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オーディションに合格するために何より大事なこと

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どうも、木全俊太です。

今回は

『オーディションに合格するために何より大事なこと』

というテーマでお送りしたいと思います。

僕は以前芸能事務所でマネージャーをしていたことがあって

今回の記事でも、その頃の経験から

皆さんにお伝えしたいことをシェアさせて頂けたらと思います。

今回はオーディションについての記事です。

映画に出るにしろ、ドラマに出るにしろ

役者活動においてオーディションは

避けては通れない難関ですよね。

このオーディションの通過率をどれだけ上げられるかが

役者として生きていけるかどうかを決めるといっても

過言ではないと思います。

なので今回は

そんな大事なオーディションを勝ち抜く方法を

解説していけたらと思います。

まずオーディションを受ける上で最も大事だと言ってもいいのは

準備です。

正直、準備が9割だと僕は思っていて、そのオーディションに受かるかどうかは受ける前におおかた決まっているものとも言えるかもしれません。

これはオーディションに限らず

ワークショップにしても、何より現場にしてもそうで

どれだけ事前にいろんなことを想定して準備しておけるかが

何より大事です。

結局、本番で自信持って演じられるかは

どれだけ準備に時間をかけたかが全て

と言っても過言じゃないと思います。

お芝居ってどこか感覚的なものに捉えられがちだから

技術ってよりもセンスがあるかでしょって思われがちですけど

そんなこと全くなくて

お芝居っていうのは技術が非常に大事です。

言ってしまえば

音楽で言うところの楽器演奏者と一緒で

例えばピアニスト志望の人が

日頃の練習一切せずにプロになれるでしょうか?

本番でいい演奏できるでしょうか?

できるわけないですよね。

演技の訓練を全然積まない人は

ピアノの練習全然しないでコンクールに臨むぐらい

無謀なことです。

役者とは日頃の準備が全てなんです。

役者がオーディションに臨む上で大切なことの一つに

自分に自信を持って臨むことというのが大きな要素としてあるんですけど

その自信を持てるようになるために必要なことも

この準備

つまり、日頃から練習を積んでおくことなんですよね。

オーディションに臨む前の不安を消し去る魔法のような方法なんてものは実際なくて

あるとすれば

不安を感じなくなるぐらい日頃から練習を積んでおくことです。

そのほかに

オーディションを受ける際に心がけることとして

一見相反するようなことが一つあるんですが

それは

オーディションの部屋に入ったら

それまで行った脚本読解や役作りや演技プランなど

準備してきたことを一旦全て手放すということです。

それがなぜ必要かというと

芝居っていうのは一人でするものじゃなくて

相手役と複数人で行うものだからです。

いくら演技プランを入念に考えていたとしても

相手役が自分の思い通りの芝居をしてきてくれるとは限らないからです。

だからいざ演じる時は

自分の演技プランは一旦忘れて

目の前の相手に集中することが何より大切です。

人によっては

なんだ、それなら準備なんてしておかなくてもよかったんじゃないか…?

