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捨てなければ仲間が増える

人は周りに仲間がいると勇気づけられる時があると思います。やってみようと思うけど、周りがそんなこと全然やりたくなさそうな顔しているから、自分もやりたくないフリをする。逆に、そんな時、自分に同調してくれる貴重な「仲間」がいれば、1人で勇気なんか出さなくても、自然に成し遂げられるということに気づかされます。

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”やっと”開催できた「オマツリ」が人をつないだ

イチョウをテーマとした遊び場づくりイベント『Play ICHO』が、11月末に、富士見台第一団地のたまご広場で開催されました。

実はこの富士見台地域で、この”遊び場づくり”を仕掛けたのは、「つくし文具店ちいさなデザイン教室織組」「くにたち地域コラボ」「NPO法人くにたち富士見台人間環境キーステーション」の市民の活動家の方々、そして大学生たちでした。

特に活躍した2人の大学生リーダーの目には、童心を忘れずにまちづくりを楽しむ気持ちと、富士見台のためにチーム一丸となり、真剣に成し遂げようとする心意気が映っていました。

なぜPlay ICHOは成功したのか

やや悪天候であったにも関わらず、このイベントは、同時開催の国立駅舎を含め、多くの市民の方々が参加し盛況でした。そこで、この記事を執筆するにあたり、イチョウの遊び場づくりイベント『Play ICHO』で、今回大学生たちを牽引された、檜山さん・橋口さんに取材しました。

Q. ズバリ「Play ICHO」成功の秘訣とは?

檜山さん:こんなにお客さんに来て頂けると思っていなかったので、正直びっくりしているというのが本音ですね(笑)。ただ、強いて言うのであれば、「通りがかって少し気になって、入ってみたらなんかあった」という部分だと思います。むっさの広場にいちょうの葉っぱをドカッと置いておき、ビジュアルを思いっきり黄色に変えておくことで、「なんかあるぞ?」と思わせられたという所は大きかったのかなと思います。また、「大人にも遊び心を持ってウキウキしてほしい」というコンセプトがあったので、子どもだけでは少し難しい工作のブースなども設けていました。実際、ファミリーで参加されたお客さんもいましたね(笑)。

橋口さん:やっぱり、一つ目は、「改善しよう」っていう気持ちだと思います。結構「こだわり」「高めようっていう意地」があったかなと思いますね。だいたい、時間や資源が限られていると、「これでいいや」ってなりがちだと思うんですけど、「でもやっぱやったほうが良いんじゃない?」みたいな、イベントに懸ける気持ちが強かったのはありますね。時間がない中でメンバーをお互い助け合ったりすることを通じて、チームで仲が良くなったからこそ、「イベントをなんとか完成させたい」という思いが強くなったんだと思います。

Q. 「Play ICHO」は、KFのまちづくりの中でどのような位置づけだったのでしょうか?

橋口さん:一つ目は、近隣住民の方々と私たち大学生が交流する場所を提供できたという点が1つ貴重な価値だったと思います。子どもたちが遊んでいると、話題のきっかけが生まれて話しやすかったりもしました。二つ目は、子どもたちに遊び場を提供できたという意味で素敵な機会になったことだと思います。「ただでさえこどもの遊び場が減っているのに、コロナ禍で遠出もできないよ」っていう中で、地域住民の方に、子どもたちにこうして遊び場を提供できたというのは意味があったんじゃないかと。

檜山さん:このイベントは、KFとしての活動の幅を広げる役割があったと考えています。加えて、今後、市民の方々にサービスを提供していこうとする市民活動家の方々と繋がる機会になったようにも感じました。

Q. KFだから実現できたアイデア・企画・広報などがあれば教えてください。

橋口さん:準備段階では商店街の方々から、机や椅子などを貸していただくことができました。また、当日もPlay ICHOチーム以外にも大学生が手伝ってくれたり、「とれたの」や「カフェここたの」の販売出店もあったりと、たくさんの人で賑わいました。デザイン教室さん、くにたち地域コラボさんをはじめ、色んな人の協力があったからこそ、多くの人を惹きつけることができたのかなと思います。多くの人の協力が頂けるところは、KFならではの強みかなと。

檜山さん:僕は単品のアイデアや企画を持っていたわけではなかったので、難しいですね(笑)。ただ、このチームを運営するにあたって気を付けたことは、みんなが持ってきてくれた意見・アイデアは極力全部拾うことでした。途中でボツ案にすることを極力回避してなんなら全部のアイデアを本番までもっていくというくらいの(笑)。アイデアを捨てずに、みんなが自分のやりたいことができる環境を作れば、モチベーションを持ってイベントに協力してくれるかなという期待がありました。

<プロフィール紹介>

檜山さん
一橋大学商学部に在学する大学1年生。KF内ではProject-Team とれたのにメインで所属し、富士見台名店街(通称:むっさ商店街)にある国立野菜&全国物産の販売店「とれたの」の経営に携わる。『Play ICHO』ではリーダーを担当。

橋口さん
一橋大学商学部に在学する大学1年生。KF内ではProject-Team ここたのにメインで所属し、富士見台名店街(通称:むっさ商店街)にあるコミュニティカフェ「カフェここたの」の経営に携わる。『Play ICHO』では副リーダー、どんぐり投げ企画を担当。

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まちづくりが気付かせてくれた人の温かみ

イベント中止が相次ぎ、商店街やまちは冷えきってしまったと言っても過言ではありません。そんな中、KFはこのイベントを通して、「子どもたち」と「いちょう」を中心に、大学生・商店主・活動家・地域住民の方々と、様々な人が集うことで、失われた当たり前である「人の温かみ」に気づく機会を得ることができました。この貴重な気づきが無駄にせず、人と地域と商店街をつなげ盛り上げる、そういった機会を増やしていきたいと思います。

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