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やっぱり大好きなタイ料理ベスト10(2023年夏編)

 私が旅が好きな理由。それは、おいしい料理を食べながらおいしいお酒を飲み、旅仲間と語らうこと! なかでも、やはりタイ料理はやはり、おいしいものが多いです。そこで、2023年8月の渡航でおいしかったタイ料理を独断でベスト5!・・・を決めようとしましたが、絞り切れなかったので、ベスト10! 一緒に旅している気分でお付き合いください。


昼ご飯はずっとこれでいい

 1品目は、タイの焼きそば、パッタイ! パッタイとビールがあれば、ずっとタイで生きていける気がする。

パタヤビーチで食べたパッタイ

 平打ち麺に、エビやもやし、厚揚げなどが載り、ナンプラーやオイスターソースの香りがたまりません。ピーナッツも良いアクセント。それを混ぜ合わせ、たまにニラをかじりながら食べる―。昼からでもビールが飲みたくなる料理です。

タイの暑さにはこの甘さがぴったり

 2点目は、タイティー

かなり甘いタイティーは、タイにいると毎日飲んでしまう

 タイティーは、濃く煮出した紅茶に、練乳と砂糖でとっっっても甘くしたミルクティーです。この、オレンジともピンクとも言えない色になぜか惹かれてしまいます。日本だと甘い飲み物はあまり飲みませんが、暑い日差しのタイだと、毎日のようにこのタイティーを飲んでしまう! 魅惑の(体重増加には悪魔の)飲み物です。

このタレは本場ならでは

 3品目はカオマンガイです。日本風に言えば、蒸し鶏ご飯、ともいえるでしょうか。

この味噌のようなタレは、本場ならでは

 カオマンガイは、長時間煮込んでホワホワになった鶏の身にかかる、味噌のような甘辛いタレ。これは、本当に本場でしか味わえません! 

 サワディー佐賀メンバー、ノックさんのカオマンガイタレだけは、佐賀では唯一食べられる本場の味! これは毎年10月のタイフェスティバルでも大好評で、2日間のイベントで100羽仕入れた鶏もも肉が、1日で売り切れるほど!(慌てて2日目分の鶏肉を調達しに行ったことが何度あるか) これは本当に大好評でした。

日本のラーメンとは一味違うタイの麺

 4品目は、麺料理のクイッティアオです。

様々な具材が入ったクイッティアオ

 これは、朝ごはんでも昼ご飯でも、「ちょっと軽く食べたいなぁ」というときにぴったり。タイでは、唐辛子、酢、ナンプラー、砂糖が入った調味料セットが置かれており、それを入れながら食べます。タイ人を見ていると、スープを入れる前に掛けているので、それぞれ好みの分量があるのでしょう! そういえば、タイ人と日本のラーメン屋に行った際に、スープも飲まずに、コショウやラー油を入れていました。何か入れるのが、もう習慣なんでしょうね。

有明海にもあるけど、一味違う!

サルボウ貝は、ちょっと半生。でもお腹を壊したことはない!

 5品目は、先に写真を出しました。この右下の料理は、有明海でも取れるサルボウ貝! ホイクレーンルアックというそうで、ルアックは「半茹で」の意味。つまり、半茹での貝の刺身です! これを、唐辛子などを使ったシーフードソースにつけて食べます。ちょっと独特な臭みがあり、好みが分かれそうですが、私は大好き! 海外では火を通していないものは避けた方がいいのかもしれませんが、唐辛子の食べ過ぎでお腹を痛めたことがあっても、生のものを食べてお腹を壊したことがない! 丈夫な胃に感謝です。

2種類の味を楽しめる魚料理

 6品目は、名前を忘れてしまいました(いつもビールを飲んでいるから?)。でも、揚げた魚と、その上にソース(ラープ?)をかけた2種類が楽しめ、かなり当たりの料理でした!

揚げた魚(上)とさらに辛いソースをかけた部分の2種類が楽しめる

 揚げた部分はサクサクで、中の身はホクホク。骨や顔の部分までしゃぶって食べました。辛いソース部分も辛さで箸が止まらず、ビールも止まらず! 今回はタイ人に頼んでもらいましたが、また食べたい一品です。

ビールの進む!①

 タイに行けば、車もなくかなりの距離を歩くし(毎日1万5千歩くらい歩いていました)、暑さも相まって、ビールがさらにうまい! 日本ではしませんが、ビールに「サイナムケン(氷を入れる)」スタイルが好きです。そんなさらにビールの進む料理(すでに紹介したものもビールと合いますが)の7品目は、ムーヤンです!

豚をたれに漬けて焼いたムーヤン

 これはおいしかった! 「ムー」は「豚」で、「ヤン」は「焼く」。つまりは「豚焼き」です。タレに漬けて焼いて香ばしくなった豚肉を、さらに辛いソースに漬けて食べる。これは視察に向かう途中の昼食で食べたので、「1本だけにしよう」とビールを控えました(飲むのは飲むんかい)が、夜ならばこの1皿で3本はビール飲める! そんな一品でした。

ビールの進む!②

 これもビールが進む8品目。ガイヤーンです!