と思われるかもしれませんが

そうじゃありません。

もちろん本番では相手役がどんな芝居をしてくるかわからないので

準備していたことをそのままやるということは通用しなくて

相手役に合わせて柔軟に自分の芝居も

変えていかなくてはいけません。

ただこの対応力が発揮できるかは

何より事前にいろんなパターンを想定できていたか

要は準備していたかにかかっているんです。

ちゃんと準備していた人っていうのは

理屈云々というよりも

ちゃんと体も反応してくれるものです。

ちゃんと役作りをしてきた人は

咄嗟に出たアドリブっていうのも

その役らしいアドリブになっていたりするものなんです。

逆に事前の準備が足りていない人は

相手役がちょっと自分が思っていたのと違う芝居をしてきただけで

頭が真っ白になってしまって

うまく対応できずに終わってしまいがちなんですよね。

だから本番前に一度忘れるとはいえ

準備をしてきたことは何一つ無駄にはなりません。

何よりちゃんと準備を積んできた役者さんは

オーディションでの表情も自信溢れているものです。

だから審査員の方がよくおっしゃることとして

演技を見る前の

その人がオーディションの部屋に入ってきた時の表情を見るだけで

その人がこのオーディションのために

どれだけ準備をしてきたのかが

なんだかんだわかるものなんですよね。

演技審査でも

準備をしてきたかどうかが判断できる明確なポイントというのがあって

それが

演じる時のためらいの無さなんですね。

準備をしてきた役者は「こう演じるんだ」という明確な意思が伝わってくるのに対して

準備をしてきていない役者は「これでいいのかな?」という不安が見ている側にも伝わってきて、演技もふわふわしてしまっているんですよね。

だから繰り返しになりますが

どれだけ本番までに準備をしておけるかが何より大切で

さらに言うと

レッスンやワークショップで稽古をするときに

オーディションのつもりで

もっと言うと、現場のつもりで

緊張感を持って普段から練習をしていくと

オーディションや現場で過度に緊張してしまうということも

なくなっていくはずです。

皆さんもオーディションや現場には

できる限り準備をして臨むようにしましょう。

そしてレッスンやワークショップには

本番のつもりで

緊張感を持って取り組むようにしましょう。

ここまで読んでくださった皆さんは

準備をすることの重要性については

十分わかったと思いますので

ここからは具体的にどんな準備をしなければいけないのか

解説していけたらと思います。

まず一つ目に

そのオーディションは

どんな作品のオーディションなのか

事前に調べられるだけ調べておくことです。

例えばそのオーディションが

何かのドラマのシーズン2のオーディションだとしたら

まず間違いなくシーズン1は見ておくべきだと思います。

なぜ見ておく必要があるかというと

オーディションでの芝居を

どんなトーンで演じるべきかを知るためです。

そういった事前準備をしていないと

シリアスめのテイストのドラマなのに

コメディ風の軽い芝居をしてしまったりとか

コメディ風の作品なのに

シリアスめな芝居をしてしまったりと

完全にトンチンカンな芝居をしてしまう恐れがあるからです。

余談ですが

何かの続編でもなくて、原作があるわけでもなくて

どういうトーンで演じたらいいかわからないっていう場合は

その作品の監督・脚本家の過去作を調べてみてください。

必ずそうというわけじゃありませんが

プロデューサーもその企画や作品のテイストに合った

監督・脚本家に依頼していることがほとんどのはずなので

その監督や脚本家の過去作を調べれば

おおよそどんなテイストの作品かわかるはずです。

とにかく事前に知っておく情報は多い方が有利なのは間違いないです。

それと審査員の方に何か質問することは可能なのか

という疑問を持たれる方もいると思うんですが

質問すること自体は問題ないんですけど

自分がしっかり準備をしていればわかることや

台本の中に答えがあることを質問してはいけません。

それをしてしまうと

準備不足であることを自分から知らせているようなものなので

質問する場合は

準備は可能な限りしたけど

それでもどうしてもわからないことだけにしましょう。

それだけやはり準備が大事ということなんですけど

準備をしないでオーディションを受けに行くのは

落ちに行くようなもので

正直、時間の無駄と言っても過言ではありません。

続いて

実際にオーディションの部屋で芝居をする時に

気をつけないといけないことの一つを

お話できたらと思うんですが

表情が審査員に見えるように芝居をしてください。

たまに3、4人での芝居などで

審査員の方に背中を向けて芝居をしてしまう方がいますが

これは非常に損をしています。

表情が見れなくて残念だなと思われるならまだしも

審査員の人によっては

この俳優は自分の見え方も把握できていないのかと思われて

どんなに熱のこもった芝居をしていても

その時点で落選候補になってしまっている場合もあります。

あとオーディションによってはカメラが用意されていて

そのカメラの前で芝居をするように言われることもあると思うんですけど

この時もあくまで

カメラに収まるであろう範囲の中で動くようにしましょう。

いくら素晴らしい芝居をしていても

カメラに収まっていなければ意味がありません。

3、4人などでの複数での芝居で

自分がカメラにちゃんと映っているかを測る指標としては

自分の目から

ちゃんとカメラのレンズが見える位置にいるかどうかというのが

一番わかりやすい指標だと思います。

だから相手役と被ってしまって

カメラのレンズが全く見えない位置に自分がいるなと思ったら

