キム

■理想の学校作ってます ■教育と街づくり勉強中

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マガジン

  • 教育心理学メモ

    教育心理学について学んだことを簡単に要約しています。学校の先生だけでなく、お子さんのいらっしゃるご家庭の方にも読んでいただきたいです。

  • 設計課題の記録

    大学の課題で設計した建築物の作品集です。課題の内容を簡単に説明した後に、何を考えながらどういう流れで設計したのか、最終的にどういうものが完成したのか解説しています。

最近の記事

9 数学は175時間。音楽は…

 来年開校する学校のための独自カリキュラムを作ってます。  独自と言っても、アメリカのHigh Tech Highやスタンフォードオンラインハイスクールなどの実例、そしてイエナプランやモンテッソーリ教育の理念など、様々な要素を組み合わせたものです。  もちろん、学習指導要領の内容もしっかりと組み込んでいます。  教育の分野をちゃんと研究されてる方たちがじっくり検討して作られているので。  ただ、学習指導要領は科目分野ごとの差が大きいんです。  重要度の差が。  学校教育法施

    • 8 信頼できる教師の特徴

       今日もコーチングの勉強。  そろそろ実践できる環境に行きたくなってきました。  計画通りに進めば6月には塾講師か家庭教師として働き始めると思います。  コーチングにはいくつかのルールがあるそうです。  中でも大切なのは2つ。  まずは守秘義務。  これは分かりやすいですね。  相手を信頼して打ち明けた話を、他の人に勝手に言いふらされてたら、その人を信頼することは無くなりますから。  そして、守秘義務と同じぐらい大事なのが、欠点の自己認証です。  教師自身が、自分の欠点

      • 7 学校を作っても教育費はもらいたくない

         義務教育に関する学習サポートでお金をもらいたくないんです。  義務教育というか基礎教育というか。  専門教育はお金を払って受けるのも一応納得できます。  専門家から学ぶときに限りますが。  けど、子ども全員に提供する教育は、有料であってはいけないと思うんです。  自分の人生を自分の足で歩むための力を全員が発揮できるように、全員を導いてあげるのは、社会システムの義務だと思っています。  ある程度の水準までの学びのサポートを、お金を持ってたら受けれるけど、そうでなければ受け

        • 6 いい教師は、生徒にこれをあげる

           学校を創るための準備をしていると、自分の学生時代をよく思い出します。  私は幸運にも、素晴らしい先生に何人も出会えました。  彼らをよく思い出してみると、いくつかの共通点があることに気付きました。  今日はその共通点のうちの1つについて。  最近接発達領域という言葉があります。  教育心理学で登場する言葉です。  現時点での能力で可能な行為よりも、一歩先にある挑戦課題のことです。  例えば、腕立て伏せをMAXで30回できる人にとっての最近接発達領域は、31~35回。  

        9 数学は175時間。音楽は…

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        • 教育心理学メモ
          5本
        • 設計課題の記録
          3本

        記事

          5 コーチングはここから始まる

           今日もコーチングの勉強。  まだまだ基礎的な部分ですが、大事なところなのでじっくりと学んでいます。  昨日の記事でお話した書籍「コーチング・バイブル」に、コーチングの大前提となる「4つの礎」が紹介されていたので、ここに要点を記録しておきます。  まず1つ目は、クライアント(コーチングの対象者)は既にできる力を持っている、という前提。  これは、一昨日の記事でも昨日の記事でもお話したように、クライアントの能力は後付けされるのではなく、予め持っているけどロックが掛かってる状

          5 コーチングはここから始まる

          4 子どもの能力をアンロックする人

           学校システムの研究と一緒に、コーチングの勉強をしています。  特にためになってるのが、「コーチング・バイブル」という本。  まだ読み始めたばかりですが。  コーチング・バイブルで印象深かったのは、コーチングの前提として、「クライアント(学校の場合は子ども)は目的を成し遂げるための能力を既に持っている」という考えのもとでクライアントに接するということ。  子どもを見ても、この前提はうなずける話だと思います。  簡単に言うと、子どもは既に能力を持ってるってことです。アンロ

          4 子どもの能力をアンロックする人

          3 自分でやっていける子ども

           先日、大阪府にある「箕面こどもの森学園」の見学をさせていただきました。  私は若干コミュ障で、かつ臆病なので、ご想像されてる以上に勇気がいりました。  けれども行ってよかったです。  素晴らしいヒントが満載でしたので。  この記事ではそのうちのいくつかだけお話しします。  まず何よりも、生徒さんたちが非常に生き生きしていました。  校舎は笑い声や話し声に溢れ、活発に活動していました。  ただ、他の学校と違うのは、勉強中もみんな生き生きしていた点です。  みんな自分が取

          3 自分でやっていける子ども

          2 教員が授業しなくてもいいんじゃない?

           今日も昨日に引き続き、学校での教師の役割について検討してました。  イエナプラン教育という、ドイツで開発された後にオランダ全域で適用されている教育方式があるそうです。教育方式というか考え方というか。日本でもほんの数校だけ、この方式で運営されている学校があります。  イエナプランの「きも」は、教師や学校が与える教育ではなく、生徒から湧き起こる学習を中心に据えることだそうです。学び方は生徒によっても取り組む分野によっても様々で、本から学んでもいいし、プロジェクトを実践してもい

          2 教員が授業しなくてもいいんじゃない?

