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「年収の壁」を超えそうになったら?

こんにちは、女性向け再就職コンサルタントのきくりんです。
初めましての方はこちらをご覧いただけるとうれしいです。

扶養の範囲で働いている方にとって気になるニュースがありました。

各都道府県の審議会でも、具体的な金額の議論が進められています。私の住んでいる東京では、この記事を書いている時点で、今年10月から1,113円になる見通しになっています。

最低賃金が引き上げられると、パートやアルバイトの方を中心に、時給が上がることが多くなります。扶養の範囲内に収入を抑えて働いている方は、「年収の壁」を超えないように、さらに時間数を絞る必要が出てきます。

社会保険の扶養の範囲は年収で130万円未満。この中には通勤手当なども入ります。例えば、通勤手当が月5,000円だったとすると、時給は年間で124万円未満に抑える必要があります。時給が東京都の平均時給の1,217円であれば、働く時間は月平均で84時間までということになります。

扶養の範囲についてはこちらの記事にも書いています。

では、年収が130万円以上になりそうな場合は、どうしたらいいのでしょうか。3つに分かれます。

年収が130万円以上になりそうな場合…

1.働く時間を減らして年収を130万円未満に抑える

働き方を変え、年収を抑える方法です。就業調整などともいわれる方法です。ただし、社会保険の扶養の場合、過去の収入の実績(1月~12月の通算等)ではなく、将来の収入の見込み額で判断されます。雇用契約を変えず、単にシフトを減らす等では働き方が変わったと判断されない場合もありますので、ご注意ください。

2.扶養の範囲を抜けて自分で勤務先の社会保険に加入する

扶養の範囲を超えるのなら、自分で社会保険に加入しようと思う方もいらっしゃると思います。ただ、注意していただきたいのは、扶養の範囲を超えたからといって、自動的に自分で社会保険に加入することになるわけではないという点です。

また、自分が加入を希望するかどうかとは関係なく、所定労働時間数や雇用契約期間などによって加入要件が決まっています。要件を満たせば加入する、満たさなければ加入しない、ということになります。

従業員数100人超の企業で働いている場合は、以下の要件を満たしている場合に社会保険に加入することになります。

  • 週所定労働時間(会社と約束した労働時間)が20時間以上

  • 月額賃金8.8万円以上(残業代や通勤手当は含みません)

  • 2か月を超える雇用見込みがある

  • 学生でない

来年10月からは、従業員数50人超の企業であれば、同様の要件で社会保険に加入することになります。

これ以外の企業の場合は、週の所定労働時間や月の所定労働日数(会社と約束した労働時間や労働日数)が正社員の4分の3以上の場合に、社会保険に加入することになります。正社員が1日8時間、週5日働く会社であれば、8時間×5日×4分の3ですから、週の所定労働時間が30時間以上の場合に加入対象になります。

保険料は、給与によって決まります。基本的には会社が半額を負担する仕組みになっています。

3.自分で国民健康保険、国民年金に加入する

年収が130万円以上になっても2で挙げた要件を満たさない場合は、自分で国民健康保険と国民年金に加入し、保険料を負担することになります。

国民健康保険の保険料は、同じ世帯で加入している方がいらっしゃれば一緒に計算されます。自治体によって計算方法が違いますが、基本的には、加入者数によって一律に決まる金額と前年の所得によって決まる金額の合計で決まります。

国民年金の保険料は、2023年度は月16,520円。まとめて前払いすると割引があります。

これからの働き方、どうしますか?

自分で保険料を負担するとなると、手取りが減ってしまい、損をすると思っている方もいらっしゃると思います。でも、それだけでしょうか。就業調整をして年収の壁を超えないようにするということについて、次回一緒に考えてみたいと思います。

再就職を目指す方、悩んだり迷ったりしたら、こちらのサイトからご連絡ください。お待ちしています!





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