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How to 登り方〇と×

レース中は早く終わらないかと思っていたのに、終わったらまだ1週間も経っていないのに既に走りたい気分になっていますw

さて、今回のCGC斑尾、皆さんはどうでしたか?ゲレンデのダイナミックなヒルクライム、楽しかったですね!土曜日のフリーライドでかなり練習できたのでレース中はほぼほぼミスなく登る事が出来ました。

ただ、普段からなかなかあのレベルのヒルクライムを練習する機会というのは少なく、上手く登れなかった…という人も多いのではないでしょうか?やはり、慣れという部分は大きいのですが、それだけでなく基礎の部分やセッティング自体が合っていないという事も考えられます。

そこで今回は登り方の〇と×を題材としたいと思います。まずは×のパターンです。

エンジンを煽っただけで回転が落ちてからスタートしている、逆に開け過ぎ…などは以前も書いたので、ここでは「手前で既に吹け切っている」について少し説明を。

まず、ヒルクライムをする場合ですが、基本的には2速で登ります。短いヒルで瞬発的な勢いだけで登れるorゆっくりしたスピードでも登れる場合は1速でOKですが、長いヒルクライムになると登り切る為のスピードが必要になります。

仮に1速でもスピード出るし登れるよ!という場合はスプロケット自体がハイギアード過ぎかと。バイクは1速と2速の間が、2~3速以降と比べてギア比が離れています。これは1速が発進しやすくする為にローギアードになっているのはバイク乗りなら知っていると思いますが、ハードエンデューロでは1速で普通に走れるようなスプロケットだと2速以降では早過ぎたり、回転落ちしたりして使いづらいです。

なので、2速を基準としてヒルクライムでスピードとエンジンの回転のバランスが良いようにスプロケットのサイズを選ぶ所から始まります。自分の場合は、現在KTM350EXC-FでF12:R50にしていますが、大体F12:R48(F13:R52)~F12:R52の間くらいが一般的かと思います。

KTM350EXC-FでF13:R52の時は早過ぎるし、クラッチワークがシビアだったし、F12:R52だとトルクが有り過ぎて扱いづらかったので、今の間を取ったセッティングにしています。ちなみにSLの場合はF10:R40です(これよりロー過ぎるとスピードが足りず、パワーも無く伸びないエンジンなので登れない…)

では、スプロケットはOKなのに登れないというのは何故か?最初の開け過ぎ、開けなさ過ぎでも無い…振られてもいないなら、それは「手前で既に吹け切っている」のが一因かもしれません。

スプロケットがOKでもヒルクライムで1速で唸らせながら登っているならOUTです。緩やかな傾斜や短いヒルなら登れたとしても、急で長いヒルでは間違いなく登れません。手前の助走で登り切るだけのスピードが必要だからです。

また、2速であったとしても開けるタイミングが早過ぎて手前から全開レブッているようだと中盤でそれ以上伸びないのでトラクションが上手く掛けられずとっちらかるかと思います。

ヒルクライムで一番トラクションが掛けられて、エンジンの力を出せるのは斜度が変わり始める部分です。

平地で前に進んでいる車体が斜面に入る事で押し付けられ、ライダー自身もステップを踏みこんで荷重する、更にエンジンの力を伝える事でリアサスペンションも伸びる事で路面を押し付ける。この3つが揃う事で十分なトラクションを生み、前に進む力が登る力へと変わります。

発進から斜度の変わり始める所を大事にするとヒルクライムの成功率が大幅にアップすると思います。(もちろん、クラッチワークや身体の使い方、サスペンションなど、その他色々な要素がありますが…)

あとは、アクセルは開けたままでクラッチでコントロール。ヒルクライム途中で「ブワン、ブワン、ブワン」とオンオフしてるとトラクションも抜けるし、回転落ちします。「ブワーーーーーァアア」と途切れないで伸びるエンジン音をさせている人は大抵成功してますね。チェーンソーみたいなにタイヤ空転させまくっている人は別ですがw

レースだと登れる登れないで周回出来るか出来ないか決まりますし、登れるようになっても成功率を高められるかどうか、他にも登れるラインを増やして渋滞時に備えるとか、やはりヒルクライムは要の部分かと思います。今回のレースで回れなかった人も、あまり回れなかった人にも参考になって次回に繋がれば嬉しいです。

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