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雨の朝、米が炊き上がるまでの時間でマネジメントに思いを馳せる

毎週日曜日朝はサイクリングに出掛けているのだけど、雨の日は当然ながら出掛けられない。知り合いに、休みなら雨の日にも構わずサイクリングに出かける人もいるのだけど、僕は残念ながら趣味にそこまでリスクは負えない。その人曰く、雨の日は道が空いてて快適なんだと。蓼食う虫も好き好き。

最近、UCLAのMBA教授なる人が書いたタイムマネジメントの本を読んだ。タイムマネジメントと言いつつ、その先にある「幸福」を念頭に置いた本だった。

論理は明快、その理屈も科学的にアプローチされたもの、ということでこの通りにやれば90点くらいは狙えるのかもな?と思った。一方で、手法はゴリゴリのマネジメントっぽいやつなので、これはできる人とできない人に綺麗に分かれるかもな?とも思った。

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タイムマネジメントを含めていろいろな「マネジメント」というものがあるのだけど、ヒトだろうが時間だろうがプロジェクトだろうが育児だろうが、どれも扱う「食材」が違うだけでやることは同じだと思っている。

  • ゴールまでの全体像を把握する

    • 明確なゴールがなければ、近いところにマイルストーンを置く

  • ゴールまでにやるべきことをタスクに分解する

  • タスクの現在のステータスを把握する

  • 重要度(≠緊急度)に応じて優先度を決める

  • タスクをこなしてゴールに近づいていく

こんなもんだろうか。僕が立ち会うタイプの「現場」ではカネの流れをgrabするための別の戦いが並行してあったり、運用を考えると「ゴール!いぇい!」とはならないことがほとんどなのだけど、ざっくりこんな感じだろう。少なくとも今まではこれでなんとか回ってきた。

ただ、この一連の考え方がわかる人にはわかるし、わからない人にはわからないことが最近色々な人と会話するうちにわかってきた。先に断っておくが、直ちにどっちがいいと言う気はない。仕事においてはともかく、こと人生においてはどっちがいいかは正直わからない。

ポイントになるのは多分、上のリストのうち「ゴールまでの〜」から「重要度〜」では実際に手を動かしていないことなんだろう。あるタイプの人は手を動かしてタスクの完了が積み上がっていないと不安だし、あるタイプの人は計画から入って全体像を把握できないと不安という話なんだと思っている。

そういうわけで、一旦状況を整理整頓して一点(計画表)にまとめた上で、ゴールに向けて拡散させていく考え方は、もしかしたら特殊技能というか、思考の癖に近いのかもしれないなと思う。僕自身がどうやってその癖を身につけてきたか、という点にはいくつか心当たりがあるのだけど、米も炊けたし、お腹も空いたのでこのへんで終わりにしたいと思う。

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ここまで書いてきたように、上に挙げた本はゴリゴリのマネジメント手法を説明するもので、芸能人が書く「幸せを作るレシピ」的な本とグロービスの「MBA クリティカル・シンキング」だったら、多分性質は後者に近い。

ただ、筆者のキャシーさんの知的なユーモアが効いているのと、とにかくキャシーさんの「念」がこもっている点が、ビジネス書とは肌触りを異にさせていると思う。悩んでいる人は読んでみる価値はあると思う。

考え方も面白いなと思ったので、とりあえず僕も30分ごとに簡単な行動ログをつけるところから始めている。これはまさに「ゴールまでの全体像を把握する」の一環だ。

より長く走るための原資か、娘のおやつ代として使わせていただきます。