なにわ男子にはまる

去年の12月、突然人生初の「推し」が出来た。なにわ男子の長尾謙杜くんをたまたまTwitterで見かけて一瞬で心を奪われた。な、なんだ!この可愛い子は!!と心の中にじわじわと浸透していき、気がつけば彼の情報収集を始めたり、なにわ男子のGUコラボ服を求めて何軒もGUを巡ったりするようになっていた。こんなに夢中になるとは、正直自分でも驚きがある。しかも、はまるまではジャニーズアイドルなんてはまる人の気が知れない、と少し見下していたのに。なにわ男子という推しが出来たことで、辛いことやしんどいことがあってもどうにか乗り越えられる気がして、「推し」に救われるってこういうことか、としみじみ思う。
一方で、長尾謙杜君のパーソナルな趣味や価値観を深掘りすればするほど、彼はアイドルとして生きているが何かしらの葛藤もあるのではないか?と余計な心配もしてしまう。私たちが推すことで、本当に彼のやりたいことや幸せに繋がっているのだろうか、と不安になったりする。
特に長尾くんはファッションが大好きで、今月念願叶って、あの「装苑」に4ページほど出ることができて、長尾くん推しとしては感無量だった。だって、推しがいつものいわゆるジャニーズアイドルとしてではなく一人のファッション好きとして取り上げられ、しかも素敵なスタイリングできまっていたので、最初本屋さんでパラパラ見たとき、心臓がバクバクしたのだ。こ、これはヤバいぞ(いい意味で)と汗ばむ手をふきながら、本屋さんで興奮を抑えるのに必死だった。家に帰ってじっくり眺め、インタビュー記事を読めば読むほど、彼はアイドルという枠に小さくはめ込んでいては、あまりに勿体ない人間なのでは?と思ってしまう。もっと一人のいち人間として、俳優として輝いている彼を見てみたいという勝手な欲望が生まれてくる。元々、生田斗真くんに憧れてジャニーズに入所しているから、彼の目標はやはり役者なのだろう。今はまだ、デビューしたてで芸能界に慣れていないだろうし、正直演技も未熟なのは否めない。それでも何年か後には、化けるんじゃないかという淡い期待があって、たとえなにわ男子を辞めたとしても、彼のことは応援して見守っていたいなと強く思う。そういう意味では、私はいわゆる「ジャニオタ」でもないし、「なにふぁむ」でも無いのかもしれない。単に長尾謙杜くんが尊いだけなのだ。
人それぞれの推し方があっていいと思うし、私は私なりに推しと向き合おうとしている。

槇原敬之の「好きなものは好きと言える気持ち抱き締めてたい」というあの有名なフレーズが頭をよぎる。そう、好きなものは好きと言いたいし、そういう気持ちで心が豊かになっていく過程を楽しみたいのだ。
最初は正直、この歳でジャニーズにはまるなんて恥ずかしい、隠れて推していこうとしていたが、最近やっとこそこそするんじゃなく、堂々と推しについて友人に語ったり、SNSで言葉を紡げるようになってきたところだ。そういう意味では、まだまだこれからが本当の意味での推し活なのかもしれない、とか少し大袈裟に捉えたりする。
とにかく、長尾くんが好きなことして心から楽しいと思える仕事が出来るぐらいビッグになることを願って止まない。

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