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起業ライダーマモル・アドバンス 収支計画を立てよう 1日目:価格の決定

こんにちは。マモルです。

起業ライダーマモルでは、定期的に起業コンセプト添削キャンペーンを実施している。これまでに3回実施し、多くの方にご参加いただいた。

キラリと光るコンセプトやすぐにでも支援機関の相談窓口に持っていけるレベルのものが増えてきており、多くのマモルユーザーの方が起業コンセプトについては”卒業”の段階に近づいていることが分かった。

そこで、起業に向けた次なるステップとして、起業コンセプトを一段とブラッシュアップし、起業について現実的に検討するため作業である「収支計画」を作成するためのヒントについて紹介していきたい。

1 値決めは経営

『経営の死命を制するのは値決めです。
値決めにあたっては、利幅を少なくして大量に売るのか、それとも少量であっても利幅を多く取るのか、その価格設定は無段階でいくらでもあると言えます。』
                             (出典:稲盛和夫 OFFICIAL SITE)
https://www.kyocera.co.jp/inamori/philosophy/words63.html

京セラ株式会社の創業者である、稲盛和夫氏の言葉だ。

100万円の売上をたてるにも、1個1円なら100万個を売る必要があるし、1個100万円なら1個だけ売ればいい。世の中にあるほとんどのビジネスは、両者の間にあるといっていい。

ITサービスのような課金システムも広い意味では同じだ。今回は、起業するうえでとても大切な「値決め(価格の設定)」について考えてみたい。

・・・

2、では、価格はどのようにして決めたらよいか?

「価格はどのようにして決めたらよいか?」ユーザーの皆さんからよく頂くご質問の1つだ。

稲盛氏の「値決めは経営」の言葉通り、価格設定によってお客さんへのアピール方法が決まり、売上が決まり、利益が決まる。少々大げさに言えば、値決がビジネスの成否を決める。

だからこそ、価格を決めるうえでは、慎重に検討を重ね、自分が提供する製品・商品・サービスの価値を見極める必要がある。

・・だが、イウハヤスシオコナウハカタシ。

具体的にどうやって提供する製品・商品・サービスの価値を見極め、価格を決めるか。特に新規性の高いビジネスほど難しいものだ。

ここでは、価格を決めていく上でのヒント、参考事例を紹介したい。

価格決定のヒント1  競合他社を参考にする

価格を決定する上で、最も手っ取り早い方法の1つは、競合他社を参考にすることだ。

カフェの例

マモルアドバンス1価格の決定挿入画

例えば、カフェの事例だ。キミの提供するコーヒーの価格が一杯500円だったとしよう。

来店したお客さんは当然、近くにあるカフェやコンビニのコーヒーの価格を思い浮かべながら、キミのコーヒーの価格を「高い」・「安い」と判断するだろう。

また、価格そのものだけではなく、製品・商品・サービスと合わせて提供する付帯サービスも含めて価格を検討することが大事だ。

カフェの例でいえば、こんな付帯サービスがあるだろう。

 ・ケーキセット                      

 ・雨の日割引

 ・2杯目100円サービス

 ・コーヒーチケットや月額制によるディスカウント

商品以外にも、お店にメイドや猫がいるカフェなんていうのも価格を構成する付帯サービスの一つだろう。

先輩起業家の価格設定と付帯サービスをお手本にしながら、自らもお客さんの立場で考えていく作業を繰り返すと、キミが提供するサービスの価格の相場感がつかめていくだろう。

競合調査、というと難しい作業に聞こえるかもしれないが、単純に言えばこういうことだ。競合調査を行って失うものは無い(もちろん、コーヒー代はかかるが)。どんどん競合調査しよう。

【競合調査についての記事はこちら】

競合は「生きた教科書」だ。
価格そのものだけでなく、付帯するサービスや広告宣伝方法、HPの構成なども含めて、素晴らしいと思えるところは謙虚に学ばせてもらおう。


価格決定のヒント2  見込み客にインタビューする

競合他社を参考にするとともに、是非取り組んでほしいのが見込み客へのインタビューだ。

キミがいかに優秀であっても、人間一人が考えられることには限界もある。

周囲の見込み客に該当する友人・知人などに、思い切って事業アイデアをぶつけ、価格設定などについて率直な意見を聞いてみると、思いがけないヒントを得られる。

・この製品/商品/サービスに、この価格は見合うか?高いと思うか、安いと思うか?
・高いとしたら、それはなぜか?いくらまでなら出せるか?
・安いとしたら、それはなぜか?いくらまで値上げしてもよいと思うか?

一人二人ではなく、十人以上の見込み顧客へインタビューを重ねていくことで、インタビュー前には想像できなかったさまざまな課題、熟慮すべき事項が見えてくることも多い。

1,000円という価格でも、納得感がある1,000円なのか、割高感の残る1,000円なのか、お買い得感満載の1,000円なのか。お客さんが感じる価格への印象は、思った以上に事業者側の目算とは異なるものだ。

また、反対にお客さんが自分が思いもよらなかった点に価値を感じているということもある。

インタビューをもとに、自身のサービスに磨きをかけるプロセスは、できだけ早い段階で取り組んでおきたい。


3 本日のまとめ

価格の決定について、本日の話をまとめよう。

値決めは経営(by稲盛 和夫)

価格決定のヒント1 競合他社を参考にする

価格決定のヒント2 見込み客にインタビューする

価格の決定について思いを巡らせていると、完成したと思った起業コンセプトの足りない点や粗いところが見えてくることがしばしばある。この作業を続けていくうちに起業コンセプトのブラッシュアップされていく。

納得する価格のイメージが見えてきたときにはキミの起業コンセプトも十分に洗練されたものになっていることと思う。

今日は収支計画の最初のステップである価格の決定についてお話をさせていただいた。暑い夏はまだまだ続くが、体調に気を付けて頑張ろう。

~つづく~