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婚活ニュースの裏で失敗した人について考える

光ある所に影がある
まこと栄光の影に数知れぬ忍者の姿があった
命をかけて歴史を作った影の男達
だが人よ名を問うことなかれ
闇に生まれ 闇に消える
それが忍者のさだめなのだ

サスケOP

国民の投資熱が上がっているからでしょうか、投資系のニュースをよく目にするようになりました。
最近の流行は『低年収だけど資産1億を達成しました』『負け組と言われた私の逆転劇』みたいなタイトルのニュース。
キャッチーなタイトルなので、私も含めて多くの人が閲覧していることがコメント数などからもわかります。

『一発逆転』、『人生が変わった』、『周りを見返す』、というワードは人の心のいろんな部分をくすぐります。だから根強い需要があるのでしょう。
気になる記事の内容は、ダメダメな人生を送っていたけども投資のおかげで資産が増えて〇億円になりました!配当だけで生活できるようになりました!というパターンが多いです。

婚活でもこんな感じの記事やSNSでの自称体験談みたいなものが出てくるようになりました。
たぶん結構PVが稼げるので、『ダメ女子と馬鹿にされた私がハイスペック男子と結婚できたワケ』『勝ち組女子がダメな僕に惹かれてゴールイン』みたいな記事がこれから増えていくんじゃないかなぁと思うのです。

実際に記事のような人が全員実在するかは置いておくととして、読んだときに気を付けなくてはいけないのは、記事に登場するのはとても幸運に恵まれた人々であり、その裏には失敗したり挫折してしまった人が数多くいること。それこそ数えきれない位いることを想像しましょう。
記事を読んで「俺(私)も同じ方法で大成功だ!」「記事の人は35歳でいい相手を見つけたから33歳の自分はまだまだ慌てなくて大丈夫!」と考えてしまうのは非常に危険です。

短期間で少ない元手から億の資産を築くのなら、それこそ全財産を賭けた半丁博打を何度か潜り抜けるくらいリスキーな方法しかありません。
もちろん判断をミスって投資前から資産を大きく減らしてしまい、投資の世界から消えてしまう人も多いはずです。
現在雑誌やニュースサイトのインタビューに答えられるのは、投資に成功して生き残った人だけです。
婚活生地でも同様で、うまくいった人の裏にはそうでなかった人々がたくさんいるわけです。
これを生存者バイアスなんていいます。

なにより、現在うまくいった人と同じ方法を用いても必ずしもうまくいくとは限りません。
その人が成功した時代や情勢、周囲の考えは日々変化していくのですから当たり前です。
40年前は借金をして土地を買うだけでどんどん資産が増え、40年前は家庭を顧みずがむしゃらに働くのが良い夫だとされていました。

だから成功談や人生逆転みたいな話を聞いても「この人は頑張ったんだな、俺(私)も頑張ろう」くらいにとどめておくことをおススメします。