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文フリで買ったもの

・『インターネット2』
 文フリはインターネットではないが、インターネットを買えることがある。

 にゃるらさんとかその辺の人たちが書いたやつ。
 「インターネット2」という言葉は、誰が使い始めたのか、一部のギークが好んで使うスラングで、既存のインターネットを超越した現に存在し得ない最果ての桃源郷を指す。
 余談だが、米国で制作されたアニメ『サウスパーク』でも既存のギスギスしたトロールまみれのインターネットが破壊され、新しいインターネットが創造されるエピソードがある。「インターネット2」という概念は国内外問わず多くの人間から出てくる普遍的な発想であるらしい。熱いね。

インターネット2

※『サウスパーク』シーズン20第10話「文明終えんの危機せまる」より「NEW INTERNET BEGINS」

・『internet Explosion!!』
 文フリはインターネットではないが、インターネットを買えることがある
 以前から気になっていたカクヨムを中心に活動している小説家・柊ひいるさんが参加していたので買った。やたらと三秋縋を目の敵にしている様が印象的で、ずっと気になっている。僕は柊ひいるの作品を短編を数本しか読んでいないけれど、結構バチバチきたから。
 そっちが「インターネット2」ならこっちは「internet Explosion!!」だというのもなんかいい。別に本人たちは意識してないだろうが。
 
・『感傷マゾvol.3』
 海猫沢めろんさんが日記で「僕がやりたいのはこういう方向なのかも」とこのワードに触れてからずっと気になっていた。既刊はpdfで買って読んだ。このシリーズで遠藤浩輝の初期短編を知った。バチバチに良かった。だから追ってる。
 「感傷マゾ」というワードの設定をまだ飲み込めていないところがあるけれど、「存在しないノスタルジー」へ向かう意志それ自体には自分の中でちょっと手応えがある。

・『夜のこと2』
 phaさんの新刊。前作も買った。インターネットの仙人みたいなことやってる人がちゃんと性について語るって珍しい気がする。僕はphaさんの書評が好きで、最初に読んだのは唐辺葉介『電気サーカス』の書評だった。シェアハウスでウダウダテレホーダイしてた唐辺葉介さんの本についてphaさんが語るのはめちゃくちゃ正解だなあと思って楽しく読んでた。そういえば、『電気サーカス』もちゃんと(?)性の話をしていたのだなあ。

・『邪神とわたし』
 滝本竜彦さんの新作短編集。急に出すことになったらしく、phaさんの隣にいてめちゃくちゃびっくりした。滝本竜彦はちょっと内省的で自分のことをダメダメだと思っている子のヒーローみたいなとこがあり、そんな風に祭り上げてしまうことの愚かしさを自覚しつつも、少し特別な眼鏡で見てしまうところがある。絶賛在庫切れ中の『ムーの少年』とか既存の書籍も売ってたらしいが、僕が行った時には売り切れてしまっていた。すごいね。
 いつまでも昔の滝本竜彦を見ているのは少し情けないから、今の滝本竜彦を見るために新作短編集を買った。彼が自分で作った自身の小説のサントラを買った。去年数年ぶりに出版された彼の最新作『ライト・ノベル』のサントラ。
 とにかくイマ。僕が見ている滝本竜彦が『超人計画』の頃のままでは少し情けないから、イマ。

・『カフカと私』
 カフカに関する訳とかエッセイとか詩とか載ってた。僕はこの本を書いている人たちについて知らない。なんならカフカも『変身』しか読んでない。でもなんとなく、カフカと目が合いそうな予感がするから、先回りして買った。作品それ自体と同じくらい、作品が好きな人の話を聞くのが好きだから。僕がドストエフスキーを読み始めたのは、瀬戸口廉也が頻繁に引用していたから。だから思いつきで買った。

・『生存戦略』
 水上文さんと久高春さんのエッセイ集。僕は水上文さんの話をインターネットで読むのが好きで、追っている。僕はウテナの話をするオタクが好きだから。ウテナそれ自体と同じくらい、ウテナを好きな人間が何を考えているかについて興味がある。
『インターネット2』のにゃるらさんとかが「ありもしない桃源郷」へとトリップするインターネットをやっているなら、この人たちのインターネットは世界とベタ足でインファイトするためのインターネットだと思う。
 勝手に並べちゃった。本人に見つかりませんように。だってこの文脈は多分僕だけのものだから。そしてここは僕の巣で、別に誰かを殴っているわけでもないのだから、勝手に文脈を錬成してもいいのです。嘘。めっちゃ拡散されたりしたら困る。僕のバカを拡散しないで。だってさあ、水上さんもにゃるらさんもウテナが好きなのに、見ているものはぜーんぜん違うんだもの。それが面白くて、自分の中で部分的に接続しているのですよね。
 文フリはインターネットではないが、インターネットを買えることがある。だがどんなインターネットをやっているのかは、本当にそれぞれだ。

・『熱的死』『殺したい子』
 転枝さんの小説。僕はこの人のことはよく知らない。前日たまたま見かけたこの人のツイキャスが良かったから買った。自分の作品について語るこの人のことが僕は好きだったから。一生懸命にやってますよというアピールをするのは、結構難しいことだと思うのですよね。

・『お茶会の始め方』『彼女達の棺』
 月ノ音姫瑠さんのロリィタハウツー本と詩集。最近ロリィタ的なものに興味があり、昔のゴシック&ロリィタバイブルとか買って読んでる。嶽本野ばらとか読んでる。嶽本野ばら的なメサイアロマンスってめっちゃゼロ年代のエロがテキトーなエロゲっぽいよね。
 僕はこの人のことはよく知らない。思いつきで買った。棺というモチーフが好きだ。僕はウテナのオタクだから。

コミティアで買ったもの。
・『解体食死』
 まどろみ薬局さんの新刊。僕が行ったときにはもう売り切れてたよ(泣く)。4年ぐらいから前から追っている。この人の少女が好きなので。あと液体の表現が重苦しくて好き。

・『どうぶつーズ』
 きくちゆうきさんの漫画。前から追ってて、カードゲーム回がお気に入り。どうぶつーズの面白さを言語化するのって難しくないですか?

・『ドッキドキの勃起時』
 窓ハルカさんの新刊。僕は窓ハルカさんのことを自分の中で勝手に「コロコロで連載している華倫変」と呼んでいる。実際今回のエロ漫画も全然エロくなかった。エロくないエロいだった。おもしろエロだった。エロに対して冷めてる面白さがあるんだよね。華倫変のエロ冷めしているところが窓ハルカとダブるというか。

・しおみーなさんの缶バッジ

画像2

かわいいね。

・『異形少年と暮らしませんか』
 雪あとさんの漫画。この人のことはよく知らない。思いつきで買った。僕は乱歩の『孤島の鬼』が好きなので……。

 絵的な言語化が苦手なので、漫画やイラストになった瞬間使える言葉が一気に消えるのですよね。興味の有無ではなくて、単純に僕の解像度として。

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