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寺カプレーゼ

貴方は食趣味があるだろうか?

私にはある。

それはイタリア料理だ。

私はサイゼリヤが好きである。

きっと母親がイタリア人で毎日ミラノ風ドリアを作り続けたとしても食し続けられるだろうし、(イタリアにあんな料理はない)飲み物が全部シチリア産のレモンで作られたレモネードでも飲み干し続ける覚悟がある。

そんな私の道端に吐き捨てられるべき覚悟はさておき、イタリア料理は何がいいのかというと、日本と同じくうまみの文化が存在しているのだ。日本には鰹節や昆布等の出汁があるが、イタリアにはトマトや魚、オリーブといううま味の概念がある。

それらが私の大和魂をこちょこちょとくすぐるのだ。

そしてもう一つ好きなポイントがある。

それは、食文化には必ず生活様式が現れることだ。

読者諸兄は「ジョジョの奇妙な冒険第4部ダイヤモンドは砕けない」のエピソード10イタリア料理を食べに行こうをご覧になったことはあるだろうか?

このエピソードでは普段ボキャブラリーがほぼゼロである主人公の仲間、虹村億泰があるレストランで食べたイタリアンについて、絶対にそのキャラクターが使わないボキャブラリーから巧妙なワードチョイスを用いて正確無比な例えをするという話でジョジョを見たことがない貴方にもお薦めの回なのだが、この回では娼婦風パスタなるものが出てくる。イタリアで最古のパスタソースだそうで、娼婦が時間がないときに適当に作ったのが案外美味であったためレシピとして定着したようだ。

因みに娼婦が世界最古の職業と言われているため、最古のパスタソースと言われるのも納得が出来る。

色々と話がそれたが、このように食文化には生活様式が反映されるのだ。

。。

。。。

俺もイタリアンが作りたい!

過去のイタリアの生活様式、文化、街並み、哲学に思いを馳せながらイタリアンを味わいたい!

しかしだ。

イタリアにのみ思いを馳せるのは大和魂がどうちゃらとか言ってた日本人としてどうなのだろうか。

あと普通に作って食べても全くもって面白くない。

食には面白さが必要だ。

こういう何かを考えるのに行き詰った時に便利な言葉を思い出した。

和洋折衷。

East meets West.

対極をなす文化を融合させればいいのだ。

そういう訳で安直に思いついたのが

寺カプレーゼだった。

日本古来の寺を見ながらイタリアの食を楽しむ。

何て素晴らしき世界なのか。

これこそ新世代だと言えるだろう。

では、この作戦をするにあたって、地元で寺カプレーゼを遂行できそうなメンバーを集めたので紹介する。

一人目は子種が全滅した友人。

彼はトマトが食べられない。

二人目は神絵師の友人。

個人的には彼に際どい絵を描いてほしいと思っている。

最後に企画立案者の私だ。

法事でウーロン茶の瓶を10本飲んで1カ月間、超頻尿になった経験がある。

このメンバーで材料はトマト、モッツアレラチーズ、オリーブオイル、黒胡椒、岩塩、パセリのみである。

これらを適当に切って、調味料をぶっかける。

至極簡単、圧倒的イージー。

そして完成。

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皿が終わっているのは見逃していただきたい。

多分、弥生時代とかに比べると衛生観念はだいぶマシな方だろう。

寺カプレーゼを終えた感想としては、本来バジルのところをケチってパセリにしたのがあまり納得がいってないところだ。

味は旨かったが、二人で食べても一年に摂取していいカプレーゼ量ではなかったと考えられるため、次回は数年後になるだろう。

皆様も挑戦してみては如何だろうか。




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