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【コラム】シーズン開幕まで、どう準備するのか?

JKA Super Camp 2019にご参加頂いた選手の皆さん、改めましてありがとうございました!

今回様々な学びがあったと思いますが、勝負はこれからです。シーズン開幕まで、どう準備していくのかが、とても重要です。新たな学びを自分の力にできるかどうかは、これからの取り組みに掛かっています。

◾️自分の型を持つ

開幕まで2ヶ月も無い中で、「自分の型」を持てるかどうかが全てを決めると思っています。「自分の型を持つ」とは、試合でプレッシャーの掛かる場面でも、自分に確信を持てるフォームとルーティンを確立すること。

良くないパターンはシーズン開幕までにいろいろと試すものの、結局「自分の型」が見つからず、確信を持てないまま試合に臨むことです。自分の中で「これだ!」と思えるモノが無ければ、本当に大事な場面で迷いが生じると思います。そしてシーズン序盤の試合で大きなミスをした場合には、そのまま悩みながらシーズンを過ごす事になるでしょう。

◾️シーズン開幕までの各フェーズで重要なこと

ではこれからどう過ごせば良いのか。

開幕から逆算すると、実はいまの時期(7月中旬〜7月末)がいろいろと試す事が出来る、最後のチャンスだと言う事が分かります。

8月に入れば、多くのチームは合宿等でより実戦的な練習の割合が大きくなります。自分自身も結果を残してポジションを掴み取る必要もあります。

そして早ければ8月末にはシーズン開幕です。

各フェーズで重要なのは、主に以下のポイントです。

7月中旬〜7月末(遅くとも8月上旬)→様々な可能性を模索し、今シーズン戦う自分の型を見つける。

8月→自分の型を身体に覚え込ませる。そして練習で結果を残し、チームからの信頼も得る。

シーズン開幕(8月末〜9月上旬)以降→自分の型でシーズンを戦い抜く。一喜一憂せずに、淡々と結果を残し続ける。

よって、いまの時期にやるべき事は沢山あります。

・今シーズンどんな結果を残したいか、そしてどんな選手を目指すのか決める
・自分の強み、弱みを分析する
・チーム方針や戦術を理解する
・いまある知識を整理する
・自分の理想とする選手のフォームを分析し、ヒントを得る
・練習のビデオを見て、次の練習に向けた仮説を立てる
・他者に客観的な意見を求める
・1日何本蹴るのか適正なのかを考える

などなど、無限です。

もちろんこれらはどんな時期でもやるべき事ではあるのですが、厳しいシーズンの中では、「考えなくても実行できること(=ルーティン化)」がより重要になり、ゆっくり考える時間的・精神的な余裕は少なくなることが考えられます。

まだ少し余裕のあるこの時期に、頭と身体をフル稼働し、やるべき事に優先順位を付け、今シーズンを戦い抜ける自分のフォームとルーティンの見つけていきましょう。

「自分の型」が出来上がってきたら、後はそれを日々実行して、身体に覚えこませていく作業です。8月は細かな試行錯誤を繰り返しながら、自分の型をブラッシュアップし、シーズンに向けた絶対的な自信をつくりあげる。そしてシーズンに挑む。これが理想的な流れです。

もちろんシーズン中でも新たな気づきがあって変化を加える事もありますし、調子が悪い時は「型」をガラッと変える必要も出てくるかもしれません。

◾️迷った時に大切な3つのこと

上記でいろいろ言いましたが、迷った時に大切なことは以下の3つだと考えています。

①基礎を追求する、基礎に戻る
キックであれば「コンタクト」と「スイング」、パントであればまず「正確なドロップ」。基礎技術の高さは全てを決めます。NFLの選手もフォームはバラバラですが、基礎技術が高い為、ミスがほとんどありません。基礎がしっかり出来ていれば、必ず結果は付いてくる。迷った時は必ず基礎に戻りましょう。

②「チームを勝たせるキック」が一番良いキック
実戦練習や試合は「キックコンテスト(=どれだけ自分のキックが凄いかを見せる場所)」ではありません。チームの戦術とキックが連動して初めて「良いキック」と言う事が出来ます。例え地味なキックであっても、チームの勝利に繋がるキックが大切です。また、フィールドゴールで自分の理想とは違う弾道だったとしても、「決まれば良い」と割り切る事も時に重要だったりします。

③メンタルトレーニングで、キックも心も磨かれる。
キャンプの時にMichaelコーチも言っていましたが、メンタルトレーニングはキックの3つの柱(他はキックの練習とジムでのトレーニング)の1つです。気合いや根性だけでなく、具体的な行動に移していきましょう。寝る前に自分が試合で決めるイメージをしたり、瞑想で集中力を高めたり、毎日の積み重ねが、練習の質と試合での結果に繋がります。

以上、私自身の選手・コーチとしての成功体験・失敗体験も踏まえて、自分の考えを書いてみました。

全てが正しい訳ではありませんし、それぞれの正解があると思いますが、まだ今後の過ごし方がイメージ出来ていない選手は参考にしてみてください!

Japan Kicking Academy 櫻井


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