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トライアル番組を複数回に分けて放送するのは良い施策だなと思った話

トライアル番組というのはレギュラーを狙った一回限りのお試し番組のことを言います。各局このお試し番組を試す枠が存在してまして、現在でいうと水曜ネクスト、ドラスティックマンデーなどがあります。深夜や土日のお昼などに多く設置されています。

このトライアルによって、出来の良さが上層部に認められると2回目に進出でき、さらに出来が良いと判断されればレギュラー番組に昇格します。なので、レギュラーを目指して多くの番組がこのトライアル枠で凌ぎを削っていきます。

このトライアルは1時間番組一本勝負が多いんですが、30分を2本に分けて放送したり複数周試してみる方法が増えてきていて、個人的にはこっちの方が価値的だなと思ったので、まとめてみます。

レギュラーへの道のり

まずは一本の企画からレギュラー化されるまでの道のりをちょっとグラフにしてみますね。

企画からレギュラーになるまでの道

そもそも企画が通ること自体が大変なんですが、通った後の初回放送でもかなりの確率でダメになります。10本トライアルやって1本ようやく2回目いけるぐらいの確率だと思います。(ここの確率はマチマチです)

大体3回ぐらいやってレギュラーになると思いますが、2本でいく場合もありますし、ここも番組や状況によって違ってきます。この時、放送する時間はどんどん良くなってきます。

例えば1回目深夜でも2回目は平日の19時みたいなゴールデンタイムに一気に昇格など。この時、番組の予算も上がるので試せることが増えます。

トライアルは複数に分けた方がいい

トライアル番組を一本勝負でやってしまうことの弊害に「PDCA」回せないという問題があります。

どういうことかというと、トライアル番組放送後に上層部でその番組に対して議論が行われ製作側にフィードバックが届きます。

でもその時には2回目があるか1回目で終わりかの判断が下されているので、そのフィードバックをもらったところで1回目で終わっていると「意味がない」ものとなってしまいます。

例えば「企画のネタをミスった」「番組として何がしたいのかぼやけた」「どこがターゲットだったのか曖昧」みたいなフィードバックがあるとしても、次にやれないので直しようがないんですね。

複数回に分けるとフィードバックを活かせる

仮にトライアルを30分で2回分けて放送や、1時間を2週連続のようにすると、1回目の放送を終えた後に色んな人のフィードバックをもらえます。1回目の放送を終えた時点では2回目のプレビューや編集をやっている最中でもあるので、修正を利かすことができるんです。

特にトライアルの番組は失敗確率も高いですし、企画的にも冒険するので、客観的に番組を見れなくなったりもしてます。そんな中でフィードバックをもらえて、すぐに修正を効かし、"トータル2本で評価"をしてもらえた方が、本当に番組としてやりたかったことや見せ方を広く見せることができるはずです。

特に企画選定の段階でかなりの企画が落とされているので、放送までこぎつけた番組はその機会を無駄にするべきではないですし、局としてもトライアルの精度を高めて、レギュラー番組の層を厚くしたいところ。

この両者の言い分を満たしてくれるのはトライアルを複数回に分けて放送することです。

もちろん弊害もあって、純粋に二本制作すると費用が嵩んでしまったり、その分他の企画を試せる量が減ってしまうなどがあります。ただ、トライアルを分ける方法が増えてきてるので、量産するよりも通した企画を複数回見た上でじっくりと判断したいと思っている人が増えてきてるのかなと思います。

個人的には複数回の方が企画の良さを表現できたり、フィードバックを元に修正できるので面白い番組がより面白さをマックスにして視聴者に届けることが可能なのかもと思ってます。






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