坂の途中にあるそば屋の夢

夢のなかで私は、巨大な大福餅のような軟らかくて球状の身体だった。

そんな形状で手足もないのに、移動には支障がなく、自転車にも乗れるらしい。周囲の(普通の)人たちも特に注目したりはしない。

そういう私は、都心部から南東へ伸びる丘陵地の麓にいるが、この場所は以前にも夢で見たことがある。
丘陵地の上とその麓にはそれぞれ、平行した道路がある。時間帯は、通る人が少ない早朝。

麓のほうの道を自転車を漕いで走っているが、上へ繋がる坂道があり、そこへ移る。
坂の途中には早朝営業のそば屋さんがあり、そばを茹でる美味しそうな匂いがして、客が丼の中身を啜っているのが見えるので、私も食べたいと思ったが、財布を出して中身を改めると、中には500円ぐらいしか入っていない。

これでかけそばを一杯食べるか、それとも我慢して通り過ぎるかを悩んでいる、そんな夢だった。
(2024.2.19)


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