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『ネットログ2011-2014』の発売について

 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から、僕はツイッターとブログに大量の言葉を書いていました。直接体験した阪神淡路大震災はブログの時代ではなく、もちろんSNSの時代などまだまだだったのに対して、遠くで(震災当日は東京にいましたが)体験したこの大災害に僕は何かを書き続けなくてはならない気になったのでした。熱にうかされたような感じでしたが、それが何年も続きました。

 その間、放射能問題を中心にいろいろなことがありました。ガイガーカウンターミーティング、勉強会、1F見学、クダラナ庄助祭り、そして小峰公子さんとおかざき真里さんとの共著で『いちから聞きたい放射線のほんとう』を出版。

 最近になってツイッター社が買収され、ツイッターの記録としてお世話になっていたtwilogが使えなくなった時(その後、復活しましたが)、僕が書いた膨大な文章も遠からず消えてしまう可能性が現実味を帯びます。SNSに書いたものなんてなくなってもいいのかもしれないけど、個人的なものとはいえ、これはこれで残す価値があるのかもしれないという気がします。未曾有の大災害を前に僕(たち)が右往左往した記録です。少しは立ち向かったと言ってもいいかもしれません。

 そんなわけで、『ネットログ2011-2014』を電子書籍で発行します。まずはvol.1として、震災前日の2011年3月10日からガイガーカウンターミーティングをやった2011年6月までの4ヶ月分です。これだけでも膨大な量になりました。なんでこんなに書いたのかな。

『はじめに』はこんな感じ。

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はじめに
 2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに伴う東電原発事故から、僕のツイッターの投稿量が自分でもわけがわからないほど増えました。改めて振り返ってみると、あれは一種のパニック状態だったのでしょう。ものすごい勢いでウェブを検索し続けていた記憶があります。毎晩明け方まで起きていたような気がします。
 もともとフォロワーが6000人程度のアカウントで、基本的には友人たちとの会話を中心に書いていました。直接の友人でないかたがたはたぶんニセ科学や陰謀論についての書き込みを読むためにフォローしてくださっていたのだと思います。
 東電原発事故後数日してからフォロワー数が急激に増え始めました。情報を求めてフォローしてくださったかたが多かったのでしょう。でも、今改めて読み返しもあまり役に立つ情報は書いていません。間違いも結構あります。今さらながら申し訳ない思いです。ただ、とにかく量だけはばかみたいに多い。
 これはこれで記録だと思います。ネットに置いてあるだけだといつなんどきなくなってしまうかもしれないので、僕が何を書いていたかだけでもまとめておこうと考えました。期間は東日本大震災の前日から、小峰公子さんとおかざき真里さんと『いちから聞きたい放射線のほんとう』という本を出した頃くらいまでの三年ちょっとが区切りとしてもいいでしょう。でも、その期間のツイートを全部収録するとあまりにも膨大な量になります。そこで、最初のほうだけは全ツイートを載せて、途中からは原発事故と放射線に関係しそうなものだけ選ぶことにしました。たぶんそうします。それでもとても一冊にはならないのですが。
 このvol.1には2011年3月10日から、東京でガイガーカウンターミーティングをやった6月11日を含む6月末までの全てのツイートを収録しました。くだらない会話も不謹慎な発言も間違いもひとつ残らずです。僕はkikumacoというメインのアカウントの他にkikumaco_xというサブアカウントも運用していたので、それも収録しています。ふたつのアカウントを混ぜて時系列にするのは大変だし、いちおう分けて運用していたものでもあり、ひと月ごとにまずメインアカウントの分をTwitterという題で全部、それからサブアカウントの分をTwitter_xという題で全部掲載しました。
 当時はブログも書いていました。そこで、各月の最後にブログ記事から震災と原発事故と放射線に関係ありそうな記事を掲載してあります。ブログ中の画像は既に行方不明です。
 最後に、巻末付録として、かもがわブックレットから頼まれて書き始めはしたたものの未完に終わった文章を収録しました。これも当時の記録として。
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 正直、こんなものを誰が読むかなとも思うものの、五人でも十人でも読みたい人がいるなら出す意味はあると考えました。

 無料で配ってもよかったけど、あんまり変な人たちに読まれたくないから、500円ほど払ってでも読みたいと思ってくれる人たちにだけ読んでいただけるようにします。

 当時のツイッターは主に会話だったのに、この本には僕のツイートしか収録していませんし、僕が書いた部分だけ残して、他の方のツイートの引用は消してあるので、文脈不明なツイートばかりです。いかに会話で成り立っていたのかよく分かります。そういうものだと思っていただければ。ブログのほうは個々の記事としてまとまってるかな。

 EPUB形式のデータはBOOTHで販売しています。データそのものが手に入るので、EPUBリーダー(iPhoneのブックアプリなど)があるかたにはこれがお勧めです。リンクもクリックできます(リンクが生きてるかどうかはわからないけど)

https://booth.pm/ja/items/5173885

 電子書籍といえばkindleです。kindle版も出しました。普段kindleをお使いのかたはこちらを。リンクもクリックできるので、データが手に入らないこと以外はBOOTH版と同じです。

https://amzn.asia/d/fFFZ9Im

 Bookwalkerからも出します。残念ながらBookwalkerの方針で書籍内からの外部リンクは禁止なので、URLが書いてあるだけでクリックできません。

https://bookwalker.jp/de0b6b623b-9271-4704-92e6-846f9a3cca45/

 読んだかたがどう考えられるか予想もつきません。あまりのくだらなさに呆れられてしまうかもです。でも、これがあの時の記録なんです。お読みいただければ幸い。

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