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塞翁が馬【時事エッセイ】六〇〇字

名門日本大学アメフト部の廃部が濃厚のようだ(決定事項と記していたので2023.12.10訂正)。一部愚かな学生のために無関係な他の学生部員は本当に可哀想で理不尽である。

同じようなことが妹に起こったことがある。

妹は私と同じ中高一貫の私立校に通っていた。勉強は苦手だったが、部活動に精を出していた。薙刀なぎなた部で我が校は名門だった。先輩たちの中には全国大会優勝者もいた。

彼女はその栄光を目指して六年間の青春をほぼ部活動に費やした。学業成績はあまり良くないが根性はあった。

しかし、高校三年生の時、思いもよらぬ事件が起こってしまった(詳細は伏せる)。彼女はそのために全国大会の予選である地方大会に出られなくなってしまった。彼女は泣いた。激しく泣いた。だがそれで終わらなかった。

彼女にはもうひとつ夢があった。看護師になることだった。薙刀の全国大会への夢を絶たれた彼女は勉強にシフトすることにすぐに決めた。寸暇を惜しみ勉強した。学力は下から数えた方が早い彼女が当時の大阪市立大学(現大阪公立大学)医学部看護学科への指定校推薦を獲得し試験に合格した。それはとんでもない躍進だった。すばらしいの一言に尽きる。

多分、この記事を日大アメフト部の方が読むことはないだろうが、もし読んでいたらあなたに言いたい。

腐らず励んでください。あなたが大学で打ち込んだ厳しい部活動はきっと何かの役に立ちます。私の妹のようにすぐにじゃなくても、何十年後かも知れませんが、いつか必ず、きっと。

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