前回は、起業する/しないという選択について、具体的なキャリアの選択肢、就職・転職と起業の特徴について考えてみた。

いよいよ本題にはいりたい。『自分は起業するか、しないか』という問いに自分なりの答えを見つけるための方法を田所さんに聞いた。

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 自分らしいキャリアを選択する３ステップ

自分らしいキャリアを選択するには、自分らしいキャリアを（１）定義し、（２）実現方法を整理し、（３）評価する、３ステップで検討します。
（図２）

１）自分らしいキャリアを定義する

自分らしいキャリアとは何でしょうか？

自分を理解するため、次の６つの項目（仕事内容、価値観、将来の目標、経験、働き方、お金）[1]で自分の考えを整理してみましょう。

また、これらの項目のうち、どれが自分にとって重要か、優先順位付けをしましょう。

仕事内容

興味のある仕事は何ですか？

どのような仕事に興味があるか分からない方は次の職業興味６分類[2]を参考に、自分がどのような分野に興味があるか分析してみましょう。

価値観

仕事をする上で大切にしている価値観は何ですか？

人には、どんな仕事をしていても変わらずに、仕事をする上で譲れない価値観があります。次の８つの価値観分類[3]を参考に、自分の価値観を明確にしましょう。

将来の目標

将来のキャリアの目標は何ですか？１０年後、２０年後、そして最終的なありたい姿を思い描きましょう。

経験

今までやってきた仕事は何ですか？どのような知識、技能、資格を持っていますか？体系的にまとめたい場合は、職務経歴書のフォーマットを用いて経験を整理しましょう。

働き方

時間や場所など希望する働き方は何ですか？仕事をする地域に条件があったり、仕事をする上で考慮すべき家庭の事情があれば書き出しましょう。

お金

金銭的希望は何ですか？収入額などに条件があれば書き出しましょう。

（２）自分らしいキャリアの実現方法整理

自分らしいキャリアが定義できたら、実現する方法を書き出してみましょう。

勤務形態は就職・転職なのか起業なのか。就職・転職なら雇用形態は正社員なのか、契約社員や派遣社員、パートタイムなのか。また、具体的企業名や職種は何か、起業であれば具体的な事業内容は何か・・・。

ご自身の考える実現方法をできるだけ具体的にイメージします。また、キャリアは必ずしもお金を稼ぐことに限りませんので、ボランティアや趣味が実現方法になる可能性もあるでしょう。

（３）評価する

最後に、（２）で検討した選択肢を（１）の６つの項目で評価します。評価したら、実行する実現方法を選びましょう。

選び方は、総合的に評価が高いものを選ぶ方法、重要度が高い項目の評価が一番高いものを選ぶ方法など色々あります。

ここで必ずしも選択肢を１つに絞る必要はなく、就職＋起業、就職＋ボランティアと複数の選択肢を組み合わせることも可能です。

また、ステップを踏んで選択していくことも可能です。就職して起業に必要な資金を貯めてから起業する、起業に必要なスキルを身につけるため一度転職して起業する、などです。

私は会社員時代、趣味で農業を始め、知人の集客・販売を手伝うことで疑似起業体験を積むことができました。時には合わせ技、時にはステップを踏んで、自分らしいキャリアを築く実現方法を選択してみましょう。

【参考文献・理論】
[1]労働政策研究・研修機構「従業員の主体的なキャリア形成を支援するために」
[2]ホランド「６角形モデル」
[3]シャイン「キャリア・アンカー」

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”今の会社が自分に合わないから、起業という選択について考えてみたい”と考えている人はいないだろうか。是非、自分らしいキャリアの実現方法の比較表を作成して、自分にとってのベストな選択について考えてみてほしい。

入力シートのダウンロードはこちら
※遷移先ページの最下部（６．様式ダウンロード）よりダウンロードできます。

今のキャリアが自分にとってどういう意味があるのかが明確になれば、今のキャリアを続けるか・新しい選択をするべきかについてのもやもやも晴れるかもしれない。

そうそう。３月１６日に田所先生を講師に招いて”キャリアとしての起業について考えるセミナー”を開催するぞ。

”起業に関心はあるけど、自分に向いているかわからない”、”今の会社が自分に合わないから、起業という選択について考えてみたい”と考えている人はこの機会にキャリア選択と起業について考えてみないか？

※セミナーはマイノート添削キャンペーンの応募者が対象です。これからマイノートを作成・添削応募した方も対象となりますので、ぜひこの機会にマイノートを作成してみませんか？

★キャリアとしての起業について考えるセミナー★

次回は最終話。キャリア選択の”決断”について考えたい。

今日も最後まで読んでくれてありがとう！

■つづく