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『デスラー戦法』や『ガミラスの戦い方』はデスラー総統ではなくドメル将軍が築いた説

4K版はヤマト好きなら観て損はしない……はず

宇宙戦艦ヤマト(旧作)の4Kリマスター版特別上映を観にいった。
正直、100回ではきかないくらい、生涯をかけて何度も観てきた作品である。
大筋のストーリーはおろか、セリフのひと言ひと言をほぼ丸暗記しているくらいに頭に入っているものをまた劇場でみるというのは、精神的にしんどい部分もあった。

だが、良いと思っている作品は何度みてもいいものだ。
4K画質にリマスターされたとはいえ、別に新たに描き直したり塗り直しているわけではないので、絵そのものに新鮮味はないはずだが、ノイズやゴミ的なものを除去し、明るさや鮮明さを極限まで高めた映像を映画館の大画面でみれば、かなりのブラッシュアップ感はある。

また、音声も洗練されている印象で、スピーカー等の音響設定の効果なのか、真正面のスクリーン中心部分から自分の脳をつんざくように入ってくる音の響きに圧倒された。

これまでヤマトにまったく触れたことがない人や、幼少の頃にチラッとみただけでその後一切目にしていない人がみたら「ただの古いアニメまんが」としか思えないはずなので、あまりおすすめはしない。

だが、一時期でもヤマトにそれなりに夢中になったことがあった人は、すべてにおいて今ある技術で磨き上げられた究極の「PART1」を改めて鑑賞してみるのもいいだろう。
そういう人には、ぜひ、おすすめしたい。

ドメル将軍が好きなんだ

実は、自分のInstagramとfacebookに、この日のことを写真つきで公開するために書きはじめたフィード文にて、PART1に登場する名将・ドメル将軍が好きであることを書き始めたら、止まらなくなってしまった。

ある程度書いたところで、自分が暴走していることを自覚したため、そこにはその内容をアップせず、こちらに移すことにした。

新宿ピカデリーの1Fロビーに展示されていたドメル将軍の設定画

以下はその内容である。
戯言ではあるが、気が向いたらご覧いただき、評価してくれると嬉しい。

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オイラはドメル将軍が好きである。
劇場版では、七色星団での決戦でしか登場しないが、TVシリーズではそれ以外にもある程度長い期間ジワジワと戦闘が繰り広げられており、それら「ドメル部隊対ヤマト」のいくつかもお気に入りになっている。

まあ、七色星団の戦いは外すことはできないので、劇場版では他の戦闘がカットされてしまったのはいたしかたないことだが。。。。

ドメル艦隊は、瞬間物質移送器とドリルミサイルによる奇襲攻撃でヤマトを撃滅寸前まで追い込んだものの、真田工場長がヤマト腹中まで入り込んで爆発目前だったドリルミサイルの逆転・後退に成功。
排出されたドリルミサイルが、そのままドメル艦隊に突進して爆発。自艦以外の艦隊が誘爆により全滅してしまったドメルはヤマト艦底部で自爆したが、ヤマトは大打撃を被るも辛くも生き残って勝利する。。。。

この戦いはPART1のみならず、シリーズ全体でみても屈指の名場面であるからして、ただでさえ長尺の劇場版では、他の戦闘が入ってこないのは合点がいく。

とはいえ、(劇場版としては)お蔵入りしてしまった「ドメル将軍激闘編」とでも称すことができる15話~20話の中には名作と思える戦闘エピソードがいくつも埋没している。

ヤマトが異次元断層に迷い込んでしまい、異次元空間で演習中だったドメル艦隊に偶然遭遇してしまった際の撤退戦(15話)や、

地球とイスカンダルとのほぼ中間地点にあたるバラン星での戦いで、自軍の地上基地からの攻撃でヤマトを低空におびき寄せておいて、宇宙空間に離脱済みの本隊から遠隔操作でバラン星の人工太陽を落下させ、ヤマトを地上基地ごと押しつぶしてしまおうとする戦術(20話)には、子供心に手に汗を握った。

結局、次元断層のときは、どういう根拠で可能にしたのかは説明のできない「スターシャの手助け」が発生して、ヤマトは通常空間に脱出してワープで逃げ切り、、

バラン星のときは、副官ゲールの密告によりドメル将軍の大胆な作戦プランがデスラー総統の耳に入り、ヤマト撃滅をほぼ手中にしながら「キミはなんという浪費家だよ。やめてくれたまえ」のひと言で急遽作戦中止。ヤマトに波動砲発射の時間を与えてしまい、急転直下の形勢逆転で敗戦を喫してしまうわけだが。。。。

デスラー総統はドメル将軍から冷酷無比な戦術を学んだのでは?

そんな、デスラー総統が、その後、ガミラス本星での決戦時には、地上の犠牲なんぞ目もくれずに天井都市の軍事施設から爆雷やミサイルをぶっ放しまくったり、

『さらば』や『PART2』では、「ヤマトを引き付けておく必要がある」という理由で、自軍の艦隊もろともヤマトにむけてデスラー砲をぶっ放しているところをみると、

デスラー総統の冷徹な戦術は、むしろドメル将軍に感化されてそうなったのでは?

と、勝手に妄想してしまう。

というのも、『PART2』で古代と和解して去ったデスラー総統が、次作の『新たなる旅立ち』で自動惑星ゴルバと対峙してデスラー砲を発射する際には、

「タラン(デスラーの副官)!! 全機、戦闘空域から離脱させろ! デスラー砲、発射用意!」

と、味方ごとふっ飛ばすどころか、キッチリ安全を確保しているのだ。

この流れからすると、そもそもデスラー総統には「私を信じてついてくる民を犠牲にはしない」という精神のほうが、実は潜在的に持ち合わせている気質であり、

ドメル将軍による「ドメリズム」の影響を受けて、一時的に冷徹な采配を振るう権化になったとみるのが正解ではないか? と、オイラの中では思えるようになった。

瞬間物質移送器だって、ドメル将軍の構想により実用化させたものだしね。

ヤマトファンのみなさんは、どうお考えかな?

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