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お笑い芸人のYouTubeを見て涙した話

若手お笑い芸人のラランドという男女コンビの配信しているYouTubeを見て泣いた。

大学出身のお笑いコンビで、最近テレビでも出ているらしい。

このコンビのツッコミの方、西田くんというのだが、彼がかなりルーズなのだ。かなりというか相当ルーズっぽい。

お金や時間にルーズ、人間関係もあまり大切にしなさそうな感じがする。

相方やマネージャーが、いつも「クズだ」と言っているが、あながち否定できないほどのルーズさだ。

そんな彼の素行にしびれをきらし、彼にお灸を据えようと出演している番組の裏方さんたちに、彼に厳しいダメ出しをしてもらうことを試みた。

僕が涙したのは、そのダメだし集で発せられた彼への厳しい言葉と、どこか西田君だけでなく、自分にもあるそのルーズさ、弱さが指摘されているようで途中から胸が痛くなってくるのだ。

最初は、「ニシダひどいやつだなぁ。この言葉響いているかなぁ」と更生してほしい目線で見ていたのに、徐々に「あー、なんかニシダの弱さが分かる。これ指摘されると痛いなぁ」となってくるのだ。

コメント欄を見ても、「自分の中にも小さなニシダがいた」という言葉もあったほど、実は多くの人が彼の甘さや弱さを包含しながら生きているのだと感じた。

そして、人に対して厳しい言葉を言って欲しい、と言われて普段きつい言葉を言わない人達から発せられる言葉の的確さ。おそらく選びに選んで彼のためを思って言葉を紡いでいるからだろうが、本当によく見ている。彼の内面に起こっていることまで見透かしているようだ。

人は想像以上に人のことをよく捉えている。

この番組の最後のメッセージ役として南海キャンディーズの山里さんが出てくる。

実は彼も同じVTRを見ながら、「あぁ、なんか俺のコト言われてるみたい」と受け止めながら最後に西田君に声をかけにいく。このシーンが一番いい。西田君の心の弱さが自分のことのように分かる彼が発するメッセージは、本当に刺さった。

自分には甘え、弱さがある、たいした才能もない。そんな見たくないモノを直視して、受け入れて、そこから始まる人生がある。

多くの人に見て欲しい動画だと思った。


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