海外で見つけたユニークなビジネス
「こんな便利な世の中で、新しいビジネスアイデアなんて考えられるのかな?」
なんて思ったことはないだろうか。
確かに、世の中には「カオスマップ」なんてものが作られるほど、特定の業界でたくさんの企業がビジネスを展開をしている。
最近話題のキャッシュレス決済だけでも、たくさんのサービスがある。
そんな事をくり返していると、もう新しいビジネスなんて無いんじゃないかと思ってしまうかも知れない。
もちろん必ずしも新しいビジネスである必要は無いが、そこで考えるのを辞めてしまうのは少しもったいない。
今回は、ビジネスアイデアの発想に化学反応を起こすような、海外のユニークなビジネスを紹介しようと思う。
網羅的でも体系的でもないが、「こんなビジネスがあるんだ!」という発見が起業を目指すみんなの役立てば嬉しい。
1.Potato Parcel(ポテト パーセル)
まずは、思わず「嘘だろ?」と思ってしまうようなビジネスを紹介しよう。
直訳すると、
Potato=ジャガイモ Parcel=小包
そう、ジャガイモを送るサービスだ。
でも、ただジャガイモを送るだけじゃない。
なんと、ジャガイモにメッセージを書いて送るサービスなんだ。
え?それがビジネス?と思っただろうか。
とりあえずこの動画を見て欲しい。
ジャガイモに書かれるメッセージはこんな感じだ。
ジャガイモに書けるのはメッセージだけではない、顔写真も印刷して送ることができる。
思いの丈をジャガイモに乗せ、相手に伝える。
そんな贈り物サービスなんだ。
ビジネスコンテストなら落選してしまいそうなアイデアかも知れない。
事業計画として見せられたら、怒りだしてしまう人もいるかも知れない。
だが、そのユニークさ、奇抜さゆえに好評を得て、アメリカのニュースメディアで「Man makes $10K a month sending potatoes in the mail」と紹介されている。
オレ自身、最初は自分のビジネス感みたいなものが揺らぎかけたが、お客さんが価値を感じ、評価し、お金を払っている以上、これはまぎれもないビジネスなんだ。
類まれな事例であることは確かだろう。
だが、こうしたビジネスもあるというのを認識することで、いつの間にかアイデアの発想に制限をかけてしまっていた自分に気づくことができる。
2.Lend and Tend(レンド アンド テンド)
2つめは、最近増えてきた「シェアリングエコノミー」のビジネス「Lend and Tend(レンド アンド テンド)」だ。
シェアリングエコノミーとは、場所・乗り物・モノ・人・お金などの遊休資産をインターネット上のプラットフォームを介してシェアしていくことだ。
詳しく知りたい人は、総務省のHPに掲載されている一般社団法人シェアリングエコノミー協会の資料が参考になる。
身近な例で言えば、ブランドバックのシェアサービスは理解しやすいかもしれない。
レンド アンド テンドは、庭を持つ人とガーデニングしたい人をマッチングするサービスだ。
イギリス発祥のサイトで「ガーデニングをしたいけど庭がない人」と「庭はあるけど使っていない人」の両者の課題を解決している。
ガーデニングは、日本ではそこまでポピュラーではないかも知れないが、イギリスでは一般的な趣味として広く浸透していて、なかには趣向を凝らした庭園のような庭を有する家もあるようだ。
「~をしたい人」「~を提供できる人」をマッチングするシェアリングエコノミーは、近年増えている新しいビジネスモデルの1つだが、文化的な背景も時にニーズになる。
モノやサービスだけでなく「日本らしさ」からビジネスアイデアを考えるのも発想の切り口に加えてみるといいかもしれない。
3.Patreon(パトレオン)
最後は、芸術家やクリエーターを支援するクラウドファンディングプラットフォームPatreon(パトレオン)だ。
2013年設立、アメリカに本社を置く企業で、YouTubeコンテンツ製作者、ミュージシャンなどのアーティストやクリエイターが簡単に報酬を得られるようにするクラウドファンディングプラットフォームだ。作者は自身のファンやパトロンから定期的に、もしくは作品ごとに寄付を募ることができる。
念のため、クラウドファンディングを初めて知った人のために解説記事を貼っておく。
Patreonでできることは3つだ。
検索をしてみると、日本人クリエーターも多数登録していて、たくさんのパトレオン(資金提供者)を獲得している方もいる。
日本にも代表的なクラウドファンディングサイトとして、
(1)CAMPFIRE
(2)Makuake
(3)READYFOR
などがある。
「インターネットを通じて自分の夢や活動を発信し、不特定多数の賛同者から資金調達を行う」という構造は一緒だが、Patreon(パトレオン)ではその対象を芸術家やクリエーターに絞り、継続的な支援を可能としているところがユニークだよな。
似たような事業があったとしても、ターゲットを絞ったり、仕組みを変えてみたりすると別の事業アイデアを思いつくことができる。
誰かがやっているからといって諦めるのはまだ早い。自分ができることや好きなことで、誰もやらない方法を考えることが大切だ。
…起業のアイデアは考えれば出てくるものではない。
起業アイデアに煮詰まったときは、日本を出発して世界の先輩起業家のアイデアをめぐる旅に出るのも一つの手だ。
世界は広い。本当にユニークなビジネス・アイデアにあふれているぞ!
■おわり
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