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読書感想文「答えのないゲームを楽しむ思考技術」

学校では正解がある問いに答える力が求められるのに、社会にでると正解のない問いに答えをだす力が求められる。基礎訓練を受けていないので、大抵の人は社会にでてからここで躓く。ご多忙に漏れず僕もその1人です。

この本はそんな哀れな僕のような人間に対して、答えのない問いに挑む基礎知識を付けてくれます。

まじめな内容で特に面白い感想もないので、以下、自分用のまとめとして本記事を書きます。すいません、感想文ではないです。

作者からのメッセージ

私たちは答えのあるゲームに溺れに溺れた人生を送ってしまっています。
これによって、私たちは自然と答えのあるゲームの戦いかたをしてしまっています。

何か問題発生!
→答えはこれ!?
→あってる?間違ってる!?
→ちがうか、ではこれ!
→当たり!
→OK!
これが、正解を目指すゲームの思考です。

答えを探してしまう人は最終的に何を信じたらいいのか迷い、途方に暮れ、見えない重圧に窒息しそうになります。
(心当たりまくりですね。。)

では、ここからやっと本題。

根本的に答えのないゲームの戦い方の3つのルール

  1. プロセスこそがセクシー・・・セクシーなプロセスからでてきた答えはセクシー

  2. 2つ以上の選択肢を作り、選ぶ・・・選択肢の比較感でより良いものを選ぶ

  3. 炎上、議論がつきもの・・・議論することが大前提、時には炎上しないと終われない

ベースの考えはこれ。答えがないからこそ、一人で悩んでも仕事は進まない。仲間と議論して答えを出す。答えが導き出されたプロセスがよりセクシーであるほど、周囲の納得が得られる。
これが基本プロセスになるようです。

答えのないゲームで勝つための思考技術

1.示唆

私たちは知らぬ間に「ファクト=事実」をベースに行動している。
ファクトとは自分の過去の経験、もしくは誰かから教えてもらったこと=他の人の経験からの発言

経験したことのないファクトに対峙しても示唆を感じ取り、それを言葉にできるようになれば、答えのないゲームを有利に進めることができる。
反対にファクトからしか行動出来なければ、知らないことに対しては何もアクションができないor事実確認するのに時間がかかりすぎることになる。

・示唆を身につけるための口癖

見たままですが→何が言えるっけ?→それは何人中何人?→「にもかか」構文でいうと?
(ファクトは文章でも表でもグラフでも同じやりかた)

・示唆には必ず対比が存在する

事実・ストーリーを3構造にして要約する→3構造から言える示唆と対比は?
(対比がない示唆はただの感想)

本書では「桃太郎」の話から得られる示唆について考えるワーク等が語られる。

2.B〇条件

答えのないゲームでは「炎上、議論が付き物」。この議論を円滑に進めるため、相手を上手に説得する思考技術が「B〇(ビーマル)条件」(作者の造語)。

B〇条件とは
「B案(相手の主張)が〇となる(成立する)条件(b)を示して、その条件を否定(a)した上で、A案(自分の主張)に誘導する議論と説得の手法」

B〇条件

B〇条件は以下の構文となる
「もし、〇〇〇だったら、あなたの意見は正しい。だけど今回は○○○ではないので、あなたの意見は正しくない。」

相手の意見を直接否定しては議論の炎上が目に見える。特定条件下で相手の意見を肯定したのち、今回の条件が異なることを示す。相手の意見そのものを否定しないことがミソらしい。
本書では、5つくらいの例が挙げられて本手法の理解を促してくれます。例題が他の章よりも多いので、作者お気に入りの手法なのでしょうか(示唆)。

【例:公務員VSミュージシャン問題】
時代は昭和、あなたは父親(母親)です。
娘からミュージシャンと彼と結婚したいと打ち明けられました。
あなたはとにかく、娘にはどうしても「公務員」と結婚してほしいと考えいています。
娘さんを説得してミュージシャンとの結婚を諦めさせ、公務員との結婚を押してください。

3.思考プロセスの教科書

「答えに至るまでのプロセスがセクシーなら、そこから出た答えはセクシーだ」

冒頭語られたルールに含まれる、このプロセスについて4ステップで解説。そのまま暗記することで頭の中に思考プロセスの教科書をつくる。

ステップ1:論点を立てる・・・「XXXを調べてください」という課題における論点とは、「何が分かったらXXXについてわかったと言えるのか?を考えること」
ステップ2:ファクトから示唆を抽出する(+類似例を考える)
ステップ3:仮説を作る
ステップ4:仮説を検証する

本書では、サッカーを知らない人にサッカーを教えるためには?といった優しい例題から、実在するカードゲームの条件(人数、対象年齢、特徴)だけ与えられて、そのルールを当てなさいという難しいワークまで語られています。
思考プロセスの基本は事前に教えられるので、完全に思考停止することはなく、まさにゲームを解く感覚でワークに挑めるのが面白いです。


自分用まとめ記事で詳細は省略しているため、この記事を読んだだけでは何の成果も得られませんでした。って方しかいないと思いますが、
もし本書の内容に興味をもたれた方がいたら、脳トレ感覚で本を手に取ってみるといいかと思います。

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