今度は鶏焼き!

 この日は、視察もお休みで、一人で夕食をしました。「ビールを控えようかな」と思いつつ、一人でも入りやすそうな店を探し歩いていると、「大きな鶏の置物」が。「ガイヤーンだ!」

 「ガイ」は鶏で、「ヤーン」は先ほど出てきた「焼く」。つまりは「鶏焼き」です。・・・これはビールでしょ! 調べたら、「ニッタヤガイヤーン」というチェーン店のようです。

 タイのサービスで素晴らしいのは、「店員さんがビールを注いでくれるところ」。少しでもグラスのビールが減っていたら、次から次に注いでくれます。そして「ヌンケオマイ(もう1本)?」。止めない限りは注いでくれる、「ビールのわんこそば状態」です! 控えようと言いながら、結局1人で3本ほどビールを飲んでしまいました。

結局、これさえあれば!

 タイ人は「タイ料理で何が好き?」と聞くのが好きです。そんなとき、私はいつもこう答えます。「パクブーンファイデーンです!」。パクブーンは、タイ語で「空心菜」。空心菜の炒め物です!

辛さとオイスターソースの濃厚なコクがたまらない空心菜の炒め物

 初めてタイに行って食べたときに、「前世はタイ人だったのかもしれない」と思ったほど、「何か既視感のある衝撃なおいしさ」に襲われました。ちなみに、モンゴル料理を食べた時も、ウクライナ料理を食べた時も「前世はモンゴル人」「前世はウクライナ人」と思ったので、おそらく前世も食いしん坊だっただけでしょう。笑

 空心菜をニンニクや唐辛子とオイスターソースで炒めただけの料理ですが、日本で空心菜で作っても、タイの味は出せない。秘訣は、名前にある「ファイデーン」。「赤い炎」という意味で、かなりの強い火力で一気に炒めるからこそのおいしさのようです。パクブーンファイデーンとビールがあれば、タイで生きていける・・・(パッタイに続き2品目)。そんな9品目です。

鍋×焼肉! 初タイでの思い出の味

 そして、最後の10品目。これは、初めてのタイ旅行で食べて以来、思い出の味です。それはムーカタです!

上で焼肉、下で鍋を楽しめる、ジンギスカンスタイルのムーカタ

 青年海外協力隊時代、同期隊員を訪ねた最初のタイ旅行。一日中、いろんな観光地を回り、疲れ切ってたどり着いたのが、同期おすすめのムーカタでした。上は焼肉、そして、そのうまみが流れ落ちた鍋を同時に味わえる! 炭火の暑さも相まって、ビールが進む! こんなに素晴らしい料理があるのか!と感動したのが、このムーカタでした。初めてチャンビールを飲んだのも、確かこのムーカタ。それ以来、自分の名前の「けんぞう」に含まれる象(タイ語で『チャーン』)を冠していることもあり、シンハービール(サンスクリット語で『ライオン』)よりも、チャーンビール派になりました。ムーカタにはまりすぎて、ムーカタ鍋を買ってしまうほどです!(タイでいつも買いたいのですが見つからず、結局、フリマサイトで見つけて買いました)

 そういえば、タイ人の元妻にプロポーズをしたのも、タイでムーカタを家族で食べた後でした・・・。

 楽しい思い出も、苦い思い出も、一緒に焼いて煮込んでくれるムーカタ。ぜひタイ旅行でおススメです!

 以上、今回のタイ渡航で食べておいしかったタイ料理10選です。ベスト10とは銘打ちましたが、あえて順位はつけませんでしたし、おいしかったけど、夢中で食べて写真を撮り忘れた料理もありました。

 行く人や、行く地方によっても、またこのベスト10は更新されていくでしょう。ぜひ皆さんのタイ旅行の参考になれば幸いです。

山路健造(やまじ・けんぞう)
1984年、大分市出身。立命館アジア太平洋大学卒業。西日本新聞社で7年間、記者職として九州の国際交流、国際協力、多文化共生の現場などを取材。新聞社を退職し、JICA青年海外協力隊でフィリピンへ派遣。自らも海外で「外国人」だった経験から多文化共生に関心を持つ。
帰国後、認定NPO法人地球市民の会に入職し、奨学金事業を担当したほか、国内の外国人支援のための「地球市民共生事業」を立ち上げた。2018年1月にタイ人グループ「サワディー佐賀」を設立し、代表に。タイをキーワードにしたまちづくりや多言語の災害情報発信が評価され、2021年1月、総務省ふるさとづくり大賞(団体表彰)受賞した。
22年2月に始まったウクライナ侵攻では、佐賀県の避難民支援の官民連携組織「SAGA Ukeire Network~ウクライナひまわりプロジェクト~」で事務局を担当。
2023年6月に地球市民の会を退職。同8月より、個人事業「人とヒトの幸せ開発研究所」を立ち上げ、多文化共生やNPOマネジメントサポートなどに携わる。


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