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共通テストに見る時事問題

今年も入試シーズンが始まりました。
受験生のみなさんは、体調を整えて試験に臨めていますでしょうか?

共通テストでは、今回も積極的に(?)時事に関連する問題が出されていました。
例年、共通テストで問われたジャンルは私大等でも問われることがあります。

共通テストをわたしが見たところから少し、時事についてみておきたいと思います。

前段として、共通テストは目指す方向に進んでいるのか?

もちろん、私の極めて個人的な感覚ですが、少しまとめておきます。
共通テストは、知識偏重から、知識を使えるかどうかを問うところに進んでいくはずです。
思考力重視とでも言いましょうか。
試行試験では、論述がありましたが、それについては、採点のばらつきなどを理由になくなり、結局は選択式での出題が100%です。
そんな中で、各科目で多用されているのが、複数の資料を読み、それを元に問題に答える形式です。

昨年は、以下の2種類の問題に分かれていたと記憶しています。
 1,複数の資料を読み、問題に答える問題 →考えることは求められる一方、資料の整合性が合うように解答を選択すると、あまり知識がなくても解けてしまう問題を多い。
 2,今まで通り、文中にあう言葉を入れるなどの問題 →あくまで今まで通りの知識を確認するにとどまる。

今年は科目による違いも多少ありましたが、ほとんどが「複数の資料を読み、問題に答える問題」になりました。
中でも、世界史Bにおいては、本当によくできており、前提となる知識もかなり細かく正確なものを持っていなければ解けませんし、資料も正しく読み込まなければ正答は選択できない、という問題が増えたように思います。
これは解きながら本当によく練られていることに感動すら覚えるレベルです。
お時間がある方はぜひ、大学入試センターのサイトから、世界史Bの1番だけでもご覧になってみてください。

この世界史を筆頭に各科目で、知識を使えるかどうかを問う問題が増えていたように思います。
マーク式のテストであってもここまでできる、ということを見事に表しつつあるように感じます。
英語については、読まなければいけない資料が増えている分、文章としては易しすぎるのではないか、と思う部分もありましたが・・・。

では本題です、時事問題はどの程度出ていたのでしょうか?

当然ではありますが、直接的な時事問題がやはり多いのは社会科です。
世界史では第1問で、女性の社会進出に関する問題がありました。さらにその中で、フィンランドとロシアに関する話題が挟み込まれるなどこのタイミングでの出題には何かを思わずにはいられません。
第4問では資料について問う問題ですあ、貨幣あり、資料に記述されていることと事実の相違について考える問題あり、と現在の社会情勢にまさにぴったりの出題です。

地理では、第3問で、人口移動と都市化の是非についての問題がありました。都市化とその一方にある過疎化について、さらには、少子高齢化と労働力不足について発展します。この大きな流れには現代の問題としての良さを感じる一方で、設問は知識を問うために少し強引に出したのかな、と感じる部分もあります。
第5問では、数年前の台風時に都内二子玉川で多摩川の支流への逆流がきっかけで起きた洪水を思い出させる問題もありました。

日本史では第5問で男女の同権への歴史を追っています。今ある権利は獲得されてきたものだというメッセージでしょうか。考えすぎか・・・。

思ったほどではないかもしれません、しかし、社会での動きに敏感でいることによって感じられること、判明することが多く含まれているのを感じます。

これから受験を考える皆さんにはぜひ、2022年を振り返っておくことをお勧めします。

2022年時事問題・ニュースのまとめ(時事学)


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