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【後編】vol.13「どんどん挑戦して、いろんな自分を見つけてほしい。」まおちゃんのおつかい便 世古真央さん

大学在学中に買い物弱者のための移動販売「まおちゃんのおつかい便」を起業した世古真央さん。

地域の高齢者の方々に愛されて「おつかい便が天職!」という真央さんにも、売り上げが減りスタッフが辞めてしまうという辛い時期がありました。

後編では、そんな辛い時期をどうやって乗り越えたのか、出産を経て芽生えた仕事に対する気持ちの変化などを語っていただきました。

この記事は「しごとカード」に登場していただく“紀北町で働くひと達”に、地域おこし協力隊の豊川がインタビューしていくシリーズです。

あなたは、どんな風に働きたいですか?どんなところで、どんな人たちと働きたいですか?

あなたが、自分に問いかけ、自分の中にある答えと出会っていく。そのきっかけに、この note がなれたら嬉しいです。


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5. お客さんが減り、スタッフも辞めてしまったけれど…


ーー仕事をしていて大変だったことは?


真央 おつかい便を始めた頃は、若いお客さんも結構いたんです。

でも、若い家族にとってパック売りの惣菜は割高だったのか、次第に若いお客さんが減りました。

その頃、惣菜づくりを頼んでいた業者さんが1軒でメニューが増えないこともあってか、だんだんと高齢のお客さんも減って…

そして、たくさん売れ残ってしまった。

当時は従業員がいたんだけど、その人の分しかお給料が出ずに辛かった。


ーーお客さんが減ったのをどうやって改善したのですか?


真央 当時はおつかい便のフランチャイズを考えていて、私と一緒に従業員もトラックに乗って仕事を覚えてもらっていました。

でも、売り上げが落ちて1人でも回れるような仕事量になって、新しい販路を開拓し従業員にも1人で回ってもらおうと考えていたら…

従業員が「私は真央ちゃんみたいには出来ない」と言って辞めてしまったんです。


ーー売り上げが落ちた上に、従業員も辞めてしまって辛かったですね。


真央 それが、自分1人で移動販売をするようになったのが良かったんです!

従業員と一緒に回っている時は、従業員に対して「(残業させずに)早く帰してあげないと!」と気をつかっていて、お客さんのことがあまりできない状態でした。

でも、私1人で回るようになったら、洗濯物をいれてあげたり電球を変えたりして、ちょっとした手伝いが進んで出来るようになって…

お客さんの手伝いを進んでやるようになったら、お客さんが離れなくなり、どんどん増えていきました。


ーー仕事で大切にしていることは?


真央 リクエストになるべく応えるようにしています。

お客さんの好みを把握して、お客さんの好きそうなものがあれば持っていく、
とか。


ーーお客さんが恋人みたい!好みを把握して、いい距離を保って。


真央 そう!そして、その方が売り切れる!

すべて、商売に結びつく(笑)。


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6. 「暇がないっ!」が好き。



ーー起業して良かったことは?


真央 たくさん売れたら自分の給料が増えること。すべて自分次第!

そこが会社員との違いだと思います。


ーー起業して大変なことは?


真央 落ち込んだ時は、自分でなんとかしなくちゃいけない。

でも、会社だと個人の考えは採用されにくかったりして会社全体を動かすことは出来ないけど、自営だと「これ、やってみよか!」とチャレンジできるから…

大変というより、いいことか!(笑)

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ーー体力面は大丈夫ですか?


真央 今は子育てしているから大変な部分もあるんだけど、もともと「暇がないっ!」みたいなのは、好きなので(笑)


ーーじゃあ、大丈夫ですね(笑)。お店にお子さんがいるんですか?


真央 そうです。おつかい便が出発する前に授乳して、1~2時間したら授乳のために戻ってきます。

午後にトラックで回る日は週1日なので、他の日の午後は子どもと一緒にスーパーにいたり、お客さんのところに遊びに行ったりしてます。


ーー会社勤めと違って、育児も臨機応変にできていいですね!


真央 そうそう、すごくいい。

ただ、子守をしてくれてる人は大変。本当にありがたいです。

そして、お客さんにも「あなたは、そうやって出てこれるからいいねぇ」って言われてます(笑)。


ーー今後の目標は?


真央 育休でおつかい便を休んでみて「出来るかぎり、自分でトラックで回りたい」という気持ちが強くなりました。

70才で移動販売をしている女性もいるので、私も「出来る限り、自分で回る!」が目標かな。

プライベートでは、子どもがもう1人、女の子が欲しいな。(第一子は男の子)

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7. 楽しいことをやりに行っているという感覚。



ーーあなたにとって、仕事とは?


真央 これは出産してからの感覚なんですけど、仕事は、「遊び」に近い感覚かも。

私は妊娠中は全く遊びに行かず、家にこもっていて…でも、旦那は趣味や飲みに出かけていく。そのことにイライラしまくってました。

でも、育休が終わって自分が仕事で外に出られるようになった今は、子どもを連れて職場に行けている。

自分が移動販売している間はスタッフに子守りをしてもらって、本当にありがたいと思います。

そんな恵まれた環境で、仕事をすることがすごくリフレッシュになってる。

今は旦那が遊びに行きたいと言っても「どうぞ、どうぞ」という気持ちです。

今の私にとって、仕事は楽しいことをやりにいっているという感覚

そういう意味で、遊びに近い感覚かもって思います。


ーー紀北町で好きな場所は?


真央 孫太郎オートキャンプ場かな。気持ちいいんですよー!

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ーー二十歳の頃の自分に声をかけてあげるとしたら?


真央 「そのままいけよー」かな。


ーー若い世代のひと達へのメッセージをどうぞ。


真央 若い人たちにはいろんなことにどんどん挑戦して、いろんな自分を見つけてほしい。

今は出来なくても、やり続けていれば出来るようになる、とかもあるし。


ーー人見知りだった真央さんがバイトでひとが大好きなんだと気づいたように、色々とやってみることで新たな自分に出会えますね!今日は貴重なお話をありがとうございました。

【まおちゃんのおつかい便・世古真央さんからのメッセージ】

・失敗したとしてもそれは絶対自分の力になるから、やってみればいい。
(真央さんのお父さんの言葉)
・お客さんがめっちゃ好き。
・仕事は「楽しいことをやりに行っている」という感覚。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今回の まおちゃんのおつかい便・世古真央さんのお話はいかがでしたか?

あなたの中にある仕事に対する思い大切にしていることを感じるきっかけになったら嬉しいです。

(取材先情報)
まおちゃんのおつかい便(店舗)
〒519-3205 三重県北牟婁郡紀北町長島2187-15
電話 0597-47-0467

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