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東電株主総会におけるDQN株主提案について

私は福島の廃炉を支援するため、東電の株を買い足し続けている。
福島原発は現実問題廃炉にするしかないのだが、それは東電にしかできない。
物理的な廃炉費用だけで8兆円(賠償や除染は除く)かかる見込みで、これを全部東電が用意することになっている。
もし東電が潰れたらジエンドだ。

私は震災の10か月後から、1年3か月間福島県に居住した。
仕事では、生産品の放射線量をガイガーカウンターを用いて毎日測定した。
それはそれは高い数値が出ていた。東京の100倍以上の数値であった。

当時、皆雨の日は傘を差すだけでは心配で、夏でも長袖長ズボンで通勤・通学した。
放射線は水に溶けて濃度が増すから、皆雨が肌に触れないよう心掛けた。

私が住んでいたアパート周辺では、ちょうど土壌の除染作業が行われていた。
震災から1年後にやっと除染が行われていたわけであるが、除染前の土で育った米や野菜は、地元の人以外食べなかった。

福島を放ってはおけない。
どうすべきか。
現段階で一般ピーポーができる最も効果的なアクションは、お金を出すことである。
今後何十年続くかわからない福島の廃炉費用を東電だけで捻出できるのか。資金の問題で停滞しないか、不安でならない。
そんな思いで東電の株を買い続けてきた。
僅かではあるが、そのお金が福島の廃炉に少しでも役に立てばこれ幸いである。

東電株主の多くは、本当に東電のこと・福島の将来のことを考えている人たちに違いない。そう信じたい。
しかし、そうではない株主が存在するようだ。
私は、6月27日に行われる株主総会のある議案を見て画然とした。

それは、「処理水の海洋放出を止めよ」という提案である。
海洋放出の代わりの案があるわけでは無い。処理水は福島に溜め置け、外に出すなという内容だ。
・・・信じられない。
福島はどうなってもいいということか。

福島にも東電にもメリットがない。廃炉の道が断たれたら、そこには絶望しか残らない。
近隣国家の主張ではない。東電の株主からの提案である。

悲しくなった。
株主総会ではサクッと否決されると思うが・・・

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