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男爵Mとワタシ・第八話

しまった。
もう2月になっていた。

先月途中から書きそびれた間、『ニューヨーク版家政婦は見た』の現場とワタシ自身に3つの変化があった。

1)この1ヶ月近く術後の患者が使う医療用サンダルを片足履き過ごした。

昨年のクリスマスイブの日、左足の小指(厳密に言うと小指と薬指の間)を自宅の柱にぶつけた。いつものおっちょこちょいと思うヒマもないほど腫れあがり、激痛で靴が履けなくなった。幸いにもレントゲンには骨折もヒビが入ったあとも写っていなかった。あざの色は徐々に変化し赤むらさきになって広がった。すでに痛かった足の裏も含め、足先真ん中辺りにやがて走る痛みに気づいた頃には、結構な広範囲を痛めたこと。今度はその左足の左側が痛くなりつつ、ゆっくりと回復へ向かっている。

2)その週明け、男爵の友人男性が骨折し、朝4時まで病院へ付き添ったと聞く。

事故翌日に豪邸で、驚いて思わず『どこでどうしてそうなった』のかを尋ねた。男爵からは、「あわてているからあんなコトになるんだ。」とつぶやいた以外、はっきりした答えは返ってこなかった。この一件については、将来的にわかる気がしている。

ちなみにワタシが怪我した足で、医療用サンダルを片方はいて出勤してきた際のことだった。手短に事情を男爵に話したら「今日は1時間半分をお見舞金として余分に払うよ。」と言いハグした。帰り際に確認してみると、「ア〜、もちろんアレは冗談だったダケ。私はこの手をジョークをよく使うんだ。中にはそれを嫌う者もいる。」と言ってのけた。それを聞ききながらワタシはあっけに取られていた。

3)ついにペイロール(給与支払い名簿)に載り、日給が小切手支払いになった。

これまで、ヴェンモのアプリで男爵は日給を支払ってくれていた。そのアプリの管理をしている女性アシスタントがみずからの操作ミスで、口座が凍結したことを謝っている会話を耳にした。このアプリを使って支払いリクエストをした後に、短期ながらも支払いが滞ることが度重なったので、目の前でチェックを書いて直接渡される方がダンゼン確実。「正規雇用となれば、小切手で払う。」と初日に伝えられていた。アプリの不具合からの流れではあるが、雇用4ヶ月目に快挙が起こった。


48歳から人生の本編スタート。「生きる」記録の断片を書く活動みならず、ポエム、版画、パフォーマンス、ビデオ編集、家政婦業、ねこシッター、モデル、そして新しくDJや巨匠とのコラボ等、トライ&エラーしつつ多動中。応援の方どうぞ宜しくお願いいたします。