先日、次男の入園式があった。どれくらいかっちりした服を着ていいかわからなくて、ぎりぎりきっちり見えるカジュアル服で参加した。どうにも、かっちりした服を着るのが性に合わないのだ。スーツで来ている人もいて、案の定一番のカジュアル服だった。ずっと息子を抱っこしていたので、あんまり気にならなかったのだけれど、1つ大きなミスをした。スニーカーで行ってしまったのだ。家には楽ちんなパンプスもあったのに。恥ずかしくてたまらなくて、終わった途端に会場を出た。

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TPOにあった格好をするというのがとても苦手だ。正確に言うと、TPOを外した格好をしてしまうのが怖い。きっちりした格好をすればいいじゃないかと言われるかもしれないけれど、人よりきっちりしすぎるのも嫌なのだ。できるだけ、その集団の中の平均的なきっちりさでいたい。

いつからそういうように思うようになったのだろうかと振り返ってみると、いくつかきっかけになりそうなことが思い浮かんだ。一つは中学生のとある出来事、もう一つは高校生の入学式だった。

中学生のある日、親に17時に市役所に来るようにと言われた。僕は学校から帰るといつもの格好（恐竜柄のTシャツと、ダボッとしたズボン）に着替えて、それから市役所に行った。市役所について父と合流すると、ものすごく怒られた。なんで制服で来なかったんだと言われた。その日市役所に呼ばれたのは、市長さんに挨拶をするというイベントがあったからだった。学校から10人くらいの生徒が、市役所に行って市長さんと会うというものだった。僕以外の全員が制服で来ていた。僕は一人だけ、変な格好をして市長さんに会ってしまった。今思えば、父も相当肩身が狭かっただろうけれど、僕にとってもかなり堪える経験だった。

高校生の入学式は、これもまた制服に関わる出来事だ。僕らの高校には制服がなくて、入学式はたいてい中学校の制服を着て参加していた。僕は、すでに制服を知り合いの子にお下がりであげていて、入学式の日に中学校の制服を着ることができなかった。そこで母が準備してくれたのは、グレーのワンピースとジャケットのセットアップ。紺や黒の制服が並ぶ中で、明らかに浮いていた。TPOはわきまえているけれど、でも、浮いている。そわそわして一日中落ち着かなかった。このグレーのスーツは、大学の入学式にも着用した。他の子は、就活にも使えるようにと、紺や黒のスーツを着ていた。私はやっぱり浮いていて、嬉しい日のはずなのに、一刻も早く家に帰りたくて仕方なかった。

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そんなこんながあったからか、きっちりした場所での服装を考えるとき、とても悩んでしまう。いわゆる冠婚葬祭であれば、それなりの格好を使用となるのだけれど、結婚式の二次会やちょっといいレストランに行くとき、それから会社のパーティ（私にとってはありがたいことに、今はないけれど）などが鬼門だ。友人の中には普段の格好を使い回せるよという子もいるけれど、普段カジュアルな格好を好むから余計に難しい。頭をフル回転させながら、このぐらいだったら大丈夫かなと考えつつ、頼れる友人や義母に見てもらってなんとか乗り越えている。

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何はともあれ、次男の入園式は終わった。次に頭を悩ませるのは、きっと長男の卒園式である。その時までに、これだと思えるフォーマルだけど、肩肘張らないステキな何かを見つけたいなと思うのだ。

おまけ

最近助けられていたのはこれ。夏の結婚式の二次会に着ていった。