楽しく学ぶってどうしたらいいのだろう?

『楽しく学ぶには、どうしたらいいんだろう?』

私が社会人1年目の小学校教員時代に感じた問いでした。
当時私は、小学2年生の30人以上の子どもの学力保障のために、一斉教授後、必死にプリントをやらせ、必死に解かせていました。結果は、学年でもテストの点数は高く、保護者さんに喜ばれていました。

しかし子どもは、どこか辛そうに学んでいます。
子どもは一生懸命プリントに食らいつき、プリントが終われば次のプリントをこなし、テストの点数がいくら良くても、どこかしんどそうで辛そうに勉強をしていました。

テストの点数が高くなる反面、子どもの辛そうに学んでいる姿に、私はいつも悩みました。本来、学びは楽しいはずです。0歳の赤ちゃんを預かる機会がありますが、0歳の子は色んな場所に行き、五感を使い、失敗に臆することなく学んでいます。しかし、いつの日か、学ばなければいけないものが増えて、本来楽しいはずの学びが、どこか仕事のタスクのように山積みに感じるからなのかもしれません。

どうやったら、本来の楽しかったはずの学びを取り戻すことができるのでしょうか。それを学ぶために、オランダのイエナプラン教育を学びに行くことにしました。苦手な英語も、住み慣れない異国の地に滞在することも乗り越え、ただただ「楽しく学ぶには、どうしたらいいんだろう?」という問いの答えを探しに行きました。

オランダのイエナプラン校の子どもたちを見て、私は涙が止まりませんでした。なぜなら、学びに向かっている一人一人の子どもが、笑顔で楽しそうに学んでいたからです。そして、私の先生時代を思い返しました。私の教室にいた一人一人の辛そうに学んでいる姿を思い返しました。比較できることではないかもしれませんが、あまりにも学びに向う子どもの表情の違いに、自分自身を責め、涙が止まりませんでした。

現在も楽しく学び、学ぶことがやめられない環境作りを模索しています。そして、この前の畑体験での、子どもの一人一人の生き生きした姿を見て、感動しました。

畑体験での気づきは、体験は学びのエンジンになることです。畑体験の前日のことです。明日掘るジャガイモを机の上に置いていました。その横に、植物図鑑も置いていました。すると、ある子が植物図鑑を見て、ジャガイモに種類があることをお友達に教えていました。「ジャガイモには、だんしゃくとメークインがあるんだって。明日はジャガイモ堀りじゃなくて、だんしゃく掘りだね!」そのような話をしていました。

体験が、学びを豊かにする。学校で学んだ読み書き計算を、リアルの体験で活用していって欲しいと願っています。そして、これからも多様な体験のできる児童ホームになったらと思います。

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