カメラが見える位置に

さり気なく動くようにしましょう。

一つ注意点としては

いくらカメラのレンズが見える位置にいることが大事とはいえ

カメラを直視するのは絶対NGです。

視野の中に映るように移動しましょう。

オーディションでの芝居では

どう動けばいいか迷う場面もあると思うんですけど

演技は無駄のないシンプルな演技をすべきなので

あんまりフラフラと意味のない動きはしないで

動くなら動く

止まるなら止まるで

バシッとシンプルに動くようにしましょう。

またそもそもそのシーンが

どういうカメラアングルで撮影されるものかを

予測することも大事です。

分かりやすい例だと

例えば車に乗っているというシーンだったら

アングル的には胸から上を取られることになるので

胸から下で何か芝居をしても意味がないですよね。

車のシーンだと例えば運転する人は

助手席の相手の方をずっと見ることはできないはずで

基本、視線は前になるし

助手席や後部座席に座っている人なら

時折外の景色に視線を向けながら

会話の際は相手役を見たりっていうアクションを入れると

自然に見えると思います。

要は、情景が浮かぶように

実際に車の中でやっているかのように思わせられるような

そんな芝居を目指すということですね。

それを実現するための

こういった細かなアクションは

当然、台本には書いていないことなので

自分で想像して

シーンに適した身振り手ぶりをしないといけません。

言ってしまえば

台本に書かれていない要素をどれだけ表現できるかが

受かる人と落ちてしまう人を分けると言っても

過言ではないかもしれません。

それと、よく人によって

独創性に重きを置きすぎて

ただ単に面白くできそうだと思ったからという理由で

何か突飛な芝居をしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが

あくまで重視すべきは台本で

確かに何か印象に残るようなアクションを入れたりする意識は

大事なんですけど

それも役の人物やそのシチュエーションに

合うものでないといけないんですよね。

要は印象に残りたいばっかりに

リアリティの全くない大げさなアドリブを

してはいけないということです。

人と差別化を図りたいのなら

もっと細やかなところで表現するべきで

例えばさりげない目線の移動だったり

ちょっとした表情の変化だったり

絶妙な間だったり

そういう細かい表現で十分なんですよね。

個性っていうのはそもそも出そう出そうと思うんじゃなくて

テキスト通りに演じても

自然とその人の個性っていうものは滲み出ているものです。

あと台本のセリフを安易に変えるのもNGです。

もし万が一どうしてもそのセリフだとしっくりこない気がするという場合は

セリフの言葉そのものじゃなくて

ニュアンスやトーンを変えて言ってみるようにしましょう。

きっと台本通りのセリフでも

うまく成立させられることに気づくはずです。

あともう一つ気をつけるべきこととして

よくオーディションや現場では

緊張して芝居が縮まってしまう人が多いから

少し大きめに演じた方がいいとよく言われることですけど

逆に大きすぎてしまうのも良くなくて

思い切って演じるのはいいけど

舞台みたいな

大きな声量、アクションで演じてしまっては

それは映像作品ではよろしくないんですよね。

だから映像作品のオーディションでは

小さすぎず、でも大きすぎない

普段僕らが日常で他人とやりとりしているようなサイズ感の芝居を

心がけるようにしてみてください。

あと意外と気をつけないといけないこととしては

演技の途中で何かミスをしてしまったとしても

自分で中断せずに最後まで続けること

そして台本のやりとりが終わっても

審査員からカットがかからなかったら

何かアドリブでやりとり続けてほしいということなので

芝居を止めないことです。

演技を始めたら

審査員からカットがかかるまで

ミスしようが、台本のやりとりが終わろうが

芝居を止めないでください。

意外とそのこと知らずに

自分で芝居を終えちゃう方いるので

ここはお気をつけください。

そんなわけで

オーディションで特に気をつけるべきことについて

お話させていただきましたが

最後にテクニックよりも大事なことを

お伝えできたらと思うんですけど

それは

楽しんで演じることです。

やっぱりその役者さんが芝居を楽しんでいる姿っていうのは

審査員にも好意的に映るんですよね。

ただもちろん当日楽しんで演じるためには

しっかりと準備を積んでいく必要があります。

もしやれるだけやってそれでも落ちてしまったという場合は

それは全然悔やむことはありません。

たまたま役のイメージと少し違っただけだと思えばいいんです。

でもオーディションでいい演技を披露できた人っていうのは

別の役でオファーが来たりとか

別の作品でオファーが来るということは全然あるんですよね。

だから合否はあまり気にしすぎずに

自分のベストを尽くせればそれでいいと思います。

この記事が

皆さんがオーディションで力を出し切れることの

手助けになっていたら幸いです。

というわけで

今回はこの辺にしようと思います。

これを読んで下さってる皆さんが

役者としてさらに活躍していってもらえることを

祈っています。

最後にお知らせです。

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下記のURLからご参加下さいませ。

記事を最後まで読んで下さり

どうもありがとうございました!

木全俊太

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