note見出し画像2

ピボットターン

フロントアップを使って何が出来るか?の第三弾は「ピボットターン」です。

ピボットとは何ぞや?と思う人もいるかと思いますが「Pivot=軸を中心とした回転」の事で、バスケットボールをやっていた人なら知っていたかもしれませんね。ここでいうピボットとは、リアタイヤを軸としてフロントタイヤを上げ、左右に振って小回りにターンするテクニックです。足を着かずにやる場合はフローティングターンとか呼ばれます。

このピボットターンはエンデューロでは良く使うテクニックで、ハンドルを切ったりバンクさせるだけでは曲がり切れない場所や、狭い場所でその場で向き変えがしたい時など、これが出来ないと切り返す為にバイクを押し引きし大幅に体力を使う事になります。

ステップアップFrontUp!の最後の斜面でエンジンを掛けずにバイクから降りてフロントを振るパターンもかなり多用します。

とても基本的な話ですが、バイクやクルマが曲がる時には内輪差があります。前輪に比べて後輪は更に内側を通るという、教習所でも習ったと思います。ハンドルを切れば切るほど内輪差は大きくなります。

例えば、タイトなターンでワダチが掘れているとして、そのワダチに前後輪を入れてしまって曲がろうとすると上手く曲がれないと思います。それは、内輪差でフロントタイヤが曲がろうとするラインよりもリアタイヤが内側を通ろうとして引っ掛かるからです。フロントタイヤはワダチに落とさず、外側に上げた状態で曲がればリアタイヤはワダチのタイトなラインに沿うので曲がり易くなります。

では更にタイトで、ハンドルを切った最小半径よりも小さく鋭角な180度ターンならどうするか?つまり、フロントタイヤを空中に浮かせて切り返し、リアタイヤだけで曲がれば良いのです。そうすれば内輪差も関係なくなります。

ワダチだけじゃなく、急斜面で登れなくなったから切り返してジグザグに登る事で緩やかな斜面として登るという、いわゆるエンデューロ界隈で言うところのイゴイゴする時にも使います。(イゴイゴ=落ち着きなく動くという意味の方言。うごくの「う」が「い」に訛ったものらしい…。)

斜面で止まってしまったから切り返す為に使う時もありますが、なるべくなら登っている勢いを殺さずにスムースにフロントアップして切り返せた方が良いです。その為にはココで切り返すというポイントとフロントリアの位置などを考えてターンする事が大切です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?