          1 教員の本当の役割は何でしょう

           今日は、学校における教員の役割について、いくつかの書籍を読みながらノートにまとめました。  YouTubeに投稿されているTED Talksの動画が有名なケン・ロビンソン氏もおっしゃっていましたが、教員の仕事は知識を伝達することじゃないんですよね。  教員というと、黒板の前に立って生徒たちと対峙してる光景が真っ先に思い浮かびます。  けど、教師の本当の立ち位置ってそこじゃないと思うんです。  もちろん前で指導する場合もありますが、それがメインになってはいけないはず。

          1 教員の本当の役割は何でしょう

          0 はじめに

           どうも、キムです。  大学卒業したての24歳です。  1年後に教室を始めます。  教室といっても、学習塾や受験対策塾のようなものではなく、「新しい教育制度の小さな学校」を作ります。  現状の教育制度が問題だらけなので。学校だけじゃなくて、塾や受験制度なども含めて、教育業界全体の話です。  ただ、私は教育学部にいたわけでもなく、ましてや教育の現場で働いたこともありません。厳密に言うと、知人や友人の受験勉強を見ていたことはありますが、仕事としてお金をもらったことはありませ

          0 はじめに

          議論のマナー

           議論をする際に、どちらの主張が正しいかをはっきりさせようとする風潮が強くなっていませんか?  自分の主張がどれだけ正しくて、相手の主張がどれだけ間違っているか。  議論がここに終始しているケースが非常に多くなっています。  中には、間違った主張をする相手を馬鹿とか無能とまで言っている人間も多いのが実態です。  ひどいものです。  そもそも、議論や対話というのは、あるトピックに対してお互い協力して正解を見いだすのが目的です。  そのために、自分からはこう見えているとい

          議論のマナー

          テストで学力は測れない

           学校のテストが、学力の測定には不向きであることをご存じですか?  テストの結果に反映される主な要素は、  ・テスト慣れしているかどうか  ・家庭の経済状況  ・その日の体調  の3つだそうです。  いわゆる学力よりも、これらの3つの要素の方が、テストの点数との相関関係が強いんです。  ということは、テストでは学力を正確に測ることができないということになります。  そう考えると、テストの成績が最重要視される教育制度はおかしいですよね。  成績が悪いからって叱られるのも変

          テストで学力は測れない

          +って何ですか。

           LGBTQ+について思うことをお話しします。  LGBTQ+の人たちについてではありません。  LGBTQ+という分類についてです。  人って何かにつけて分類してラベルを貼りたがりますよね。  人に対しても。  この人は文系、この人は理系。  この人はアジア人、この人はアフリカ人。  私たちは関西人、あの人たちは関東人。  性的指向の多様性が認識され始めたときでさえ、分類してラベル付けたでしょ?  こういう人はゲイ、こういう人はレズビアン、って。  ほんでLGBTと

          +って何ですか。

          勉強のやる気の出し方 - 教育心理学から見たやる気の科学

           「勉強になかなか手を付けられない」  「成績上げたいけど、やる気が出ない  学生さんもその保護者さんも、やる気をコントロールできずに悩んでいるのではないでしょうか?  今回は、「やる気」を科学的に理解し上手く利用する方法を解説します。 やる気5種類 まず、心理学では「やる気」のことを「動機付け」と呼びます。  動機付けには、「知りたいからやる」というような本人の中から湧き起こる内発的動機付けや、「叱られるからやる」というような外部からの刺激による外発的動機付けがあり

          勉強のやる気の出し方 - 教育心理学から見たやる気の科学

          オキシトシンは、一石三鳥

           この話は、読み終わったら周りの方にも話してみてください。 バルセロナ国際空港にて 先日行ったスペインでの話です。  数日間の滞在を終えて、帰路につこうとバルセロナ国際空港に到着した直後の出来事でした。  バルセロナ空港には、チェックインカウンターや手荷物検査場のあるフロアに行くための、2レーンの上りのエスカレーターがあります。  通常の階段型のエスカレーターではなく、空港によくある平坦なエスカレーターを15度ほど傾斜させた、ベルトコンベアーのようなエスカレーターです。キ

          オキシトシンは、一石三鳥

          差別と偏見が無くならないのは、○○と○○があるから。

           答えを見る前に、ちょっと実験してみましょう。  今から、AさんとBさんについて説明した文章をお見せするので、2人がそれぞれどんな人か考えてみてください。  さあ、2人はそれぞれどんな性格だと感じましたか?  たぶん、「Aさんはいい人そうで、Bさんは気難しい人」っていう印象を持ったんじゃないでしょうか?  ほとんどの人はそう答えます。  けど、それは間違いです。  よく見てください。  2つの文章は、同じ意味の言葉を、順番だけ逆にして並べただけです。  つまり、2

          差別と偏見が無くならないのは、○○と○○があるから。