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【コロナ禍】バンコク街歩き事情Part4

※2021年8月28日時点の様子です。

こんばんは。土曜の街歩きの最後にちょっとディープスポットに行ってきました。地球の歩き方に載るほどの超有名ゴーゴーバー集積地の2つです。

まぁ要するに風俗店が集まる有名地帯なのですが、濃厚接触を避けなければならないこのご時世での様子を見てきたので、見たい方だけ良かったらご覧ください。(別に危ないことも面白いことも何もないです)

1つ目はBTS・NANA駅近くのナナプラザ

結論から言うと全館休業中で立ち入ることも出来ません。ファンキーな看板が寂しげなほどです。知らなかったんですが入り口に両替店があるんですね。お金が飛び交う欲望の世界であることがよくわかります。絶対レート悪そう。が、これも休業中。

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向かい側のHOOTERSも閉店中。周囲の飲食店やマッサージ屋さんもほとんどやっていません。

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周囲には危なげなお姉さま(本当はお兄さまかもしれません)が数人暇そうに立っていますが、そもそも人通りがまばらです。食べ物屋台も暇そうにスマホを見ています。

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2つ目はBTS・ASOK駅近くのソイカウボーイ

NANA駅から隣りのASOK駅までスクンビット通り沿いを歩きます。このあたりのアラブ人街などは入らなかったのでまた今度行ってみます。コロナ前は歩道全体がビアガーデン屋台のようなところでしたが、こちらも人通りはまばら。欧米人も少しいます。来てから初めて欧米人を見たかも。在住者の方ですかね。危なげなお姉さまも時々いらっしゃいました。これはコロナ前を知らないので多いのかはわかりません。(たぶん少ない)

ASOKまで着いたら交差点を渡り、ソイカウボーイへ。こちらは細い小道の両側にゴーゴーバーが集積しています。

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文字通り、全て片付けられて何もありませんでした。Soi23に出ると、そこには八百屋さん屋台が広がっています。

ちょっと長いまとめ

観光客がゼロになるとこうなるんだな、とまざまざと感じました。私自身が経験したように、2021年8月現在、タイはワクチン接種有無に関わらず入国後指定ホテルに14日間隔離され、それをクリアしないと街に出る事はできません。(プーケットなどのサンドボックスは例外です)隔離ホテルは自費払いで10万円以上します。短期の観光客が来るはずがありません。私でも知っているようなこうした場所は恐らく外国人観光客を客として生業をしてきたところなので、ロックダウンの営業許可云々に関わらず観光客が来ないと戻ることはないと思われます。

コロナ前の2019年にタイに入国した観光客は3980万人でした。同年の日本に来た観光客は3180万人なので日本より多いのです。それがいきなりほぼゼロになっています。どれだけ大きな影響なのか想像も出来ません。

こうした業態は自由な職業という側面だけでなく人身売買に結びつく可能性が高いです。反社会的勢力とのつながりもあるでしょう。しかし現実としてタイ国内だけでも地方により大きな貧富の格差があり、周辺のカンボジア・ラオスなどには更に貧しい地域が存在します。世界どこでも格差はありますが、法の支配・社会保障制度などには国により大きな差異があります。単なる貧困だけではなく、それを生み出す制度的な問題もあると思います。

スクンビット通りには時折ランボルギーニなどのスーパーカーが走っています。しかし一方でBTSのASOK,NANAなどの駅には、紙コップを地面に置いて手を合わせ続ける物乞いの人が必ずいます。大人だけでなく、小さい赤ちゃんを抱える人、4-5歳の女の子が一人で座っていることもあります。(親がやらせてるのだと思いますが)これはコロナ前からです。歩いていて小さな男の子に、お花を買ってくれと服の裾を掴まれることも以前はありました。今は夜間外出禁止令で21時以降は誰もいません。アルコールも禁止で酔って気の大きくなった通行人は皆無になりました。彼らの収入は激減しているでしょう。彼らは今どう生きているのでしょうか。

下の写真は戦勝記念塔近くの歩道橋の上です。手前は商売の方ですが、一番奥は高校生くらいの女の子の物乞いでした。

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タイの大卒初任給は6-7万円です。一方で夜の生業の方は、もちろん危険があり身体も酷使しますが、その数倍〜10倍は間違いなく稼げるでしょう。この差が存在することで、女性だけでなく、男性でもこの仕事に就く人がいます。(バンコクにはゴーゴーボーイという店があります。お客さんは男性も女性もいるらしいです。)

タイは金持ちのためにお金が使われる国と言われます。その実態は私はわかりませんし、これから滞在中にわかるかどうかも微妙ですが、一向に解消されない格差そして救ってくれない公的制度から来る様々なお金の事情から、世界最古の職業につく選択をされる方が多くいるのはよくわかります。コロナで観光客がいなくなり、全ての店が閉店しているいま、彼ら彼女らの生活は崩壊しているかもしれません。

こんなことを自分がここに書く必要はあるのか少し迷いましたが、今しか見られないものを残すためにコロナで変わってしまった状況の一つとして、今回はご紹介しました。

良かったらこちらもご覧ください。私が書いたものではありませんが。