二代目“Dr. Martens 1460VINTAGE”

 三代目 J Soul Brothersみたいなタイトルで些か嫌悪感を抱く人も多かったかもしれません。すみません。私も陰キャなのでパリピが苦手です。今回は最近手に入れたDr. Martensの定番ブーツついて、購入時期の違いによる地味な違いが散見されたのでそれを見比べて紹介してみようかなと思います。

Dr. Martens 1460VINTAGEとは

 私が愛用しているブーツはマーチンの中でもVINTAGEラインと呼ばれるMade in Englandのブーツになります。通常のマーチンは基本的に殆どがアジア製なのですが約10年程前から昔のマーチンを復刻するという事で革靴のメッカ、ノーサンプトンの工場で生産、販売されている復刻版プレミアムラインです。

通常ラインとの大きな違いはアッパーには主にQUILON LEATHERという革が使用されている点で、通常ラインの革がクロム鞣しなのに対してタンニン鞣しの革となっています。ここでは詳しい説明は省きますが、分かりやすく言えば革の芯の色が茶色なので使い込んで色が抜けたり、傷が出来ていくと地の色が見えてきてカッコよく経年変化してくれるというものです。

昔のマーチンはつま先の形が違っていたり、革質が良かったりするので、こだわる人は今でも古着屋を回って当時のMade in Englandのマーチンを探したりしていると思います。ただ私は根気強く探すのが苦手だった事と、1から自分で育てたいという思いがあったのでこの復刻版を選びました。

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同一品番でも仕様が違う点

 私が一足目を購入したのは2014年の2月で、ずいぶん履き込んだ為かなり革が馴染んでいます。初めこそ大事に履いていたものの、あくまでもワークブーツとして森で作業する際に材木に引っ掛けたり、海にそのまま浸かってしまったり、ケアをしながらもガシガシ履いてきたのでそれなりにやつれています。

二足目は今年2021年に色々と訳あって同じ物を追加購入しました。ただ一足目がまだまだ履けるのでしばらくの間は出番がなさそうです。二足を並べてみてみると7年程の間に細かい仕様が変わっている事に気づきましたので見ていきたいと思います。

履き口のヒールループ

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 昔は黒地に黄色文字だったもの(右)が、新しいもの(左)では黒地に金色文字になっています。さらにサイズ自体も一回り大きくなっています。昔のマーチンはもともと茶色地に金色文字だったので、それに近づける形でよりプレミア感が出るように変更したのでしょうか。

踵の月型芯(カウンターライニング)

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 少々汚い写真となってしまいますが、昔はヌメ革のスムースレザーだった補強用の革が新しいものでは黒い起毛感のある革になっています。摩擦などで負荷がかかる部分なのでそれを考慮した変更でしょうか。私の履き方が悪かったのかもしれませんが一足目は革が割れて破れてしまっているので、そうならないように改善されたのかもしれません。

革質

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 これはもしかしたら気のせいかもしれませんが、昔の方がもう少し革の質感は良かったような気がします。革が薄くなったように感じ、繊維の詰まり具合も違い、なんとなくですが柔らかいような気がします。吟面(革の表面)の表情もどこかのっぺりしているように見えなくもないです。新しい物に触れた際に「あれ?こんなんだったっけな?」となりました。

ただ一足目から7年も経っているので感覚は曖昧ですし、履き込んで磨いていくうちに変わってくるのかもしれません。正直そこまでは気にしなくていい程度の変化だと思います。

タグ

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 昔のものはユニオンジャックデザインでイギリス色を前面に出していましたが、新しいものは洗練されてシンプルにロゴマークのみになっています。

箱と小冊子

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 新しいものはよりコンパクトな箱で届きました。箱の側面にはMADE IN ENGLANDという印刷が追加されています。ブーツは両方とも同じサイズなのですが、箱のサイズは靴の大きさによってある程度ランダムに振り分けられているのかもしれません。
(7年前の備品を律儀に取っておいてるのって怖いですか?)

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小冊子もタグと同様にシンプルな表紙になっていて中身の構成も変わっています。

巾着袋

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 新しいものには麻のような素材の巾着袋がついてきました。前回は付いてこなかったのでこれは地味に嬉しいかもしれません。

箱のラベル

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 上が新しいもの、下が昔のものです。品番を見比べても全く同じ商品だということがわかります。

結論

 ここまで見ていただいた通り同じ商品でも細かい部分の仕様は結構変わっていました。ただ一足のブーツとしてみればそこまで大きな変化はないように思えます。むしろ細かい仕様の変化よりも大事に長く付き合っていく事で出来る傷やシワや汚れなどが、その人だけの思い出のある一足に仕上がっていく事が嬉しいものなんじゃないかと思います。

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天気が悪くてもあまり気にせず履けてしまう優秀な子なので、是非皆さんも一足はマーチンをクタクタになるまで履きこんで自分だけの一足に育て上げてみて下さい。

ここまで読んで頂きありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。

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