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ハッピードリンクショップのこと

ハッピードリンクショップという固有名詞をご存知でしょうか?たぶん、ほとんどの方はご存知ないと思いますが、とあるエリアにお住いの方や特定クラスタ諸氏にとってはとても馴染み深いワードであると思われます。

ハッピードリンクショップ。略して、H・D・S(登録商標)。

かなりエッジの立った自販機マニアである弊社エンジニアのnoteに大いに感銘を受けたため、今回はハッピードリンクショップのこと、そして、ハッピードリンクショップをめぐる思い出について書いていこうと思います。

ハッピードリンクショップとは

ハッピードリンクショップとは、山梨県と長野県に展開される「自動販売機店舗」のことで、山梨県笛吹市の株式会社フローレンさんによって運営されています。「自動販売機店舗」ってなんですかという感じですが、つまるところ、道路に面した空き地の所有者と契約して、自販機を3〜5台程度設置するというビジネスです。

ただ単に空き地に自販機を置かせてもらう分には別に珍しいことではないのですが、恐るべきはその規模。山梨と長野だけで展開されるサービスですが、その数およそ1200箇所。内訳は長野と山梨それぞれで半々となっています。甲信地方における一大事業と言っていいでしょう。

設置箇所も甲府や松本近くの国道沿いだけ、というわけではなく、携帯の電波が届くにくくなるような山間地にもポツンと、しかし力強く立っていてくれるため、僕が属する自転車のロングライドクラスタにおいては、毎年何人ものサイクリストが命を救われています。

かくいう僕も御多分に洩れず何回も命を救われたクチな訳で、以下で命を救ってくれた思い出を2つほど開陳していこうと思います。

山間のオアシスとしてのハッピードリンクショップ

Case.1:ハッピードリンクショップ芦川店

あれは2018年のBRM513東京300km「ぐるっと甲斐」というブルベ(ロングライドイベント)に参加したときのこと。

その年の春先に起こした肉離れからの復帰戦だったのですが、そもそもその日のコースは奥多摩から柳沢峠を登って甲府盆地に一旦降りたのち、富士川町から旧上九一色村域を若彦トンネルまでずうーーっと登るというヒルクライム満載のコースでありました。

挙句、甲府盆地の暑さにやられて補給をミスり、まさに死に体で上九一色の道を進んでいました。上の図だと大体150km地点からの登りです。(この登りの頂点は若彦トンネル)

水はまだ残っていたものの、そういう問題ではないことを薄ぼんやりとした知覚と体は知っていました。要するに糖分が絶対的に足りない。おなかがすいてすいてすいて倒れそうでしたが、あいにく一番近くの駅が峠を二つ超えた向こうという状況だったので頑張って前に進むしかありません。もちろんコンビニなんかありません。

まさに搾りカスとなって、もう自転車から降りて押してしまおうか…と思ったその時、オアシスは現れました。

そう、それがハッピードリンクショップ!

※画像はGoogleストリートビューより

笛吹市街に向かう県道36号と、若彦トンネル経由で河口湖に向かう県道719号の分岐近くにある空き地に忽然と現れたオアシスで、僕は不二家ネクターと不二家レモンスカッシュを貪るように飲み干して英気を回復し、その直後に控えていた若彦トンネルに向けた平均8%の坂をクリアすることができました。

\ありがとう!ハッピードリンクショップ!/

Case.2:ハッピードリンクショップ上野原秋山店

あれは2018年のBRM901東京300km「富士熱海」という、やはりブルベに参加したときのこと。

この時のコースは道志みちをかすめて山梨県の上野原の林道をダラダラ登ったのち、都留市に向かう雛鶴峠を経由して富士みちを山中湖まで進み、籠坂峠を御殿場まで降りて三島まで南下、熱海峠を登って相模灘沿岸を東京方面に戻るという、やはりヒルクライム満載のコースでした。

おまけに、朝から常に雨が降りそうという緊張感に加え、折からの熱帯夜で前日あまりよく眠ることができず、心身のコンディションは最悪。それでも久しぶりのブルベだし、ということでスタートしてしまいました。

道志みちから横に逸れて上野原の山道を抜け、雛鶴峠をグネグネ登っているうちに、段々眠たくなってきました。そうこうするうちに意識がちょくちょく飛ぶようになり(マイクロスリープと言います)何回も転びそうになるも、駅なんかもちろん無いので進む以外の選択肢はありません。思い切ってその辺で寝ようにもなんか道がぐちゃぐちゃで、それもできませんでした。

※こんな環境。画面の端から逆サイドまでで大体15km程度の縮尺。なんにもありません。

飽和しきった湿気、徐々に上がってくる気温、全然上がらないケイデンス(ペダルの回転数のこと)と心拍、そして局面を打開できない焦燥感。様々な要因で絶望して、もはや生きることへの欲望さえ尽きそうとなったその時、オアシスは現れました。

そう、それがハッピードリンクショップ!

※画像はGoogleストリートビューより

雛鶴峠の集落の道端に忽然と現れたオアシスには、同志達が束の間の休息を求めて群がっていました。僕もすかさず自転車を降りて、確かコーラ的な何か(カフェイン+糖分)とミルクル的な何か(糖分+糖分)、そしてミネラルウォーターをボトルに補給して英気を養いました。そして、その直後に控えていた雛鶴峠、さらにはその先に続く道への気力を回復させることができました。

\ありがとう!ハッピードリンクショップ!/

まとめ

今回はハッピードリンクショップというオアシスと、その思い出について書きました。この存在が、地域の人々の生活の支えになっていることは想像に難く無い、まさにインフラと言っていい意義ある事業だと思います。

また、僕もいい加減いい年齢なので、無理しなくていいところでは絶対に無理すべきでないとは思うのですが、ハッピードリンクショップはそんなお馬鹿さんをも優しく包摂してくれる存在でもあります。

今後もちょくちょくお世話になりつつ、ハッピードリンクショップのさらなる繁栄を祈念して、今回の記事を締めさせていただきたいと思います。

\これからもよろしくね!ハッピードリンクショップ!/

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K.Higashi/ piece of cake,inc.

ロードバイクのガツンとした部分を愛する株式会社ピースオブケイクのコーポレートIT担当。女の子の親でもあります。

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