合法的にトランスできるなら

大学時代はたくさん映像を見ましたが、民俗芸能の授業で見た「神がかり」の映像は強烈に記憶に残っています。

石見の大元神楽だったと思うのですが、

(参考映像)(神がかりは数年に一回らしい)


おじさんの1人が突然神がかり状態になって、人間らしくない声、としか表現できない奇妙な声で、話し始めます。

「今年の田んぼはどうですか?」

「うーん、いい」

あれ?現代語なんだ。
などと、疑問を挟めないくらい不思議な光景です。

神様が去った後のおじさんは少し呆然としており、意識的にしろ無意識にしろ、自分ではない何かになったことに動揺しているような顔でした。

この「神がかり」、本物なのか。

私は、ハーフハーフだと思います。

下準備があったのかもしれませんし、少なくとも、


今年あたり、そろそろ誰か神がかりするといいな、という期待 (運営側)

神がかりするなら自分だよな…というプレッシャー (参加者)


は、あったのではないでしょうか。

それに加えて、この神楽の内容です。

綱を持って円になり、ひたすらぐるぐる歩く。

梁にかけた綱を大人数でひたすら揺する。

なんだかもう人間の意識を飛ばすための行事のような気さえするのです。


見ていて思うのは、「気持ちいいんだろうな」

ドラッグにも頼らず、合法的に、しかも良いことをしてトランスできるのなら素晴らしいですよね。

日本人ってなんとなく、「そういうの怖い」「なんかアブナイ」という意識が働きがちですが、1年に一度お祭りでトランスすることが好意的に受け止められるようになれば、犯罪が減ったりして・・・。

なんて、妄想です。












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