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マネージャーのギャラ交渉により僕のギャラが40%増になったワケ

僕は某芸能事務所にお世話になっております。そこに所属していなかったら放送作家になれていなかったので日々感謝しています。

その事務所は放送作家を1人のクリエイターとしてマネジメントしてくれる会社なので、僕もマネージャーという人がいてくれて仕事を紹介してくれたり、管理業務をしてくれています。

マネージャーといっても業務内容は幅広いですが、中でも僕が一番苦手とするギャラ交渉をしてくれるのが一番大きいです。

放送作家のギャラについて説明します。

これは放送作家の世界でも問題になっていることですが、例えば番組に入る時に事前に「ギャラは○○万円です」と事前に教えてくれるケースは稀です。大御所とかチーフ作家になると仕事する前に事前提示されることもあると聞きますが、若手の僕の場合は仕事をして番組が放送されてからギャラ提示される場合がほとんど。

なので、言い値になってしまったり買い叩かれる問題が発生します。

今回、僕の特番のギャラに関しても提示があったのは番組が完成して放送された後です。全て終えた後にプロデューサーから電話がきて、ギャラの金額を提示されます。

最初の提示のギャラは相場通りかな、という感じではありました。

放送作家は大体ランクによって相場があるので、仕事の出来次第関係なく、ある程度決まったギャラが支払われます(このため、放送作家はキャリアがある人が断然に有利です)

事務所に所属しているので、事務所の取り分もあります。なので、僕のギャラは事務所から請求してもらいます。そのメールをマネージャーに送ったところ、「もしかしたら見合ってないかもしれない」とのことでした。

ギャラの相場は大体決まっていますが、放送される番組の時間帯や規模感、稼働日数などによっても若干変わってきます。予算が多い番組や稼働日数が多い作業に関してはその分支払われるべきです。

ということで、僕の相場感では「こんなもんか」と思っていたギャラもマネージャーさんからすると「少し少なくない?」とのことでした。

このとき、マネージャーがいるメリットは僕の代わりにギャラ交渉をしてくれるという点です。人間関係がものをいうテレビ業界なので、あまりギャラ交渉をして悪い印象を持たれたくないと思う放送作家が大半です。

なので、代わりに第三者のマネージャーがギャラ交渉を軽くでもしてくれるのは大変ありがたいことです。すぐに電話してもらい40%ギャラの金額が上がりました。

数字だけみれば敏腕だと思うかもしれませんが、彼は敏腕です。しかも次の仕事の売り込みまでしてくれて約束まで取り付けているのです。僕にはそんな営業力も交渉力もないので大変に助かっています。

しかし、交渉自体はほとんどすぐに終わったとのことで、それだけで40%もギャラが増えてしまうということは逆にいえば、買い叩かれていたことの証明にもなります。これが若手作家の苦しいところです。

正直に言うと僕は目先のお金よりも実績と経験に重きを置いているので、そこまでギャラに関心があるわけではありません。もちろん一円でも多く稼げた方が良いに決まっていますが、長期的なスパンで見た時に大事なのは人間関係や実績だと思っているのです。

ただ、仕事としてやっているのであれば対価に見合った分をもらう権利はあります。その部分をマネージャーの人に補完してもらっている点はとても恵まれています。ギャラ交渉のプロなので、後に差し支えないようにやってくれます。

という意味で、わりと若手が使い捨てになってしまう業界で事務所にいるメリットはとてもあります。売れっ子になって事務所に早く恩返しがしたいものです。




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