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テレビだけが僕にチャンスをくれた。僕は王道バラエティができなくてもいい。

放送作家になろうとしている人の多くが

キラキラとした王道バラエティがやりたい

と望んでいます。

今でいえば水曜日のダウンタウンとか、ゴットタンとか。イッテQとかも入るかもしれません。

「めちゃいけ」「みなおか」「笑っていいとも」の世代である今の若手放送作家の僕らもそういうキラキラした王道バラエティを見て育ちました。

しかし、時代は移り変わってお笑い番組がどんどんなくなってきています。

視聴率が取れないからです。テレビを見ている視聴者の構図も当時とは激変してしまいました。

僕が今年通した企画も健康番組と料理番組。

若手の放送作家がそんな企画を通していていいのかと思うぐらいに手堅い企画です。

僕はもともと王道バラエティにあまり興味がなかったので、手堅く視聴率をとる企画を作る方が好きです。

なぜなら、テレビは見てもらうものを作るべきだと一貫して思っているからです。

久米宏さんが報道番組は真実を伝えるべきだけど、真実はなかなか伝えることができない。まずは、視聴率を意識した作りをするべきだ、なぜなら見てもらわないと始まらないからだ、

というような発言をされていて、僕は全面的に賛成です。

見てもらわないとテレビは始まらないんです。

特にテレビ不況と言われる時代で予算は縮小。面白くてもなかなか視聴率が取れない時代で、多くのテレビマンはかつてないほどの危機感を感じています。

演者とスタッフが作っていて面白いと思うのを作るべきか?
それとも視聴者が本当に見たいと思うものを作るべきか?

もちろんその両方を追求した方が良いですが、いわゆるゴールデンタイムは老若男女が見る時間帯なので、あまり尖った笑いをすることはできません。

より多くの視聴者が「面白い!ためになる!」という番組を作るべきです。

とくに「ためになる!」部分のウェイトが大きくなるとテレビは成功しやすくなるのが現状です。

必然的に健康、グルメ、生活情報などの情報をメインとした番組を作った方が視聴率が取れるのです。

それに甘んじて、生活情報系の番組が同じような内容を放送しているケースもあり、あまり良いことだとは思っていませんが、そういう内容の方が視聴率がとれるというのも確かなのです。

さて、そんな中で繰り返しますが僕は王道バラエティに興味がありません。

視聴率が取れる企画だったら王道でも邪道でもなんでも良いと思っています。

視聴率が取れる番組を数多く担当して売れっ子になりたいと思っています。シビアな現実主義を持っているので、周りからはたまに驚かれたりもします。

でも僕はテレビ不況の中で出てきた放送作家です。バブルの時代もテレビも知らないし、バラエティ全盛だった時代のテレビも知りません。

でも、ネット全盛でテレビがやばいといわれる中で、テレビだけが僕に手をさしのばしてくれました。

だから毎日テレビを面白くすることばかりを考えています。その結論はキラキラした王道バラエティには手を出さない、ということです。

自分の中で論理を組み立てて、数字が取れそうな企画を作り上げていく。そこをストイックに突き詰めて、他の媒体と闘いたいと思っています。



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